ボカロのピアノ曲おすすめ30選|難易度別(簡単〜上級)と楽譜の探し方

ピアノ

「好きなボカロ曲をピアノで弾きたい。でも、動画の演奏は速すぎて自分には難しそう」。そんなときは、曲を諦める前に楽譜のアレンジを見直してみてください。同じ曲でも、右手のメロディーと簡単な左手伴奏で楽しめる版から、原曲の勢いを両手で表現する上級版まで、弾き心地が大きく変わります。

この記事では、ボカロのピアノ曲おすすめ30選を、簡単なアレンジから始めたい10曲、中級で表現を広げたい10曲、上級アレンジに挑戦したい10曲に分けて紹介します。曲名だけでなく、選びたい楽譜の特徴と練習の入口もまとめました。まず一曲完成させたいあなたも、発表会の候補を探しているあなたも、今の自分に合う組み合わせを探してみましょう。

ボカロのピアノ曲おすすめ30選|難易度別(簡単〜上級)と楽譜の探し方 - ピアノの前で候補曲を選び、短い範囲を練習しようとしている人の手元と譜面台

難易度は曲そのものの固定評価ではありません。 本記事の分類と練習ポイントは、取り組むアレンジを想定した編集上の目安です。特定の楽譜の全ページを採点した順位ではなく、同じ区分の中も易しい順ではありません。曲名・作者・収載情報は出版社の公式掲載情報を確認しています。ここでは音声合成の歌を用いた楽曲を広くボカロ曲として扱い、可不や重音テトの楽曲も含めます。

この記事では、ボカロのピアノ曲おすすめ30選|難易度別(簡単〜上級)と楽譜の探し方を厳選してご紹介します。

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  1. ボカロのピアノ曲は「好きな曲×弾けるアレンジ」で選ぶ
  2. 難易度別30曲一覧|まずは気になる曲を見つけよう
  3. 簡単なアレンジから始めたいボカロのピアノ曲10選
    1. 1. from Y to Y|長い音を落ち着いてつなぎたい
    2. 2. 心做し|音数を抑えて表情をつけたい
    3. 3. からくりピエロ|伴奏を小さく弾く練習に
    4. 4. ハッピーシンセサイザ|一定の拍に乗って弾きたい
    5. 5. メルト|憧れのサビを短く完成させたい
    6. 6. メランコリック|休符を含めてリズムを覚えたい
    7. 7. ダブルラリアット|繰り返しを味方にしたい
    8. 8. 神のまにまに|掛け合いを一台のピアノで楽しむ
    9. 9. 恋愛裁判|少し弾けるようになった次の一曲に
    10. 10. 千本桜|速い曲も初級版から始められる
  4. 中級で表現を広げたいボカロのピアノ曲10選
    1. 11. 少女レイ|動く伴奏の上でメロディーを聞かせる
    2. 12. シャルル|歌の入り方を丁寧にそろえる
    3. 13. 天ノ弱|盛り上がりを音量だけに頼らない
    4. 14. ロキ|音を切るタイミングまで楽しむ
    5. 15. KING|繰り返す伴奏を安定させる
    6. 16. 命に嫌われている。 |言葉の流れを旋律として伝える
    7. 17. 妄想感傷代償連盟|滑らかさとリズムを両立する
    8. 18. 砂の惑星|鍵盤に触る前にリズムを整理する
    9. 19. ワールドイズマイン|場面ごとに表情を変える
    10. 20. ロミオとシンデレラ|伴奏に引っ張られず進む
  5. 上級アレンジに挑戦したいボカロのピアノ曲10選
    1. 21. アスノヨゾラ哨戒班|広がる響きの中で歌を残す
    2. 22. 六兆年と一夜物語|速い音を小さなまとまりにする
    3. 23. ロウワー|跳ねるリズムを左右で共有する
    4. 24. フォニイ|細かな切り替えを明確にする
    5. 25. ノンブレス・オブリージュ|連続する音にも区切りを作る
    6. 26. アンノウン・マザーグース|厚い響きでも旋律を追えるように
    7. 27. ゴーストルール|力強さと手の軽さを両立する
    8. 28. ウミユリ海底譚|伴奏を均等に、旋律を自然に
    9. 29. テトリス|反復の中の変化を見落とさない
    10. 30. きゅうくらりん|響きの重なりを耳で整理する
  6. ボカロのピアノ楽譜の探し方|買う前に見る五つの項目
    1. 曲名と作者名で探し、ピアノソロに絞る
    2. 難易度表示の次に、サンプルで両手を見る
    3. 一曲買いと曲集を目的で使い分ける
  7. 練習に使う楽譜集の候補3冊
    1. 初心者の人気ボカロソング63曲[改訂版]
    2. いろいろなアレンジを楽しむ千本桜
    3. ボカロ高Lvセレクション・改[中~上級対応]
  8. ボカロ曲をピアノで仕上げる練習手順
    1. 一回の練習は「できるようにする場所」を決める
    2. 片手練習の後は、一拍単位で両手を合わせる
    3. ペダルは音の整理ができてから加える
    4. 通し演奏では止まらず戻れる目印を用意する
  9. ボカロのピアノ曲と楽譜に関するよくある質問
    1. 完全な初心者なら、どの曲から始めるとよい?
    2. 千本桜は初心者には無理?
    3. ドレミ付きの楽譜なら楽譜が読めなくても弾ける?
    4. 無料の楽譜や演奏動画だけで練習してもよい?
    5. 61鍵のキーボードでも弾ける?
    6. 難しい曲は一日何時間練習すれば完成する?
  10. まとめ|好きな一曲の、今の自分に合う版から始めよう

ボカロのピアノ曲は「好きな曲×弾けるアレンジ」で選ぶ

ピアノ用のアレンジとは、歌や複数の楽器がある音楽を、ピアノで演奏できる形に組み直すことです。原曲の音をどこまで取り入れるか、左手をどれだけ動かすかによって難しさが変わります。「千本桜」はその好例で、ヤマハの曲集には初級から上級までの異なるアレンジが用意されています。速い曲だから必ず上級、ゆったりした曲だから必ず初級、という分け方はできません。

曲名が同じでも難しさが変わる四つの要因を確認する図

私が最初におすすめしたいのは、好きな曲を三つ挙げ、それぞれの楽譜サンプルを比べる方法です。知らない簡単な曲より、メロディーをよく知っている曲のやさしい版のほうが、音の間違いに気付きやすいことがあります。ただし、耳で覚えている原曲のリズムと簡略版の楽譜が違う場合は、両者を混ぜず、練習する版を基準にしてください。

  • 右手:音が細かく続くか、同時に複数の音を押す場所が多いかを確認。
  • 左手:単音中心か、離れた位置への移動や和音が多いかを確認。和音とは複数の音を同時に鳴らすことです。
  • 両手:同時に動く場所と、左右が別々のタイミングで動く場所を確認。
  • 曲全体:サビ以外の難所、繰り返し、ページをめくる場所まで確認。

「初級」と書かれていても、今日初めて鍵盤に触れた人がすぐ通して弾けるとは限りません。右手だけなら読める、左手だけなら動ける、両手では一部分なら合わせられる、というふうに段階を分けて考えましょう。最初の目標をサビの短い範囲に設定する方法もあります。

難易度別30曲一覧|まずは気になる曲を見つけよう

以下の「簡単」は、音数を減らした初級アレンジを選ぶ前提です。「上級」は華やかな上級アレンジを楽しみたい候補であり、初心者向けの別版がないという意味ではありません。作者欄のボカロPは、ボカロ曲の作り手を指す呼び方です。

区分 番号・曲名 作者・名義 練習の入口
簡単な版から 1. from Y to Y ジミーサムP 長い音と次の入り
簡単な版から 2. 心做し 蝶々P メロディーのまとまり
簡単な版から 3. からくりピエロ 40mP 伴奏と旋律の音量差
簡単な版から 4. ハッピーシンセサイザ EasyPop 一定の拍を保つ
簡単な版から 5. メルト ryo(supercell) サビの右手を短く練習
簡単な版から 6. メランコリック Junky 休符と弾き始めの位置
簡単な版から 7. ダブルラリアット アゴアニキ 繰り返しの違いを確認
簡単な版から 8. 神のまにまに れるりり 歌の掛け合いを整理
簡単な版から 9. 恋愛裁判 40mP 拍の途中に入る音
簡単な版から 10. 千本桜 黒うさP 短い初級版をゆっくり
中級の候補 11. 少女レイ みきとP 伴奏の動きと主旋律
中級の候補 12. シャルル バルーン メロディーの入り方
中級の候補 13. 天ノ弱 164 強弱と盛り上がり
中級の候補 14. ロキ みきとP 短く切る音と休符
中級の候補 15. KING Kanaria 伴奏の反復を安定
中級の候補 16. 命に嫌われている。 カンザキイオリ 細かい旋律と音量
中級の候補 17. 妄想感傷代償連盟 DECO*27 音の長さをそろえる
中級の候補 18. 砂の惑星 ハチ リズムを先に読む
中級の候補 19. ワールドイズマイン ryo(supercell) 場面ごとの弾き分け
中級の候補 20. ロミオとシンデレラ doriko 速さを保った伴奏
上級版に挑戦 21. アスノヨゾラ哨戒班 Orangestar 広い伴奏と旋律の分離
上級版に挑戦 22. 六兆年と一夜物語 kemu 速い音列のまとまり
上級版に挑戦 23. ロウワー ぬゆり 跳ね方と左右の一致
上級版に挑戦 24. フォニイ ツミキ 細かなリズムの切り替え
上級版に挑戦 25. ノンブレス・オブリージュ ピノキオピー 連続する旋律の区切り
上級版に挑戦 26. アンノウン・マザーグース wowaka 厚い響きの中の歌
上級版に挑戦 27. ゴーストルール DECO*27 和音と打鍵後の脱力
上級版に挑戦 28. ウミユリ海底譚 n-buna 伴奏をそろえる
上級版に挑戦 29. テトリス 柊マグネタイト 反復の中の変化
上級版に挑戦 30. きゅうくらりん いよわ 音の重なりと響き

簡単なアレンジから始めたいボカロのピアノ曲10選

この区分は、メロディーを楽しみながら一曲に近づきたい人向けです。原曲の伴奏をすべて再現しようとせず、右手が単音中心、左手の移動が少ない版を探しましょう。ドレミの音名が付いていても、リズムや指の動きまで簡単になるわけではないので、実際の譜面も見て選びます。

初級版を選ぶ三条件と短い範囲から広げる練習の図

1. from Y to Y|長い音を落ち着いてつなぎたい

ジミーサムPの「from Y to Y」は、落ち着いた表情でメロディーを歌わせたい人の候補です。初級版では、左手を弾きながら右手の長い音を保てるかに注目してみましょう。音を伸ばす間に次の場所を目で確認すると、慌てて手を動かしにくくなります。

練習では一息で歌うような旋律のまとまりを一つ選び、最後の音まで同じ速さで弾きます。ペダルで音を伸ばす前に、鍵盤を離す時点を確認してください。遅い演奏でも途中で拍を見失うことがあるので、長い音の間も心の中で数えることが大切です。

2. 心做し|音数を抑えて表情をつけたい

蝶々Pの「心做し」は、右手の旋律を大事にする練習に選びたい一曲です。読み方は「こころなし」。静かな部分と盛り上がる部分の違いを楽しめますが、最初から伴奏の厚い版を選ぶと両手の負担が増えます。サンプルでは左手が一度に何音を押すかを確認しましょう。

同じ短い範囲を、右手だけ、左手だけ、両手の順に弾いてみてください。両手にした途端にメロディーが聞こえにくくなったら、強く右手を叩くより先に左手を小さくします。表情づけは音量だけでなく、音の終わりを丁寧に扱うところから始められます。

3. からくりピエロ|伴奏を小さく弾く練習に

40mPの「からくりピエロ」は、歌の流れと伴奏の関係を楽しめる候補です。ピアノで映える曲として選びたくなりますが、動く伴奏まで再現する版は忙しくなります。初めてなら左手が単音や少ない和音に整理されたものを選びましょう。

短い二小節ほどで左手の動きを覚え、右手を加えたときにも左手の音量を一定に保つ練習がおすすめです。小節は楽譜を縦線で区切った単位のこと。旋律がいったん休む場所では、空白を急いで詰めず、次の音までの時間も演奏の一部にします。

4. ハッピーシンセサイザ|一定の拍に乗って弾きたい

EasyPopの「ハッピーシンセサイザ」は、繰り返すリズムに乗る楽しさがある曲です。初級アレンジを使い、片手ずつなら拍を保って弾ける速さから始めます。原曲の速度に合わせることより、途中で速くなったり遅くなったりしないことを先に目標にしましょう。

メトロノームは一定間隔で音を鳴らす練習道具です。最初は一拍ごとに音を鳴らし、左手だけを合わせてから右手を重ねます。繰り返しを覚えた後ほど速くなりがちなので、録音して冒頭とサビの速さを聴き比べると変化に気付けます。

5. メルト|憧れのサビを短く完成させたい

ryo(supercell)の「メルト」は、知っているサビを自分の手で弾く喜びを味わいたい人の候補です。ただし、原曲らしいイントロや伴奏まで入った楽譜は簡単とは限りません。初級の表示に加え、右手に細かい音がどれくらい続くかを見て選んでください。

最初はサビの短い範囲を右手だけで弾き、使う指を決めます。毎回違う指で弾くと、速くしたときに次の音へ移りにくくなります。伴奏付きで短い範囲が安定したら、前後を少しずつ付け足すと、一曲の長さに圧倒されずに進められます。

6. メランコリック|休符を含めてリズムを覚えたい

Junkyの「メランコリック」は、軽やかなメロディーを楽しみたい人に。弾く音だけを追うより、音を出さない休符にも注目すると曲の形がつかみやすくなります。ドレミ付きの版を使う場合も、文字だけでなく音符の長さと休符を一緒に見ましょう。

まず鍵盤を使わず、右手のリズムを机で軽くたたいて確認します。休む時間にも数を数え、次の音へ入る場所が分かってから鍵盤に戻ります。リズムを読めるようになれば、音の高さとタイミングを同時に考える負担を減らせます。

7. ダブルラリアット|繰り返しを味方にしたい

アゴアニキの「ダブルラリアット」は、親しんだメロディーを繰り返し弾きながら覚えたい人の候補です。似た部分が続く楽譜では、全部を別々のものとして読むより、同じところと変わるところを見つけると練習を整理できます。

一回目と二回目の終わり方に印を付け、違う数音を先に確認してみましょう。覚えたつもりで同じ弾き方を続けると、次の部分へ進めなくなることがあります。左手が飛ぶ版では、音を出さずに次の位置へ手を運ぶ練習も役立ちます。

8. 神のまにまに|掛け合いを一台のピアノで楽しむ

れるりりの「神のまにまに」は、複数の歌声の掛け合いが楽しい曲です。ピアノではどの旋律が主役かを整理した初級版から始めると、原曲のすべての声を両手に詰め込まずに楽しめます。歌の担当が変わるところを、楽譜の区切りを覚える目印にしてみましょう。

同じ音量で最初から最後まで弾くより、一つのまとまりごとに小さな山を作ると単調になりにくくなります。両手が難しければ、先生や家族に伴奏を頼んで旋律を担当する方法もあります。その場合は、一人用と連弾用の楽譜を取り違えないようにします。

9. 恋愛裁判|少し弾けるようになった次の一曲に

40mPの「恋愛裁判」は、初級版でもリズムを丁寧に読みたい曲です。拍の頭から少しずれて入る音を、知っているメロディーの勢いだけで弾かないようにしましょう。初心者の一曲目というより、簡単な両手演奏に慣れてからの候補として考えると選びやすくなります。

楽譜の一拍を前半と後半に分けて数え、右手が入る場所を確認します。左手が同じ場所で動くかどうかも印を付けると、両手を合わせやすくなります。速さを落としても曲のリズムが分かるかを確かめながら、数小節ずつつなぎましょう。

10. 千本桜|速い曲も初級版から始められる

黒うさPの「千本桜」は、華やかな演奏動画の印象で身構えやすい曲ですが、短く整理された初級アレンジもあります。「いろいろなアレンジを楽しむ千本桜」には、やさしい一コーラスの版を含む複数の編成・難易度が掲載されています。動画と同じ迫力を最初の完成条件にしなくて大丈夫です。

右手が数音続く部分は、指が迷わない速さで練習し、同じ箇所を三回続けて落ち着いて弾けたら少しだけ速くします。左手は右手につられて加速しないように確認。まず短い版を最後まで弾けるようにしてから、長い版や音数の多い版へ進む道筋が作れます。

中級で表現を広げたいボカロのピアノ曲10選

中級では、音を間違えずに押すことに加え、主旋律を聞かせることを目標にします。主旋律は、その曲の中心になるメロディーです。音数が増えるほど伴奏も大きくなりやすいので、録音を短く聴き返し、歌が自然に追えるか確認してみましょう。

主旋律と伴奏の音量を分けて合わせる三段階の図

11. 少女レイ|動く伴奏の上でメロディーを聞かせる

みきとPの「少女レイ」は、軽やかな流れと旋律の表情を両立させたい候補です。動く伴奏を含む版では、左手が目立ちすぎるとメロディーの輪郭が薄くなります。左手だけで小さく一定に弾き、その上へ右手を重ねる順番で練習してみましょう。

同じまとまりをペダルなしでも弾き、音が切れる場所を確認します。響きを足すときは、踏みっぱなしで音をつなぐのではなく、楽譜の指示と耳で確かめます。軽さを出そうとして速くなっていないかも録音で確認するとよいでしょう。

12. シャルル|歌の入り方を丁寧にそろえる

バルーンの「シャルル」は、メロディーが入るタイミングやフレーズの終わり方を磨きたい一曲です。フレーズとは、文章の一文のような音楽のまとまり。手の動きだけで覚えず、どこからどこまでを一息で聞かせたいかを決めます。

右手のリズムを口で数えながら左手を弾くと、両手の関係が見えやすくなります。難しい場所を通り過ぎるために急ぐのではなく、手前の音から同じ速さでつなぎましょう。歌い手によるカバーを参考にするときは、購入する版との違いにも注意します。

13. 天ノ弱|盛り上がりを音量だけに頼らない

164の「天ノ弱」は、静かな部分から力強い部分へ展開する演奏を楽しみたい人の候補です。サビを大きく弾くことだけを目標にすると、その前から手が固まりやすくなります。まず曲全体をどこで盛り上げるか決め、強くする場所を絞りましょう。

和音が続く版では、鍵盤を押した後も力を入れ続けていないかを確認します。小さい音で同じ箇所を弾いてから、必要な部分だけ音量を足す練習が有効です。伴奏が重くなりすぎたら、旋律だけを弾いて欲しい響きを思い出してみてください。

14. ロキ|音を切るタイミングまで楽しむ

みきとPの「ロキ」は、リズムの歯切れをピアノで表現したい一曲です。音を出す位置だけでなく、どこで短く切るかが印象を左右します。休符を埋めるようにペダルで響きを残すと、狙った切れ味が見えにくくなることがあります。

最初はペダルを使わず、両手がそろって鳴る位置に印を付けます。そこを目印に、左右がずれて動く部分をはめ込んでみましょう。一人で弾くならピアノソロ、二人なら連弾という編成の確認も必要です。同じ書名や曲名だけで選ばないことが大切です。

15. KING|繰り返す伴奏を安定させる

Kanariaの「KING」は、反復する動きを安定させながら旋律の表情を変える練習に。簡単に見える繰り返しでも、右手に気を取られると左手の間隔が揺れることがあります。伴奏だけを弾きながら拍を数え、毎回同じ場所へ戻れるか確認しましょう。

同じフレーズを繰り返すとき、すべて同じ強さにする必要はありません。二回目を少し控えめにするなど、楽譜の強弱指示を基準に変化を考えます。上級版もあるため、初見のサンプルで無理なく両手の関係を読める版を選んでください。

16. 命に嫌われている。 |言葉の流れを旋律として伝える

カンザキイオリの「命に嫌われている。」は、言葉の密度をピアノの旋律でどう表現するかが面白い曲です。細かい音が並ぶ部分でも、一音ずつ同じ強さで押すと全体の流れが途切れがちです。旋律を短いまとまりに分け、着地する音を決めましょう。

歌詞を書き写す必要はなく、楽譜に短い線や矢印でまとまりを示すだけでも練習できます。盛り上がる部分ほど、左手と右手の音量差を録音で確認してください。上級の厚いアレンジへ進む前に、中級版で曲の流れをつかむ方法もあります。

17. 妄想感傷代償連盟|滑らかさとリズムを両立する

DECO*27の「妄想感傷代償連盟」は、旋律の流れを保ちつつ、リズムを曖昧にしない練習に選びたい曲です。音をつなげることに集中すると、短い音が長くなったり、休符が消えたりすることがあります。拍の位置を保ったまま旋律を弾きましょう。

まず右手だけで音の長さを確認し、その後に左手を小さく重ねます。タイという同じ高さの音をつなぐ記号が出たら、後ろの音を弾き直さないことも確認。知っている音源の記憶と楽譜が食い違ったときは、その版の表記へ戻ります。

18. 砂の惑星|鍵盤に触る前にリズムを整理する

ハチの「砂の惑星」は、リズムのまとまりを先につかんでから音を付けたい候補です。音の高さを追うだけでは曲の推進力が伝わりにくいので、短い範囲のリズムを手拍子で再現してみましょう。伴奏を入れる位置も合わせて確認します。

両手が別々に動く場所は、一拍を細かく分けて縦に見ると整理できます。縦に見るとは、同じ時点で左右が何をするかを確かめることです。最後は細かい数え方に頼りきらず、大きな拍で流れを感じながら弾く段階へ戻しましょう。

19. ワールドイズマイン|場面ごとに表情を変える

ryo(supercell)の「ワールドイズマイン」は、曲の場面ごとに弾き方を変える楽しさがある候補です。ずっと同じ勢いで弾くより、軽く進める部分とたっぷり聞かせる部分を区別すると、ピアノ一台でも展開が伝わります。

楽譜へ「軽く」「旋律を聞かせる」など短い言葉を添え、一度に取り組む表現を一つに絞りましょう。難しい伴奏に気を取られたら、右手だけで意図した表情が出せるか確かめます。弾き慣れた後も、部分練習と通し練習の両方を残すと安定します。

20. ロミオとシンデレラ|伴奏に引っ張られず進む

dorikoの「ロミオとシンデレラ」は、流れのある演奏を楽しみたい人に向いています。伴奏が細かく動く版では、得意な場所だけ速くなりやすいので、曲中で最も難しい部分も弾ける速度を全体の基準にします。

左手の移動先を先に見て、右手はフレーズの終わりまで落ち着いて弾く練習がおすすめです。最初から最後まで通すだけでなく、場面が切り替わる手前と後ろをセットで練習しましょう。つなぎ目が安定すると、全体の印象も整いやすくなります。

上級アレンジに挑戦したいボカロのピアノ曲10選

ここでは、シンコーミュージックの「ボカロ高Lvセレクション・改[中~上級対応]」で上級アレンジの掲載を確認できる10曲を選びました。以下の練習提案は曲を取り組む際の目安で、掲載譜の小節ごとの解説ではありません。上級でも、速く弾くことだけでなく、旋律の聞こえ方や終盤までの安定感を大切にします。

広い移動、細かい音列、厚い和音の三課題を練習方法へ対応させる図

21. アスノヨゾラ哨戒班|広がる響きの中で歌を残す

Orangestarの「アスノヨゾラ哨戒班」は、広がりのある伴奏と駆け抜ける旋律を楽しみたい一曲です。上級版を選ぶときは、左手がどの範囲を動くか、右手に旋律以外の音が加わるかを確認しましょう。届くかどうかだけでなく、移動後に力まず弾けることも大切です。

伴奏が広く動くところは、まず移動先の音だけをつなぎ、手の経路を覚えてから途中の音を戻します。旋律だけを抜き出して録音し、両手にしても同じ歌い方が残るか比べてください。響きが増えたときほど主役の音を見失わないようにします。

22. 六兆年と一夜物語|速い音を小さなまとまりにする

kemuの「六兆年と一夜物語」は、疾走感をピアノで表現したい人の挑戦曲です。細かな音をすべて一音ずつ意識すると追い付かなくなるので、数音のまとまりごとに指使いと着地点を決めます。勢いで通せた一回より、ゆっくり再現できることを基準にしましょう。

難しいまとまりの直前で一度止まり、次の指の準備ができているか確かめます。その後、止まる時間を少しずつ短くしてつなぎます。間違う場所を繰り返すだけでなく、どの指が遅れるかまで絞ると、練習の目的が明確になります。

23. ロウワー|跳ねるリズムを左右で共有する

ぬゆりの「ロウワー」は、跳ねるようなリズムの感覚を両手でそろえることを楽しみたい候補です。雰囲気だけで揺らすと左右の位置がずれることがあるため、まず楽譜の音価、つまり音の長さの指定を確認します。

右手だけで安定していても、左手を加えると別の跳ね方になる場合があります。短い範囲をゆっくり録音し、同時に鳴る音がそろうか確認しましょう。速くする段階では、細かい音を追いすぎず、拍の大きな流れを残すことが課題になります。

24. フォニイ|細かな切り替えを明確にする

ツミキの「フォニイ」は、細かいリズムや音の切り替えを鮮明に弾きたい一曲です。音数が増える上級版では、指が動いていても旋律が埋もれることがあります。どの音が歌の線を担うかを楽譜で確認し、その音だけを一度つないでみましょう。

ペダルを外した練習で輪郭を整え、響きを戻すときは音が混ざらない量を探します。難しい箇所から始める日を設けると、毎回冒頭ばかり上手くなる偏りも減らせます。短い区切りをつなぐ練習まで行い、部分ごとの暗記で終わらせないことが大切です。

25. ノンブレス・オブリージュ|連続する音にも区切りを作る

ピノキオピーの「ノンブレス・オブリージュ」は、密度の高い旋律を流れとして聞かせたい人に。タイトルの印象に引っ張られて、手に力を入れたまま弾き続けないようにします。音が続く部分の中にも、力を抜き直せる小さな区切りを探しましょう。

反復練習は時間を決め、短い範囲の後に手を休めます。速さが上がるほど、音を出した後の不要な力が残っていないか確認してください。終盤だけでなく、そこへ入る前の数小節も合わせて練習すると、通し演奏での安定につながります。

26. アンノウン・マザーグース|厚い響きでも旋律を追えるように

wowakaの「アンノウン・マザーグース」は、音の密度と旋律の表情を両立させたい挑戦曲です。華やかな音をすべて同じ大きさで出すと、聴き手には主役が分かりにくくなります。楽譜を旋律、低音、間を埋める音に分けて捉えてみましょう。

練習では旋律と低音だけを弾き、曲の骨格を確かめてから残りの音を加えます。これは練習上の分解であり、購入した楽譜の完成形を変える必要はありません。録音を鍵盤から離れて聴くと、自分が意識している音と実際に目立つ音の違いに気付けます。

27. ゴーストルール|力強さと手の軽さを両立する

DECO*27の「ゴーストルール」は、力強い響きをピアノで出したい候補です。和音を多く含む上級版では、音を大きくしようとして腕や指を固めないことが課題になります。小さな音でもリズムを保てるかを先に確認しましょう。

同じ形の和音が続くなら、鍵盤を押した後に手首を固めたままにしていないか点検します。届かない音がある版は、先生と弾き方を相談するか別のアレンジを検討してください。迫力を出すために、今の手で無理な幅を押さえ続ける必要はありません。

28. ウミユリ海底譚|伴奏を均等に、旋律を自然に

n-bunaの「ウミユリ海底譚」は、流れのある伴奏の上で旋律を自然に聞かせたい人に。伴奏を覚えた後も、親指の音だけが飛び出したり、指替えで間が空いたりしないかを確認します。動きの均等さと表情のある旋律を分けて練習しましょう。

まず左手を小さく一定に弾き、その音量を保って右手を加えます。速くすると崩れる場所は、音の数を数えるより指の受け渡しを観察します。軽く聞かせたい部分でも音を曖昧にせず、一音ずつ鳴っているか耳を使って確かめてください。

29. テトリス|反復の中の変化を見落とさない

柊マグネタイトの「テトリス」は、反復する動きを安定させながら展開を弾き分けたい候補です。覚えやすい部分ほど、少し変わる音や終わり方を読み飛ばしやすくなります。似た段を見比べ、変わる場所だけ印を付けておきましょう。

繰り返しで速くなっていないか、メトロノームと短い録音を使って確認します。途中の区切りからも始められるようにしておくと、通し演奏で迷ったときに曲へ戻りやすくなります。見覚えのある型だけに頼らず、次に進む方向を意識する練習に向いています。

30. きゅうくらりん|響きの重なりを耳で整理する

いよわの「きゅうくらりん」は、細かな動きと独特な響きの重なりを楽しみたい一曲です。上級版では、メロディー以外の音をどの程度聞かせるかを考える面白さがあります。まず楽譜の音を落ち着いて読み、思い込みで別の音へ置き換えていないか確認しましょう。

難しい和音はゆっくり一つずつ鳴らして響きを覚え、その後に前後の流れへ戻します。ペダルで混ざりすぎる場合は、一度外して音の重なりを整理してください。完成を急がず、好きな数小節の響きを納得できるところまで磨く進め方もおすすめです。

ボカロのピアノ楽譜の探し方|買う前に見る五つの項目

曲名と作者で検索し、編成を絞り、五項目を確認して選ぶフロー

曲名と作者名で探し、ピアノソロに絞る

一曲から探すなら、ヤマハ「ぷりんと楽譜」などの楽譜販売サービスで「曲名+作者名」を検索し、楽器・編成・難易度で絞り込みます。例えば「千本桜黒うさPピアノソロ初級」のように考えると、目的の版を見つけやすくなります。検索結果には連弾や歌の伴奏用も出るため、曲名だけを見て購入しないようにしましょう。

ピアノソロは一人で旋律と伴奏を弾く形、弾き語りは歌いながら伴奏を弾く形、連弾は一台のピアノを二人で弾く形です。弾き語り譜には、歌のメロディーがピアノ部分に十分含まれていない場合があります。「歌わずに曲が分かる演奏をしたい」なら、最初にピアノソロを選ぶのが分かりやすいでしょう。

難易度表示の次に、サンプルで両手を見る

購入前は、次の五項目を確認します。サンプルが冒頭だけの場合は、難しいサビや間奏まで判断できないこともあります。分からない点は販売ページの説明や出版社の収載情報も参照し、「サンプルが簡単だから最後まで簡単」と決め付けないことが大切です。

  • 編成:ピアノソロ、弾き語り、連弾のどれか。
  • 難易度と編曲者:同じ曲・同じ中級でも編曲者によって弾き心地が変わる。
  • 手の負担:左手の移動、同時に押す音の幅、細かい音の連続を確認。
  • 曲の長さ:フルサイズか、一コーラスなど短い版か。演奏時間は自分の速さでも確認。
  • 入手と利用方法:ダウンロード、印刷、アプリ表示など、購入する商品の利用方法を確認。

調号は、楽譜の最初などに付く♯や ♭で、その曲の音の扱いを示す記号です。調号が少ない版は読み始めやすい一方、途中に付く臨時記号やリズムが難しいこともあります。「ハ長調」「ドレミ付き」だけで判断せず、手をどう動かすかまで見ると失敗を減らせます。

一曲買いと曲集を目的で使い分ける

弾きたい曲が一つに決まっているなら、一曲単位の楽譜は版を選びやすい方法です。複数の候補を試したいなら曲集が便利ですが、掲載曲すべてが今の自分に合うとは限りません。三曲ほど弾きたい曲があるか、難易度が混在していないか、改訂版で曲目が変わっていないかを確認しましょう。

紙の曲集は手書きで印を付けやすく、電子表示は持ち運びや拡大のしやすさが利点になります。一方、厚い本は開き方や譜めくり、画面はサイズやページ操作が課題になります。購入後に練習場所でどう見るかまで想像して選ぶと、使い始めやすくなります。

練習に使う楽譜集の候補3冊

ここでは出版社の公式掲載情報を確認できる三冊を紹介します。比較するポイントは「たくさんの曲をやさしい版で試す」「千本桜の違う版を比べる」「上級アレンジへ進む」の三つです。下の商品リンクはAmazonの商品名検索へ進みます。注文前に書名・出版社・ISBNを照合し、販売状況や版を確認してください。ISBNは本を識別するための番号です。

初級の多曲集、千本桜の複数アレンジ集、中上級集を目的と注意点で比較する図

初心者の人気ボカロソング63曲[改訂版]

シンコーミュージックの「音名カナつきやさしいピアノ・ソロ初心者の人気ボカロソング63曲[改訂版]」は、初級のピアノソロ曲集です。ISBNは9784401044290。複数のボカロ曲を比べながら、自分が弾きたい一曲を探したい人の候補になります。

利点は、ドレミの音名を手掛かりに読めることと、候補曲を一冊で見比べられることです。一方で、音名が付いていても音の長さや左右の合わせ方は別に練習が必要です。400ページの曲集なので、譜面台で開く場所や持ち運び方も考えて選びましょう。

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いろいろなアレンジを楽しむ千本桜

ヤマハの「いろいろなアレンジを楽しむ千本桜」は、一曲の異なる楽しみ方を比べたい人の候補です。ISBNは9784636979213。ピアノソロのほか弾き語り・連弾も含まれ、初級から上級までの版があります。

同じメロディーのまま段階を上げられる点が利点ですが、収載された版のすべてが一人で弾くピアノソロではありません。また、幅広い曲を増やしたい人には目的が合いにくい一冊です。まず初級の短い版を仕上げたいのか、別編成も試したいのかを決めると選びやすくなります。

ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス いろいろなアレンジを楽しむ 千本桜(ピアノ)

ボカロ高Lvセレクション・改[中~上級対応]

シンコーミュージックの「ピアノガチ勢のピアノ・ソロボカロ高Lvセレクション・改[中~上級対応]」は、弾き応えのある版を探す人の候補です。ISBNは9784401044474。この記事の上級区分で紹介した10曲について、上級アレンジの収載を確認できます。

複数の挑戦曲を一冊で見比べられる一方、全曲が上級ソロという構成ではなく、中級アレンジや連弾も含まれます。曲の長さが一部カットされている場合があるとの案内もあるため、発表会で原曲の全体を演奏したい場合は版の内容を確認しましょう。収載数だけで選ばず、今取り組みたい二、三曲を見るのがおすすめです。

シンコーミュージック ボカロ高Lvセレクション・改[中~上級対応]

ボカロ曲をピアノで仕上げる練習手順

練習箇所を決めて片手、両手、前後の接続、録音確認へ進む反復フロー

一回の練習は「できるようにする場所」を決める

「今日は30分弾く」だけでなく、「サビ前の二小節を両手でそろえる」と決めると、練習後に変化を確認できます。曲を何度も最初から通すだけでは、同じ場所で止まり、得意な部分ばかりを繰り返しやすくなります。苦手な場所を見つけたら、その直前から直後までを一つの練習範囲にしてください。

例えば15分なら、最初の2分で楽譜とリズムを確認し、次の4分で片手ずつ、次の5分で短い範囲を両手で合わせ、最後の4分で前後をつないで録音を聴く、といった配分が考えられます。これは一例なので、疲れや集中力に合わせて休憩を入れます。時間内に進まなくても、止まる原因を一つ見つけられれば次の練習に役立ちます。

片手練習の後は、一拍単位で両手を合わせる

片手ずつ弾けるのに両手が合わないときは、左右を同時に動かすこと自体が新しい課題になっています。速さだけを落としても難しければ、範囲を一拍、半小節、一小節と小さくします。同時に弾く場所を起点に、片手だけが動く音を間へ入れていきましょう。

ゆっくり正確に弾ける速さを記録しておくと、次回も無理なく始められます。BPMは一分間の拍数を表すテンポの目安です。例えば60から始めるとしても、その数字が全員に合うわけではありません。自分が指とリズムを確かめられる速さを選び、安定したら少しずつ上げてください。

ペダルは音の整理ができてから加える

右足で操作するダンパーペダルは、鍵盤から指を離しても音を響かせるために使います。便利ですが、難しい場所を隠すために踏み続けると、前の和音と次の和音が混ざってしまいます。まず短い範囲をペダルなしで練習し、音のつながりと切れ目を把握しましょう。

その後、楽譜の指示を目安にペダルを足し、響きを聴いて調整します。電子ピアノとアコースティックピアノ、部屋の響きによっても聞こえ方は変わります。踏み替えの位置を暗記するだけでなく、メロディーが濁らず追えるかを耳で確認することが大切です。

通し演奏では止まらず戻れる目印を用意する

部分練習が進んだら、最初から最後までの流れを確認します。そのときは、間違えた場所を直す練習と、止まらず進む練習を分けましょう。サビの始まりなど、途中から再開できる目印をいくつか用意しておくと、一音のミスで全体を見失いにくくなります。

発表会に向けるなら、速さの限界よりも余裕を残して弾ける版を選びます。譜めくり、椅子の位置、使う楽器でのペダルの感触も演奏の一部です。本番に近い条件で一度録音し、弾いているときには気付かなかった音量差や間の取り方を確認しましょう。

ボカロのピアノ曲と楽譜に関するよくある質問

完全な初心者なら、どの曲から始めるとよい?

曲名だけで一曲に決めるより、「from Y to Y」「からくりピエロ」「ハッピーシンセサイザ」など、あなたがよく知っている曲の初級版を比較する方法がおすすめです。右手単音、左手の移動が少ない、短い版という条件を目安にしてください。どれも難しければ、旋律の一部分だけから始めて構いません。

千本桜は初心者には無理?

上級の演奏動画をそのまま目指すと大変ですが、短い初級版から始める選択肢があります。速さと音数を同時に増やさず、まず一コーラスを落ち着いた速度で完成させましょう。簡単な版が弾けたことと上級版がすぐ弾けることは別なので、次の版へ進むときは改めて譜面を確認します。

ドレミ付きの楽譜なら楽譜が読めなくても弾ける?

音の場所を探す助けにはなりますが、音の長さ、休む時間、左右を合わせる位置は別に覚える必要があります。音名だけを順に押すと曲のリズムにならないこともあります。繰り返し出る音やリズムから少しずつ覚え、慣れた箇所では音名を見ずに読んでみると練習の幅が広がります。

無料の楽譜や演奏動画だけで練習してもよい?

無料で提供されているものを探す場合も、誰が配布しているか、利用条件が書かれているかを確認しましょう。作者や出版社が案内する配布元を手掛かりにすると探しやすくなります。演奏動画は参考になりますが、指使いが見えない場所や、楽譜と異なるアレンジがあるため、動画だけで分からない点は譜面で補うと練習を整理できます。

61鍵のキーボードでも弾ける?

使う音域が収まるアレンジなら練習できる場合があります。ただし、曲名や難易度だけでは判断できません。最低音と最高音を確認し、低い伴奏や高い装飾音が楽器の範囲外にならないか見てください。楽譜を選ぶ際は鍵盤数だけでなく、強く弱く弾いたときに音量が変わるか、必要なペダルを使えるかも確認します。

難しい曲は一日何時間練習すれば完成する?

経験、楽譜の版、目指す速さによって変わるため、時間だけで完成を約束することはできません。短い範囲を正確に弾くこと、つなぎ目を練習すること、録音で直す点を一つ選ぶことを積み重ねましょう。長時間続けるより、集中できる長さで区切り、手に無理のない動きで反復することを優先してください。

まとめ|好きな一曲の、今の自分に合う版から始めよう

ボカロのピアノ曲は、同じ曲でもアレンジによって楽しみ方が変わります。まず簡単な版で一曲を仕上げ、慣れたら中級で旋律と伴奏の表現を磨き、上級で音の厚みや速い動きへ挑戦する流れが作れます。難しい動画と比べるより、昨日より落ち着いて弾ける場所が増えたかを目印にしてみてください。

最初の行動は、今回の30曲から好きな三曲を選ぶこと。その曲名と作者名でピアノソロの楽譜を探し、難易度、両手の動き、曲の長さを比較します。今の自分に合う一冊や一曲が見つかったら、短い範囲を右手だけで弾くところから始めましょう。

選曲・収載情報の確認資料:シンコーミュージック「初心者の人気ボカロソング63曲[改訂版]」「ボカロ高Lvセレクション・改[中~上級対応]」、ヤマハ「定番!ボカロソング・セレクション」「いろいろなアレンジを楽しむ千本桜」、ヤマハ「ぷりんと楽譜」の掲載情報。確認日:2026年9月6日。難易度の区分と各曲の練習提案は本記事の編集上の判断です。

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