「子ども が ピアノを 習い始めたか ら、 実家に 眠っている ピアノを 復活させたい」 「自分が も う一度弾きたいけれど、 10年以上調律していなくて、 いくらか かるのか 見当も つか ない 」 。 ピアノ調律の料金は 普段の生活で 話題に なる機会が 少なく、 相場が 分か らない まま一歩を 踏み出せない 方は 本当に 多いと 感じます。 私のまわりで も、 「見積も りを 取ったら想像より高くて驚いた」 と いう声と、 「思ったより手頃で、 も っと 早く頼めばよか った」 と いう声の両方を 耳に します。
この記事で は、 毎年調律している 場合の定期調律の料金相場か ら、 10年ぶり・20年ぶりに 調律する 場合の費用の目安、 そして少しで も 安く頼むためのコツまで、 順番に 整理していきます。 読み終わるころに は、 あなたのピアノの状況なら大体いくらくらいを 見込めばよいのか、 具体的なイメージが つか めるは ずで す。
先に、 この記事で いちばんお伝えした いこと を 書いておきます。 それは、 調律しない まま放置する 期間が 長くなるほど、 費用は か さんで いくと いうこと で す。 逆に いえば、 「いつか や ろう」 と 先延ばしに する より、 思い立った今この時点が、 あなたのピアノに と って最も 安く調律で きるタイミングだと いえます。 費用が 不安で 迷っている 方こそ、 まずは 全体像を 知ると ころか ら始めましょう。
この記事で は、 ピアノ調律の料金相場|10年ぶり・20年ぶりは いくら? 安く頼むコツを 厳選してご紹介します。
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そもそもピアノ調律とは? 基礎知識を簡単に整理

料金の話に 入る前に、 「調律と は そも そも 何を する 作業なのか 」 を 簡単に 押さえておきましょう。 ここが 分か っている と、 調律師か らの見積も りや 説明の内容が、 ずっと 理解しや すくなります。
調律=音程を整えるメンテナンス
調律と は、 ピアノの弦の張力を 調整して、 音程 (ピッチ) を 基準の高さに 合わせる作業のこと で す。 国際基準は A=440Hzで、 実際の現場で は 440〜442Hzの範囲で 合わせるのが 一般的で す。 ピアノの内部に は 200本以上の弦が 張られていて、 常に 強い張力で 引っ張られています。 張力の変化に 加えて温湿度に よる響板の伸縮などの影響も あり、 たくさん弾いても、 まったく弾か なくても、 長期的に は 音程が 少しずつ下が っていきます。 「最近は 誰も 弾いていない か ら調律しなくて大丈夫」 と は いか ない のが、 ピアノと いう楽器の特徴で す。
また、 調律と あわせて行われる こと が 多い作業に 「整調」 と 「整音」 が あります。 整調は 鍵盤や アクション (内部の打弦機構) など演奏機構の動きを 整える作業で、 弾いたと きのタッチの感触に 関わります。 整音は ハンマーの状態を 調整して音色を 整える作業で す。 この2つを 基本料金に 含めるか 別料金に する か は 調律師に よって異なります (確認のコツは 相場の章で お伝えします ) 。
ちなみに、 この記事で 扱うのは、 アップライトピアノや グランドピアノと いった、 弦を ハンマーで 叩いて音を 出すアコースティックピアノの調律で す (弦のない 電子ピアノに 調律は 不要で す。 詳しくは FAQで 触れます ) 。
頻度は年1回、 所要時間は1.5〜2時間が目安
調律の推奨頻度は、 基本的に 年1回で す。 新品を 購入した 直後は 音程が 安定しに くいため、 年2回を 勧められる こと も あります。 「うちは 弾く回数が 少ない か ら数年に 1回で いいので は 」 と 考えたくなります が、 先ほどお伝えした と おり、 弾か なくても 音程は 下が っていくので、 間隔を 空けるほど元に 戻す手間が 増えていきます。 毎年調律している 場合の1回あたりの料金レンジは、 次のセクションで 詳しく紹介します。
所要時間は、 ピアノの状態が 良ければ1.5〜2時間程度が 目安で す。 半日が か りの大仕事を イメージして身構えていた方に は、 少し意外に 感じられる か も しれません。 立ち会いに ついても、 最初に ピアノの場所や 気に なっている 点を 伝えて、 最後に 仕上が りを 確認で きれば十分で、 作業のあいだずっと 横で 見ている 必要は ありません。 家事を した り、 別の部屋で 仕事を した りしなが らで 大丈夫で す。 私のおすすめは、 作業が 終わる時間帯だけ予定を 空けておいて、 ピアノの状態や 次回の調律時期に ついて質問で きるように しておくこと で す。
ただし、 ここまで の話は あくまで 定期的に 調律している 場合が 前提で す。 10年、 20年と 間隔が 空いたピアノで は、 作業の内容も 時間も、 そして料金も 変わってきます。 ここか ら、 その具体的な目安を 順番に 見ていきましょう。
ピアノ調律の料金相場|毎年頼んだ場合の目安

まず基準に なるのは、 「毎年きちんと 調律している 場合」 の料金で す。 ここで 紹介する 金額が すべての出発点に なります (久しぶりの調律で 加算される 費用は、 次の章で 解説します ) 。 先に 大切なこと を お伝えしておくと、 この記事で 挙げる金額は いずれも 2026年時点で の一般的な目安で、 お住まいの地域や 依頼する 調律師、 ピアノの状態に よって変わります。 同じ地域で も 調律師ごと に 料金体系は さまざまなので、 金額の背景を 知っておくこと が、 納得して依頼する ための近道に なります。 実際に いくらか かるか は 見積も りで 確認する こと を 前提に しつつ、 「相場か らか け離れていない か 」 を 判断する も のさしと して活用してください。
アップライトピアノ:12,000〜18,000円前後が目安
家庭に 置か れている ピアノで 最も 多いのは、 壁際に 設置で きる縦型のアップライトピアノで す。 毎年調律している 場合、 1回あたりの料金は おおむね12,000〜18,000円前後が 目安に なります。 金額に 幅が ある のは、 地域や 依頼先に よって料金設定が 異なるためで、 どこに 頼むか に よって同じ作業で も 数千円の差が 出ること は 珍しくありません。
もうひと つ知っておきたいのは、 同じ 「調律」 と いう名前で も、 基本料金に 含まれる 作業の範囲が 調律師に よって違うと いう点で す。 弦の張力を 調整して音程を 合わせる調律のみを 基本料金と する 場合も あれば、 鍵盤の動きを 軽く整える簡単な整調まで 含めてこの価格帯に 収めている 場合も あります。 含まれる 作業が 多ければ、 表示金額が 少し高くても 実質的に は 割安と いうこと も あり得ます。 金額の数字だけを 見て単純に 比較しない こと が、 後悔しない 依頼の第一歩で す。
グランドピアノ:15,000〜25,000円前後が目安
グランドピアノの定期調律は、 1回あたり15,000〜25,000円前後が 目安で す。 アップライトより高めの設定に なっている のに は 理由が あります。 グランドピアノは 弦を 水平方向に 張った構造で、 鍵盤を 押してか ら音が 鳴るまで の機構が アップライトよりも 複雑に で きており、 部品の数も 多いためで す。 確認・調整すべき箇所が 多いぶん手間と 技術が 求められ、 その差が 料金に 反映されています。
「実家のグランドピアノを 復活させたい」 と いう場合に どれくらい費用が 加算される のか は、 次の章で 詳しくお伝えします。
「基本料金」 以外にかかる可能性があるもの
調律を 頼んで 「思ったより高か った」 と 感じる原因の多くは、 基本料金そのも ので は なく、 それ以外の費用で す。 と くに 久しぶりの調律で は、 この部分が 大きくなりが ちで す。 代表的なも のを 挙げておきます。
- 出張費:調律師の拠点から遠方にお住まいの場合、 交通費や出張料が別途かかることがあります
- 整調・整音の追加料金:鍵盤のタッチを整える整調や、 音色を整える整音を基本料金と分けている調律師もいます
- 消耗部品の交換・修理費:部品が傷んでいたり劣化していたりする場合は、 交換や修理の費用が別途発生します
- 長期間調律していない場合の割増:調律の間隔が空いていると、 経過年数に応じた加算料金を設けているところが多くあります (詳しくは次の章で解説します)
こうした 費用が 後か ら見えてくると、 どうしても 不信感に つなが りや すいも ので す。 だか らこそ、 依頼する 前の見積も りの段階で 「基本料金に は どこまで の作業が 含まれます か 」 「うちのピアノの状態だと、 追加で か かりそうな費用は あります か 」 と 確認しておくこと が、 失敗しない いちばんのコツだと 私は 考えています。 や り取りを メールなどの文字で 残る形に しておくと、 あと か ら内容を 見返せるので より確実で す。
10年ぶり・20年ぶりのピアノ調律はいくら?

結論か らお伝えする と、 久しぶりの調律に か かる費用は 「基本料金+経過年数に 応じた割増料金+必要な追加作業の料金」 の合計で 決まります。 放置していた期間が 長いほど金額は 上が りや すく、 アップライトピアノなら10年ぶりで 合計2万〜3万円程度、 20年以上で 3万円超が 目安に なります (グランドピアノで は、 それぞれも う一段高くなること が あります ) 。 と は いえ、 「うちのピアノは も う手遅れか も しれない 」 と 諦める必要は ありません。 数十年放置されていたピアノで も、 適切な調律と 手入れに よって再び弾けるように なるケースは 多くあります。 まずは、 費用が どのような仕組みで 決まるのか を 順番に 見ていきましょう。
調律の間隔が空くと 「割増料金」 がかかる
多くの調律師や 調律会社は、 前回の調律か らの経過年数に 応じた加算料金、 いわゆる割増料金を 設けています。 金額は 依頼先に よって幅が あります が、 数千円程度か らが 一般的で、 経過年数が 長くなるほど加算額も 大きくなる仕組みで す。
「同じ調律なのに、 なぜ割増が か かるの? 」 と 疑問に 思うか も しれません。 理由は シンプルで、 間隔が 空くほど音程のズレが 大きくなり、 そのぶん作業量が 増えるか らで す。 毎年調律している ピアノで あれば、 前回か らのわずか なズレを 整えるだけで 済みます。 一方、 何年も 放置されたピアノは 全体の音程が 大きく下が っていて、 一本一本の弦を 大きく動か して張力を 調整し直す必要が あります。 作業量の違いは そのまま時間と 手間の差に なるため、 割増料金は その分の作業に 対する 正当な費用と 考えていただくのが 自然で す。
大きく下がった音程を戻す 「ピッチ上げ」 という追加作業
長期間放置されたピアノで は、 割増料金に 加えて 「ピッチ上げ (ピッチレイズ) 」 と いう追加作業が 必要に なること が よくあります。 これは、 大きく下が ってしまったピアノ全体の音程を、 標準のピッチまで 引き上げるための作業で す。
なぜ通常の調律と 分けて扱われる のか と いうと、 大きく下が った音程を 一度に 標準まで 上げると、 弦や ピアノ本体に 大きな負担が か かるか らで す。 そこで 調律師は、 まず全体の音程を 大まか に 引き上げてピアノを 新しい張力に 馴染ませ、 そのうえで 本調律と して細か く整える、 と いう二段階の手順を 踏みます。 実質的に 2回分に 近い手間が か かるため、 この作業に は 追加料金が 発生する こと が 多くなっています。
さらに 音程の下が り方が 大きい場合は、 1回の調律で は 標準ピッチまで 戻しきれず、 「今日は ここまで 上げておいて、 数か 月後に も う一度調律しましょう」 と、 期間を 空けた複数回の調律を 提案される こと も あります。 「追加で お金を 取ろうと している ので は 」 と 不安に 感じるか も しれません が、 これは 手抜きで も 押し売りで も なく、 ピアノに 無理を させずに 音程を 安定させるための正しい提案で す。 急激な変化を 避けること で 本体へ の負担が 減り、 調律後の音程も 安定しや すくなります。
放置年数別・費用の目安
ここまで の内容を ふまえて、 放置年数別の費用イメージを 整理します。
- 毎年調律している場合:基本料金のみで、 割増や追加作業は基本的にかかりません
- 5年ぶり:基本料金に割増が加わり、 合計2万円前後になることが多いです
- 10年ぶり:割増やピッチ上げを含めて、 アップライトピアノなら合計2万〜3万円程度に収まることが多いです (グランドピアノや状態次第では、 それ以上になる場合もあります)
- 20年以上:合計3万円以上になる可能性が高く、 部品の修理費が別途かかる場合もあります。 複数回の調律を提案されることもあります
金額の前提は 相場の章で お伝えした と おり、 いずれも 目安で す。 あなたのピアノが 実際に いくらか かるのか は、 見積も りを 出しても らうのが 確実で、 多くの調律師は 問い合わせの段階で おおよその金額を 教えてくれます。
修理が必要になるケースもある
長期間放置されたピアノで は、 調律だけで は 解決で きない 不具合が 見つか ること が あります。 代表的なのは、 湿気に よる弦のサビ、 ハンマーや フェルトの劣化・虫食い、 内部に 発生した カビなどで す。 と くに、 窓際や 湿気のこも りや すい部屋に 長く置か れていたピアノは、 こうした 症状が 出や すい傾向が あります。
これらの症状が 見つか った場合、 調律料金と は 別に 修理費が か かること が あります。 修理の内容や 費用は ピアノの状態に よって大きく変わるため、 正確なと ころは 調律師に 実物を 見ても らわない と 分か りません。 ただ、 症状が 見つか ったか らと いって必ずしも 高額に なるわけで は なく、 軽度で あれば調律と 同時に 対応しても らえること も あります。
ここで 一つ実用的なコツを お伝えする と、 見積も りを 依頼する 際に、 ピアノの外観や 鍵盤まわりの写真を スマートフォンで 撮って送っておくと、 概算を 出しても らいや すくなります。 あわせて 「音が 出ない 鍵盤が ある 」 「ペダルの動きが 重い」 と いった気に なる症状を 伝えておけば、 調律師も 当日の作業内容を 想定しや すくなり、 訪問後に 想定外の追加費用が 発生する 事態も 避けや すくなります。 久しぶりの調律こそ、 事前の情報共有が 大切で す。
調律料金が変わる5つの要因と、 調律師選びのポイント

同じ 「調律1回」 で も、 実際に 見積も りを 取ってみると 金額に は 意外と 差が 出ます。 これは 調律師が 根拠なく値付けしている わけで は なく、 ピアノの状態や 依頼の条件に よって必要な作業量が 変わるためで す。 どの要因で 料金が 動くのか を あらか じめ知っておくと、 複数の見積も りを 並べたと きに 「なぜこの金額なのか 」 を 読み解けるように なり、 納得した うえで 依頼先を 選べます。 ここで は、 料金を 左右する 5つの要因と、 信頼で きる調律師の見分け方を ご紹介します。
料金を左右する5つの要因
調律料金に 影響する 主な要因は、 次の5つに 整理で きます。 私も 見積も りを 確認する と きは、 この5つを 順に チェックしています。
- ①ピアノの種類 (アップライトかグランドか) :グランドピアノは構造が複雑で調整する箇所も多いため、 アップライトピアノより基本料金が高めに設定されているのが一般的です。
- ②前回調律からの経過年数:間隔が空くほど音程のズレが大きくなるため、 経過年数に応じた割増料金を設けている調律師・会社が多くあります。 10年・20年と空いた場合の費用感は、 前の章でお伝えしたとおりです。
- ③依頼先 (メーカー系か独立系か) :ヤマハ・カワイなどのメーカー系サービスに頼むか、 独立系の調律師に頼むかで、 料金設定の傾向が変わります。 この点は次の項目で詳しくご説明します。
- ④地域・出張距離:地域によって相場に差があるほか、 遠方への依頼では出張費が上乗せされる場合もあります (対策はコツの章でお伝えします) 。
- ⑤修理・部品交換の有無:弦のサビやハンマー・フェルトの劣化などが見つかると、 調律料金とは別に修理・部品交換の費用がかかる場合があります。 長く放置したピアノほど、 この可能性は高くなります。
メーカー系と独立系、 どちらに頼む?
依頼先は 大きく分けて、 ヤマハや カワイに 代表される メーカー系のサービスと、 個人や 小規模な工房で 活動する 独立系の調律師の2つが あります。 それぞれの特徴を 整理してみましょう。
メーカー系のサービスは、 料金が 比較的高めの傾向に あります。 その分、 受付や 日程調整の窓口が しっか りしていて、 担当者が 変わっても ピアノの記録が 引き継が れる など、 組織ならで は の安心感が あります。 自社ブランドのピアノの構造を 熟知している 点も 心強く、 「実家のヤマハのピアノを 久しぶりに 診ても らいたい」 と いった場合に、 まず候補に 挙が りや すい選択肢で す。
一方、 独立系の調律師は 料金設定が 柔軟な場合が あり、 ピアノの状態や 予算に 合わせて相談しや すいのが 魅力で す。 また、 同じ人に 長く担当しても らいや すいため、 あなたのピアノの癖や 過去の作業履歴を 踏まえた調律を 続けても らえます。 ピアノは 1台ごと に 状態が 異なるので、 「うちのピアノを よく知ってくれている 人が いる 」 こと は、 長い目で 見ると 大きな価値に なります。
どちらが 正解と いうこと は ありません。 体制や ブランドの安心感を 重視する ならメーカー系、 料金や 日程の柔軟さ、 調律師と の関係性を 重視する なら独立系、 と いう軸で 考えると 選びや すくなります。 迷ったと きは、 両方か ら見積も りを 取り、 金額だけで なく説明の分か りや すさも 含めて比べてみるのも 一つの方法で す。
信頼できる調律師を見分ける3つの目安
依頼先の候補が 見つか ったら、 次の3つの目安で 信頼で きる相手か どうか を 確認してみてください。
1つ目は、 国家資格 「ピアノ調律技能士」 を 持っている か どうか で す。 ピアノ調律に は 「ピアノ調律技能士」 (1〜3級) と いう国家資格が あり、 学科と 実技の試験に 合格した 人だけが 名乗れます。 資格が なくても 経験豊富で 腕の良い調律師は います が、 技術が 公的な基準を 満たしている 証明と して、 初めて依頼する 相手を 選ぶと きの分か りや すい判断材料に なります。 ホームページや プロフィールに 記載が ある か、 確認してみましょう。
2つ目は、 見積も りの明細が 明確か どうか で す。 基本料金、 経過年数に よる割増、 ピッチ上げなどの追加作業の費用が、 それぞれ分けて示されている か を 見てください。 「調律一式」 と だけ書か れた見積も りよりも、 内訳の分か る見積も りのほうが、 あと か ら想定外の請求に 驚く心配が 少なく、 他の調律師と の比較も しや すくなります。
3つ目は、 説明が 丁寧か どうか で す。 信頼で きる調律師は、 作業に 入る前に ピアノの状態を 確認し、 「この状態だと、 追加で こうした 作業が 必要に なるか も しれません 」 と 費用の可能性まで 含めて話してくれます。 質問に きちんと 答えてくれる か、 専門用語を か み砕いて説明してくれる か も、 これか ら長く付き合えるか どうか を 見極める大切なサインで す。
ピアノ調律を安く頼む5つのコツ

調律の費用を 抑えたいと 考えたと き、 まず頭に 浮か ぶのは 「も う少し安くならない か な」 と いう値引き交渉か も しれません。 しか し私が お伝えした い最大のポイントは、 値切ること で は なく 「割増料金と 修理費を そも そも 発生させない こと 」 で す。 調律の料金が 膨らむ原因の多くは、 間隔が 空いたこと に よる割増や、 放置に よって傷んだ部品の修理代に あります。 つまり、 余計な出費の芽を 事前に 摘んで おくこと こそが、 いちばん確実な節約に つなが ります。 ここで は、 私が おすすめする 5つのコツを 順番に ご紹介します。
①毎年続けるのが結局いちばん安い
意外に 思われる か も しれません が、 調律を 安く済ませる最大のコツは 「毎年欠か さず頼むこと 」 で す。 経過年数に 応じた割増料金も、 ピッチ上げのような追加作業も、 毎年調律を 続けていれば原則と して発生しません。 か かるのは 1年に 1回の基本料金だけで、 料金の見通しが 立てや すいのも 安心材料で す。
「今年は それほど音も 狂っていない し、 見送ろうか な」 と いう気持ちは、 私も よく分か ります。 ただ、 その1回の先送りが 翌年も、 その翌年も と 続いていくと、 数年後に は 割増や 追加作業を 含んだ請求に なって返ってきます。 1回分を 節約した つも りが、 結果的に 1回分よりも 高くついてしまう――これが 調律の先送りの怖いと ころで す。
さらに、 毎年調律を 受けている ピアノは 内部の点検も 同時に 行われる ため、 小さな不具合を 早い段階で 見つけても らえて、 ピアノを 長持ちさせること に も つなが ります。 あなたのピアノを 長く良い状態で 使い続けたいなら、 毎年の調律は 単なる出費で は なく、 将来の修理費を 減らすための投資と 考えるのが 実態に 合っています。
②複数の調律師から見積もりを取る
依頼先を 決める前に、 で きれば2〜3か 所か ら見積も りを 取り、 内訳を 並べて比べてみてください。 チェックした いのは 「基本料金」 「経過年数に よる割増」 「出張費」 の3点で す。 同じピアノで も 割増の設定や 追加作業の判断は 調律師に よって差が あり、 特に 長く調律していない ピアノほど、 見積も り金額の開きが 出や すくなります。
比べると きは、 金額だけで 決めない こと も 大切で す。 なぜその作業が 必要なのか、 状態に よって追加費用が 出る可能性は ある のか を、 事前に 丁寧に 説明してくれる 調律師は、 作業そのも のも 誠実で ある こと が 多いと 私は 感じています。 問い合わせの段階で 「何年ぶりの調律か 」 「アップライトか グランドか 」 を 伝えると、 より正確な見積も りを も らいや すくなります。
③独立系の調律師も選択肢に入れる
前の章で も 触れたと おり、 独立系の調律師は 料金設定が 柔軟な場合が あります。 メーカー系のサービスだけで なく、 独立系も 候補に 入れておくと 比較の幅が 広が ります。
探し方と しては、 地域の音楽教室や ピアノの先生か らの紹介も 有力なルートで す。 実際に 仕事ぶりを 知っている 人か らの紹介で あれば技術面で も 信頼しや すく、 初めて依頼する と きの不安も 小さくなります。 お子さんが ピアノ教室に 通っている なら、 先生に 一度たずねてみる価値は 十分に あります。
④近くの調律師に頼んで出張費を抑える
調律師が 遠方か ら来る場合、 出張費が 別途か かること が あります。 技術料が 同じで も、 移動距離のぶんだけ総額が 上が ってしまうのは も ったいない 部分で す。 まずは 同じ市区町村か、 近隣のエリアで 活動している 調律師を 探してみるのが ひと つの目安に なります。 見積も りの際に 「出張費は 料金に 含まれています か 」 と 確認しておくと、 あと か ら想定外の上乗せに 驚か ずに 済みます。
⑤湿度管理でピアノの状態を保つ
最後は、 調律そのも ので は なく日常のケアの話で す。 ピアノに 適した 湿度は 50%前後と されており、 湿度が 大きく乱れる 環境で は 音の狂いが 早く進み、 せっか くの調律の持ちも 悪くなります。 湿気は 弦のサビや フェルトのカビの原因に も なるため、 梅雨の時期は 除湿、 冬の乾燥する 時期は 加湿を 意識する だけで も、 ピアノの状態は 変わってきます。 置き場所も 重要で、 直射日光が 当たる窓際、 エアコンの風が 直接当たる位置、 加湿器の蒸気が か かる場所は 避けるのが 基本で す。
手軽に 対策を 始めたい場合は、 ピアノ用の湿度調整剤を 使う方法が あります。 本体の内部に 設置する タイプで、 湿気が 多いと きは 吸収し、 乾燥している と きは 放出して湿度を 整えてくれます。 置くだけで 手間が か からない のが 大きなメリットで す。 一方で、 効果に は 期限が ある ため定期的な交換が 必要なこと と、 設置場所は ピアノの構造に よって異なるため、 説明書を 確認する か 調律師に 相談した ほうが よいこと は、 あらか じめ知っておきたい注意点で す。
ここまで 5つのコツを ご紹介しました が、 効果が いちばん大きいのは、 や は り①の 「毎年続けること 」 で す。 そして、 すで に 何年か 間隔が 空いてしまっている あなたに と っての最大の節約は、 これ以上間隔を 空けない こと に 尽きます。 時間が 経つほど費用は 膨らんで いきます か ら、 まずは 近くの調律師へ の問い合わせか ら、 一歩を 踏み出してみてください。
ピアノ調律の料金でよくある質問

ここまで、 ピアノ調律の料金の目安と 安く頼むためのコツを お伝えしてきました。 最後に、 久しぶりの調律を 検討している あなたか ら特に よくいただく質問を 4つ選び、 まと めて回答します。 依頼する 前の細か な疑問や 不安の解消に 役立ててください。
Q. 電子ピアノも調律が必要ですか?
いいえ、 電子ピアノに 調律は 必要ありません。 アコースティックピアノの調律は 弦の張力を 整える作業で すが、 電子ピアノに は そも そも 弦が ない ため、 調律と いう作業自体が 存在しない ので す。 ただし、 鍵盤の動きが おか しい、 特定の音が 出ない と いった不具合が 起きた場合は、 修理で の対応が 必要に なります。 調律こそ不要で すが、 完全に メンテナンスフリーの楽器と いうわけで は ない 点だけ覚えておいてください。
Q. 調律をしないと、 ピアノはどうなりますか?
張力の変化や 温湿度の影響で 音程 (ピッチ) が 少しずつ下が り、 タッチの感触や 音色も 徐々に 変化していきます。 基礎知識の章で お伝えした と おり、 弾いていなくても 狂いは 進みます。 そして放置の期間が 長くなるほど元に 戻すための作業は 増え、 復活に か かる費用も か さんで いきます。
Q. 調律の当日は、 何を準備しておけばいいですか?
特別な準備は ほと んど必要ありません が、 ピアノの上や 周りに 置いてある 物を 事前に どか して、 調律師が 作業しや すいスペースを 確保しておくと スムーズで す。 また、 調律師は 音を 聞きなが ら作業を 進めるため、 作業中は テレビや 掃除機などの生活音を 控えて、 で きるだけ静か な環境を 保てると 理想的で す。 所要時間や 立ち会いの考え方は、 基礎知識の章で お伝えした と おりで す。
Q. 古すぎるピアノでも復活できますか?
数十年単位で 放置されていたピアノで も、 復活で きるケースは 多くあります。 ただし、 内部の部品の劣化が 進んで いる 場合は 修理の規模が 大きくなり、 その分費用も か さむため、 自己判断で 諦めたり買い替えを 決めたりする 前に、 まずは 調律師に 状態を 見ても らいましょう。 見積も りを 聞いたうえで、 修理して使い続けるか どうか を 判断する のが おすすめで す。 家族の思い出が 詰まったピアノで あれば、 多少の費用を か けてで も 蘇らせる価値は 十分に ある と 私は 思います。
まとめ|調律は 「早いほど安い」 。 まず見積もりから始めよう

最後に、 この記事で お伝えしてきたピアノ調律の料金に ついて、 要点を 振り返ります。
- 毎年調律している場合の1回の目安は、 アップライトピアノで12,000〜18,000円前後、 グランドピアノで15,000〜25,000円前後。 地域や依頼先によって幅があります。
- 10年ぶりの調律は、 割増やピッチ上げなどの追加作業を含めて、 アップライトピアノで合計2万〜3万円程度になることが多く、 20年以上空くと3万円を超える可能性が高いうえ、 部品の修理費が別途かかる場合もあります。
- 料金は、 ピアノの種類・調律間隔 (経過年数) ・依頼先・地域・修理の有無といった要因の組み合わせで決まります。
- いちばんの節約は、 復活させたピアノを放置せずに毎年の調律を続けることです。
※金額は いずれも 2026年時点の一般的な目安で す。 正確な金額は 見積も りで 確認してください。
ピアノは、 放置の期間が 延びれば延びるほど状態の変化が 進み、 復活に か かる費用も 増えていく楽器で す。 言い換えれば、 「いつか や ろう」 と 思っている あなたに と って、 今日こそが 最も 安く調律を 頼める日だと いえます。 難しく考える必要は ありません。 まずは お近くの調律師や 調律会社に、 見積も りを 依頼する と ころか ら始めてみてください (写真を 添えると 状態が 伝わりや すくなります ) 。
何年ぶりか に 正しい音程で 鳴るピアノの音は、 想像している 以上に 感動する も ので す。 あなたの家のピアノが 再び気持ちよく歌い出す日を、 私も 楽しみに しています。


