TuneCoreとは?音楽配信・料金プランと収益管理の仕組み

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ミュージック

TuneCoreとは、自分の楽曲を音楽ストアやSNSへまとめて届け、売上を管理する配信代行サービスです。日本向けの料金プランを作品数と必要機能で比較し、収益が発生してから確定・引出しに至る流れを解説します。

初めて使うときに分かれ道になるのは、「一曲を試しに出すのか」「継続して作品を増やすのか」「日付指定や共同制作者への分配が必要か」です。年額の安さだけで選ぶと、発売日に合わせられない、必要な歌詞を登録できない、といった違いを見落とします。まずサービスの役割を押さえ、同じ条件にそろえて選んでいきましょう。本記事はTuneCore Japanを対象にしています。

音楽制作・配信・聴取を分ける流れ

TuneCoreは、作った音楽をストアへ届ける配信代行サービス

TuneCore Japanは、完成した音源や曲の情報を受け取り、Apple Music、Spotifyなどの配信先へ届けるサービスです。楽曲を制作するソフト、聴き放題の会員契約、レコード会社との所属契約とは役割が異なります。

このような仕事をディストリビューション、日本語では流通・配信と呼び、担う事業者をディストリビューターと呼びます。自分で録音を完成させても、そのファイルが自動で各ストアへ掲載されるわけではありません。販売用の情報と音源を配信先へ渡し、掲載後に報告される利用実績や売上を受け取る窓口が必要になります。

たとえばパソコンで歌とギターを録り、二つの音を一つのWAVファイルへまとめたところまでは制作です。その音をTuneCoreへ登録し、審査と配信手続きを経てSpotifyの作品ページで聴けるようになるのが流通です。最後にリスナーがアプリで再生するのが聴取であり、三つは連続した別の仕事です。

DAWは録音・打ち込み・編集を行う音楽制作ソフトのことです。スマホやブラウザーで制作・共有する仕組みから知りたい場合は、BandLabの制作・作品公開・共同制作の違いが前段の参考になります。BandLab内の公開ページを作ることと、外部ストアへ配信することも区別できます。

配信先には、月額などで聴くストリーミング、曲やアルバムを購入するダウンロード、動画に音を付けるSNSなどがあります。同じ音源でも使われ方が違うため、再生回数や販売数をすべて一つの単位へ置き換えることはできません。TuneCore Japanが案内する55以上の配信先という数も、すべてが同じ販売方式という意味ではありません。

運営事業者はチューンコアジャパン株式会社で、日本でのサービスは2012年10月に始まりました。一方、英語のTuneCore.comには別の料金やサービス表示があります。日本の円建てプランを調べる際に、海外版のドル料金や配信先数を同じ表へ混ぜると、契約する内容と説明がずれます。

料金プランは「年間定額」と「作品ごとの配信料」に分かれる

基本の音楽配信は、年間定額でリリースを増やせるUnlimitedと、作品ごとに料金を支払うPay Per Releaseに分かれます。アカウントを作ることは無料ですが、通常の音楽配信まで常に無料になるという意味ではありません。

定額と作品単位の料金を分ける図

リリースとは、一つの作品として登録する配信単位です。通常は一曲の長さが10分以内の区分で、10分を超える楽曲は別の公式案内が必要です。一曲ずつ別の作品で出すことと、複数曲を一つのアルバムにまとめることでは数え方が変わります。また、Unlimitedの「無制限」はリリース数についての説明で、一枚のアルバムに何曲でも入れられるという意味ではありません。

通常の基本配信料。いずれも税込、期間限定割引・追加機能の料金を除く
方式・プラン 基本料金 主な区分
Unlimitedスターター 年4,400円 個人、主名義1つ、アルバム最大5曲
Unlimitedスタンダード 年9,900円 個人、主名義1つ、アルバム最大15曲
Unlimitedプロ 年23,100円 個人、主名義2つまで基本料金内、アルバム最大50曲
Unlimitedエンタープライズ 年110,000円 法人、複数人の権限を分ける運用、アルバム最大50曲
Pay Per Releaseシングル 1作品・1年1,551円 1曲の作品ごとに支払う
Pay Per Releaseアルバム 1作品・1年5,225円 2〜50曲の作品ごとに支払う

Unlimitedの上位プランは、同じ音が自動的によくなる契約ではありません。公開日の設定、歌詞、レポート、収益分配、名義数、管理体制などの違いです。

Pay Per Releaseには二年・三年の期間もあり、シングルは二年2,915円、三年4,169円、アルバムは二年9,416円、三年13,607円です。長期分は複数年の合計額なので、年額4,400円と三年総額4,169円をそのまま「一方が少し安い」と比較しません。まず維持したい期間をそろえてから判断します。

2026年10月に行われたシングル一年無料・Unlimited割引のキャンペーンは、10月31日を期限とするものでした。その告知が検索で見つかっても、現在の通常料金とは分けます。特に初回の割引額だけを継続費用と受け取らず、更新時に何の料金へ戻るかを見ておく必要があります。

作品数をそろえて試算すると、安くなる境目が見える

一年の基本配信料だけなら、一曲のシングルを三作品出す時点で、Pay Per Releaseの合計はスターターの年額を上回ります。ただし、同じ機能を使える比較ではないため、金額と機能を続けて判断します。

以下はすべて、同じ一つの主名義で新規作品を一年配信するという編集部の試算です。曲の長さなど登録条件を満たすものとし、制作費、決済手数料、任意サービスは含めません。予想売上を入れずに配信料だけを比べるので、黒字になる作品数や平均的な収益を示す表ではありません。

作品の出し方別・一年の基本配信料の計算例
配信する作品 Pay Per Release 定額との比較結果
シングル1作品 1,551円 スターターより2,849円低い
シングル2作品 1,551円×2=3,102円 スターターより1,298円低い
シングル3作品 1,551円×3=4,653円 スターターが253円低い
5曲入りアルバム1作品 5,225円 スターターが825円低いが機能差あり
10曲入りアルバム1作品 5,225円 スターターの上限外。スタンダードは9,900円
シングル4作品+10曲入りアルバム1作品 6,204円+5,225円=11,429円 スタンダードが1,529円低い

三つのシングルは4,653円、一つの三曲入りアルバムは5,225円となります。同じ三曲でも登録単位が違うと配信料が変わる例です。ただし、金額だけを理由に作品のまとまりを変えると、先行シングルとして告知したい、アルバムとして聴いてもらいたいという発売計画と合わなくなります。料金は、その計画に対して計算します。

十曲入りアルバムの例では、最安の定額プランが候補から外れます。「アルバム一作品でも定額がお得」という短い説明だけでは、曲数の条件を落としてしまいます。十曲を一作品で出す希望を固定するなら、スタンダードとPay Per Releaseを比べるのが筋道です。五曲ずつへ分けるなら、別の発売計画として最初から考え直します。

継続する年は、新曲だけでなく残しておく作品も数えます。たとえば昨年のシングル二作品を一年更新し、今年二作品を新規に出すなら、一年分の利用料をそろえた比較対象は四作品分の6,204円です。「今年は二曲しか出さない」と新曲だけ数えると、過去作品を維持する費用が抜けます。

長期契約を選ぶ場合は別計算になります。一作品のシングルを三年維持するPay Per Releaseは4,169円であり、スターターを通常年額のまま三回利用する合計13,200円とは条件が違います。三年間に新作を増やさず、日付指定などの機能を必要とする一曲なら、リリース単位の契約を残す理由があります。

一方、毎年作品を増やす計画では、既存作品と新作の配信期間がずれます。各作品の契約開始月を並べると、どの時点で更新料が発生するかが見えます。上の一年表は同条件で方式を比べるためのもので、実際の支払い月が一斉にそろうと仮定した資金繰り表ではありません。

必要な機能から、スターター・スタンダード・プロを絞る

公開日指定や歌詞、スプリットを使うなら、スターターは候補から外れます。主名義を複数使う、選定者への情報提出を行う、空間オーディオを扱う場合は、さらに対応範囲を比べます。

希望すること 候補を絞る条件
一つの名義で基本配信を継続 スターターも候補。歌詞や日付指定なしでよいかを判断
発売日を決め、歌詞も登録 スタンダード以上、またはPay Per Release
共同制作者と自動分配 スタンダード以上、またはPay Per Release
複数の主名義で定額配信 プロ以上。三つ目以降の追加料金も計算
サブミットを利用 プロ以上、またはPay Per Release
複数の担当者へ管理権限を分ける 法人向けエンタープライズのチーム機能を検討

サブミットは、公式プレイリストやバナーなどの選定者へ作品情報を提出する機能です。応募・情報提出と掲載決定は別で、使えば必ずプレイリストへ入るわけではありません。その機能のために料金を上げるなら、何を伝える作品なのか、準備と締切が発売計画に合うかまで考えます。

プランを絞る二つの確認

主名義は、作品のリリース情報に設定するメインアーティストです。「ソロ名とバンド名を別々に運用したい」なら二つですが、一つのバンドに四人いることから四名義と数えるわけではありません。また、作詞・作曲のクレジットや客演の表示、収益を分ける相手も、主名義の枠とは別に整理します。

プロで基本の二つを超えて主名義を増やす場合、一名義につき年2,750円が加わります。三名義なら基本23,100円と追加2,750円で25,850円、四名義なら28,600円という計算です。名義ごとに作品を一つずつ出すだけなら、複数名義という理由だけで定額プロを最安と決めることはできません。

逆に、一つの主名義で年四シングルと十曲入りアルバムを出し、日付指定と分配を使う例なら、前の試算に基づくスタンダードが具体的な候補になります。プロへ上げる理由は「本格的だから」という印象ではなく、追加名義、サブミット、空間オーディオなど必要な機能があるかです。

スターターは最短十日、ほかの主な配信プランは最短二日の案内ですが、これは配信を保証する所要日数ではありません。審査の差戻しや配信先の処理を考えると、最短表示だけで公開前日の提出を計画できません。日付を選べることと、その日までにすべての条件を満たせることは別の判断です。

配信前にそろえるのは、完成音源・ジャケット・曲の情報

登録前は、完成音声、作品の表紙画像、曲名や参加者などの情報を一組にします。音源が完成していても、表紙や権利情報の不備があれば、販売できる状態までそろったとは言えません。

配信へ提出する三種類の素材

完成音声と編集用データを区別する

配信へ渡すのは、楽曲を一つの音声として聴けるファイルです。各楽器を別々に編集するためのプロジェクトや、音符の演奏情報であるMIDIファイルを送る工程ではありません。

公式の推奨形式はステレオのWAVで、16bit・24bit、44.1kHz・48kHzなどの条件が案内されています。たとえばステレオWAV・24bit・48kHzは、推奨条件に沿う設定の一例で、唯一の必須設定ではありません。bitは音の大きさをどの細かさで記録するか、kHzは一秒間に音を何回記録するかを表す単位です。使った制作ソフトから意図した形式で書き出し、ファイル名の末尾だけを変える方法で対応したことにしないようにします。

書き出したファイルは、制作画面を開かずに再生して、曲頭・歌の入る部分・曲末を聴きます。書き出す範囲を短く指定した、途中の音を消したまま出力した、完成前の版を選んだ、といった問題は、形式がWAVでも起こります。提出するものを決めたら、同じ版を確認用の音として保管すると、掲載後の照合にも使えます。

表紙画像は記事の横長画像とは別の規格

音楽配信のジャケットは、正方形のJPGまたはPNGで、公式には3,000〜20,000ピクセル四方、容量20MB以内という条件があります。ブログや動画の横長の表紙を、そのまま登録する前提にはしません。

RGBは画面表示に使う色の方式で、印刷用のCMYKとは異なります。規定に沿った画像形式と色をそろえ、読めないほど粗い文字や切れた要素を避けます。また、他ストアのロゴ、URL、値引きの宣伝など、ジャケットへ載せられない内容もあります。画像を正方形へ切り抜いただけで、販売用の条件がすべて整うわけではありません。

曲名・クレジット・識別情報を同じ作品へそろえる

曲の情報は、どの作品を誰が作り、誰が演奏したかを配信先へ伝えるために使います。完成音声とジャケットに合う曲名・名義・作詞者・作曲者・参加者を、登録前にまとめておきます。

クレジットとは制作や演奏に関わった人の表示です。歌手名だけを入力しても、作詞者・作曲者の欄を同じ意味で埋めたことにはなりません。共同制作なら、活動名と登録上の名前、どの役割で表示するかを参加者間でそろえると、発売直前の確認を減らせます。

ISRCは特定の録音を識別する番号、JAN・UPCは作品の販売単位を識別する番号です。曲名という文字列だけでなく録音や作品を区別するためのもので、持っている番号の入力と、初めて発行する場合を混同しません。別の配信代行から移す場合は、同じ録音の情報をどう引き継ぐかという移管の手順が必要になり、単なる新作登録とは目的が違います。

TuneCoreの登録区分では一曲がシングル、二曲以上がアルバムでも、配信先の表示がSingleやEPになる場合があります。EPは一般にアルバムより短い作品などを指す表示です。三曲作品がストアでSingleと表示されても、その表示だけを根拠にTuneCoreのアルバム料金が誤りだとは判断できません。

他人の曲・録音・素材を使うときは、許諾の対象を分ける

自分が歌ったことと、使った曲や伴奏の権利をすべて持つことは同じではありません。配信では、詞・メロディーの権利と、特定の演奏を録った音源の権利を別に整理します。

原盤とは、特定の演奏を録音した音源を指す言葉です。自分で詞と曲を作って歌い、録音も自分で制作した作品なら、それぞれに関わる人を明確にしやすくなります。一方、他人の曲を自分で歌い直したカバーでは、自分の歌の録音を作っても原曲の詞・メロディーの権利まで自分へ移るわけではありません。

TuneCoreのカバー案内では、正当な権利者の許諾と原曲の管理状況に応じた確認が必要です。JASRACやNexToneなどの著作権管理事業者にある曲でも、対象の配信利用が許諾されているかという条件が残ります。また、元の録音を使う、歌詞を訳して歌う、編曲する場合は、通常の歌い直しとは別の許諾を含めて考えます。

購入したタイプビート、つまりラップなどを重ねるために提供される伴奏でも、契約で認められる配信範囲は一様ではありません。再生数などの利用上限、収益分配、制作者の記載、識別サービスへの登録制限がある場合は、その条件が自分の発売計画に合うかが判断材料です。「買ったファイルだから自由に使える」と一段で済ませないことが大切です。

さらに、基本の音楽配信へ提出できることと、著作権管理やYouTubeの音源識別へ登録できることも違います。TuneCoreの著作権管理には、タイプビート、サンプリング、生成AIを使った作品など届出対象外の案内があります。サンプリングは既存の録音の一部を取り込む制作方法です。全サービスで共通の許諾があると広げず、使うサービスごとに条件を分けて読みます。

制作時の控えには、素材名、提供元、利用条件、許諾を受けた内容、必要な制作者表示を残します。これは登録欄を埋めるためだけではなく、後から配信範囲や契約更新を考える際の基礎資料になります。許諾の有無を記事だけで代行判断することはできないため、ここでは確認すべき権利の対象を整理しています。

登録から公開までは、提出・審査・配信先の反映を追う

公開までには、作品を登録し、必要な決済と審査を経て、配信先で反映される段階があります。提出した直後と、リスナーが実際に聴ける状態を分けて追うと、どこまで進んだかを把握できます。

リリース登録では、音源・画像・曲情報をそろえ、利用するプランと配信先などを選びます。審査は登録内容が配信規定に沿っているかを確認する工程で、楽曲の作品性を点数付けしてデビューの合否を決めるオーディションとは性質が違います。差戻しがあれば、指摘された情報や素材へ戻って直すことになります。

公式は希望する販売開始日がある場合、その三週間前までに審査依頼することを勧めています。たとえば金曜日発売を告知したいなら、曲の完成予定日と提出予定日を同じ日にせず、ジャケットとクレジットの確認を先に組み込みます。発売日に合わせたMVやライブがある作品ほど、最短表示から逆算するより制作側の締切を早く置く理由があります。

ストアで公開されたら、作品名、名義、曲順、音声の冒頭と末尾を提出版と照合します。同名の別アーティストへ作品が結び付く問題は、音源を配信できたかとは別の確認事項です。自分の作品ページとアーティストページの関係まで見ておくと、告知リンクを誤った場所へ送ることを防げます。

LinkCoreは、配信先へのリンクを一つの案内ページへ集める機能です。相手が普段使うストアを選びやすくする入口であり、ページを作ったこと自体が再生や売上を生む保証ではありません。ストアへの掲載、告知する入口、その後の反応を別々に見ると、公開後の作業も具体的になります。

「収益100%還元」は、リスナーの支払い全額を指さない

通常の配信でいう100%還元は、配信ストアの手数料を除きTuneCoreが受け取る販売収益についての説明です。リスナーが払う会費全額や、任意の収益化サービスまで一律に無手数料になるという意味ではありません。

ストリーミングでは、再生一回の金額をTuneCoreが全ストア共通の固定単価で決めているわけではありません。どのサービス・地域・利用条件による実績かで収益は変わります。「一万再生なら必ずいくら」と一つの単価を掛けて予定収入を確定するより、実際の確定レポートで受け取った金額を把握します。

ここでの計算例として、対象の通常販売収益が1,000円なら、100%はその1,000円に対して読みます。リスナーの月額会費が1,000円であったという例ではありません。また、年間の配信利用料を既に支払っているなら、その費用を差し引いた利益と、販売収益の金額も異なります。売上、費用、残る金額を別の欄にします。

収益の区分 TuneCore側の主な取扱い 混同しやすい点
通常の音楽ストアの販売収益 ストアの手数料を除く100%還元 基本配信料とは別
ディスカバリーサービス 対象販売収益の20%の手数料 すべての配信先を一律100%としない
YouTubeコンテンツ収益化・Facebook Music 各サービスの対象収益に20% YouTube Musicへの通常配信と同義ではない
Spotify Discovery Mode 適用によって生じた販売収益に20% Spotifyの通常配信とは別の任意機能
著作権管理 著作権収益に15% 録音の販売収益とは別の権利・収益

ディスカバリーサービスは、楽曲を発見してもらう入口となる配信先の区分です。TikTokなどの対象収益には20%の手数料があり、音源の情報識別に使うShazamやGracenoteには販売収益がないという違いがあります。また、Spotify Discovery Modeは、通常のSpotify配信とは別のプロモーション機能で、その適用によって生じる販売収益に20%の手数料があります。名前にDiscoveryがあることだけで、二つの仕組みを同じものとしません。

YouTubeコンテンツ収益化は、自分が権利を持つ音源が動画などで利用されたことを識別し、対象収益を扱う仕組みです。YouTube Musicで曲を聴けるようにする配信と、他の動画で音が使われたときの扱いを分けます。また、特定の音声合成ソフト名義で配信する場合には販売収益から利用料が発生する案内もあり、合成音声を使う作品は対象の条件も料金へ含めます。

著作権管理は、詞・メロディーなどの作品に関する使用料を扱います。TuneCoreへ一定期間の権利譲渡を行って管理する契約で、単に基本配信を申し込んだだけで同じ条件がすべて付くわけではありません。販売収益を100%保持する配信の説明と、著作権を期間譲渡する管理の説明は、対象を分けると両立して理解できます。

収益管理は、速報・確定・残高・銀行入金の四段階

再生の反応を早く見る速報レポートと、実際の売上を確認する確定レポートは用途が違います。確定した額が残高へ入り、引出しを申請して銀行へ振り込まれるまでを一続きにすると、数字の意味が分かります。

再生から銀行入金までの段階

速報レポートは対応する配信先の再生などを日ごとに見るもので、約二日後から反映される案内です。すべてのストアを網羅する画面ではなく、スターターでは利用できません。あるストアの速報がないことを、そのストアで一回も聴かれていないことと読み替えないようにします。

確定レポートは、配信先からの報告と入金を確認した結果が反映されます。作品が聴かれた実績月と、画面へ反映された月は同じとは限りません。ストアの会計期間や不適切な再生の除外などにより速報との差も生じるため、二つの回数を機械的に一致させることが収益管理の目的ではありません。

たとえば五月の再生実績が後の月の報告として届く場合、報告を受けた月の欄だけを見て「その月に急に聴かれた」とは判断できません。これは反映時期の違いを説明する仮の例で、五月分が必ず何月何日に入るという予定表ではありません。宣伝の反応を見るときは実績期間、入金の見通しを立てるときは反映・残高の状態を使います。

残高を銀行へ移すには、アカウントの残高ページから引出し申請を行います。最低1,000円の残高が必要で、振込手数料は別に負担します。手数料は引出し額と金融機関で変わるため、一律の金額で引いた受取額をここでは作りません。引出し画面で金額を入力し、表示される手数料と振込先を確認して進めます。申請の受付を確認し、振込予定日を過ぎたら銀行口座の入金額を照合して記録します。申請後に登録口座を変えても、振込先は申請時の口座です。

申請が毎月一〜十五日なら同月二十五日、十六日〜末日なら翌月十日の振込という案内です。銀行休業日なら翌営業日になります。たとえば十一月三日に条件を満たして申請する例は十一月二十五日の区分、十一月二十日なら十二月十日の区分です。曲を発売した日からこの日程が自動で始まるわけではありません。

記録する欄を「曲・配信先・実績期間・報告額・反映時期・引出し申請額・手数料・入金額」に分ければ、再生から現金化までのどこに数字があるかを追えます。売上が少ない月にも、報告待ちなのか、残高はあるが申請前なのかで状況は違います。この区分を使うと、販売レポートを見ただけで銀行へ自動入金済みと思い込むことを避けられます。

共同制作のスプリットは、分配と費用負担を別に決める

スプリットは、設定した割合に応じて関係者へ収益を自動分配する機能です。参加者が曲を一緒に編集できる機能ではなく、分配の設定だけで利用料の負担まで人数割りになるわけでもありません。

仮の割合による収益分配と費用の分離

分配する相手のメールアドレスと割合を設定し、招待した全員が承認すると成立します。受け取る側もTuneCore Japanのアカウントが必要で、招待の有効期限は一週間です。一人が承認した段階と、全員の同意がそろった段階を分け、成立した設定を確認します。

具体例として、オーナー50%、歌い手30%、音を仕上げる担当20%で合意し、分配対象額が10,000円なら、5,000円・3,000円・2,000円です。これは交渉で決めた割合を仮定した計算で、歌手や作曲者の標準取り分ではありません。作品への役割から自動的に割合が決まる、と説明しないことが重要です。

登録・更新などの利用料はオーナーが支払う案内です。前の例でオーナーが年9,900円のプラン料を負担していても、スプリットが先にその9,900円を回収してから残りを分けると決めたわけではありません。費用をいつ誰が負担し、必要ならどう精算するかは、収益の割合とは別の合意として残します。

同じ録音をシングルとアルバムの両方へ入れる場合、リリースごとの設定が必要です。片方で合意した割合が、もう片方に自動で同じ設定になるとは考えません。作品ごとの分配先を並べると、シングルの更新、アルバムの発売、共同制作者の報告を同じ単位で整理できます。

確定したスプリットは、その後自由に修正できる設定ではありません。公式は、変更時に対象リリースの配信停止と新規リリース登録が必要と案内しています。さらに著作権収益の分配は販売収益と別の設定です。発売後に割合を考え直す前提で提出せず、関係者全員が合意できる状態を先に作る理由になります。

更新・プラン変更では、残す作品と契約期間を確認する

配信を続けるには契約期間と更新を管理します。Pay Per Releaseはリリース単位、Unlimitedはプラン全体が更新の単位なので、作品の数だけでなく管理する締切も変わります。

公式は満了の四十五日前に更新を知らせ、更新しない場合は七日前までのキャンセル手続きを案内しています。カード決済や残高による更新、支払いが確認できない場合の停止などの条件があるため、「翌年は新曲を出さないから何もしなくてよい」とは考えません。残したい過去作品の配信期間が続くかを先に決めます。

Pay Per ReleaseからUnlimitedへ切り替えると、配信中の作品を含めて定額の対象へ移す案内です。一方、既に払った配信料の払い戻しはありません。年末に更新した一作品の未利用分がすべて返ると仮定して、切替日の節約額を計算しないようにします。

Unlimitedから契約途中にPay Per Releaseへそのまま戻すことはできないと案内されています。更新キャンセル後に改めてプランを選ぶ場合と、利用中に自由に往復する場合を分けます。上位Unlimitedへの変更は未利用期間に応じた割引の案内がありますが、割引額と新しい一年の開始日は実際の決済内容を基準にします。

一部の作品だけを停止したい場合も、契約全体を更新しない判断とは違います。配信停止と再登録には作品ページや設定への影響があるため、まずどのリリースをどうしたいかを特定して対象の手順へ進みます。アプリを消す、告知リンクを外す、ファイルを手元から消す、といった操作は配信契約を終了する手続きの代わりになりません。

まとめ:配信を始めるときの選び方と補助教材

日付指定や分配が必要なら、スターターを外してPay Per Releaseとスタンダード以上を比較します。

最終的には、配信予定と残す作品を一枚のメモへ書き、アルバムの曲数、必要な機能、主名義数を添えます。そこで候補を減らしてから、基本配信料と任意サービスの費用を計算します。収益の見込みを先に大きく置かなくても、提出物と契約条件をそろえれば、始めるために何を用意するかは決められます。

詞・曲と原盤、配信契約などの関係をさらに学びたい人には、安藤和宏著『よくわかる音楽著作権ビジネス基礎編7th Edition』が補助教材になります。2026年刊の第七版で、原盤や音楽配信に加えて、生成AIなどに関する項目も扱う本です。

TuneCoreの画面操作専用の説明書ではなく、権利や業界の仕組みを学ぶための書籍です。特定の作品について配信の許諾を得たことにはならず、サービスの料金や提出条件は本文の公式案内と合わせて扱います。購入は任意で、本記事のプラン試算や登録準備に必須の教材ではありません。

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TuneCoreについてよくある質問

検索でよく見られる疑問を、上で説明した配信・費用・収益の区分に沿って整理します。

TuneCoreは一再生でいくら受け取れますか?

全ストア共通の固定単価ではありません。利用先や条件で変わるため、速報の再生数だけで金額を確定せず、確定レポートの収益を基準にします。

TuneCoreを使えば必ず売れますか?

配信は作品を届ける仕組みで、再生や売上の保証ではありません。公開後の反応と告知を分けて考え、プレイリストへの提出も採用とは区別します。

TuneCoreはどこの国の会社ですか?

本記事で扱う日本向けサービスの運営は、チューンコアジャパン株式会社です。海外のTuneCore.comとは、料金や提供内容を区別して読みます。

TuneCoreでリリースするといくらかかりますか?

通常料金は定額が年4,400円から、一作品ごとならシングル一年1,551円です。作品数だけでなく、歌詞・発売日指定・分配の要否も比べます。

出典・参考資料

情報確認日:2026年11月3日。料金試算は記載した通常料金と仮定した作品数による計算で、売上の予測や実際の配信利用実績ではありません。

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