素材・形・厚さからジャンル別・レベル別の選び方まで徹底解説!
- ピック素材の違いと音への影響
- ピックの形状とそれぞれの特徴
- 厚さによる音や演奏性の違い
- ギターの種類別(アコギ・エレキ・クラシック)のピック選びのコツ
- 音楽ジャンル別におすすめのピック傾向
- プレイヤーレベル別(初心者・中級者・上級者)のピック選びと練習法
素材の違いと音への影響
ピック素材はサウンドに大きな違いを生みます。代表的な素材ごとの特徴は以下の通りです。
- セルロイド:最もポピュラー。バランスの取れた音色で、ロックやポップスに最適。柔軟性あり。
- ナイロン:暖かみのある音で柔らかめ。フォークやジャズ向け。
- デルリン(Tortex):硬質でアタックが強い。ロックやメタルに人気。
- ウルテム(Ultex):高剛性でシャープなアタック。高速ピッキングに向く。
- アクリル・ポリカーボネート:透明で硬く、明るく鋭い音。指滑りには注意。
- 特殊素材(金属・木・石など):個性的な音色だが扱いが難しく高価。
ピックの素材はサウンドの個性を決定づける非常に重要な要素です。セルロイドはクラシックな選択肢で、温かくバランスの取れた音を持ちます。ナイロンは柔らかく、フォークやバラードに適した優しい音色を演出します。デルリン(Tortex)は硬質でアタックが強く、ロックやメタルに理想的。ウルテムはシャープで明瞭な音を生み出し、速弾きに最適です。素材により滑りやすさやピックノイズも変化するため、自分の演奏スタイルに合った特性を理解し選ぶことが、理想のトーンへの第一歩となります。
ポイント:
硬い素材=明るくクリアな音、柔らかい素材=ウォームで優しい音。滑りやすさやノイズの出方にも注意が必要です。
ピック形状の種類と使い分け
ピックの形状は持ちやすさと演奏性に直結します。

- ティアドロップ型:持ちやすく細かいプレイ向き。柔らかいアタック。
- ジャズ型:小型で先端が尖っており、速弾きやリードプレイに最適。
- トライアングル型:大きく持ちやすい。リズムやストローク向け。
- 特殊型(シャークフィン等):特殊効果を狙う用。扱いに慣れが必要。
ピックの形状はフィーリングと演奏精度に直結します。ディアドロップ型は万能で、初心者からプロまで幅広く支持されています。ジャズ型はサイズが小さく先端が鋭いため、速いフレーズや正確なピッキングが求められるプレイヤーに最適です。トライアングル型は安定したグリップと持続性が特徴で、ストローク中心のプレイヤーに向いています。形状によりピックの持ちやすさやアタック音が変わるため、プレイスタイルに応じて適切な形を選ぶことが重要です。初めは複数の形状を試して自分に合うものを探すのがおすすめです。
ポイント:
小型&尖ったピック=精密なコントロール、大型&丸いピック=安定感と持ちやすさ。
厚さによる違い
- Thin(〜0.6mm):柔らかく明るい音。ストローク向き。初心者にも◎
- Medium(0.6〜0.8mm):バランス型。ストロークも単音もこなせる万能選手。
- Heavy(0.8〜1.2mm):剛性あり。リードや速弾きに向く。
- Extra Heavy(1.2mm以上):音が太く繊細なニュアンスも出しやすいが扱いには慣れが必要。
ピックの厚さは演奏感と音色にダイレクトに影響します。薄いピックは柔軟性が高く、ストロークでシャリっとした明るい音が出やすいのが特徴です。特にアコースティックギターとの相性が良く、軽快なコードプレイに最適です。逆に厚手のピックは剛性があり、単音プレイでの明瞭なアタックや音の密度感に優れます。速弾きや重厚なリフには欠かせない選択肢です。中間の厚さであるミディアムピックは、ストロークとリードのバランスが良く、初心者にも最適な万能型。厚さの違いを試すことで、音とフィーリングの違いを体感できます。
ポイント:
薄い=明るく軽快、厚い=太く力強い。演奏スタイルで使い分けを。
ギターの種類別:アコギ・エレキ・クラシック
- アコースティックギター:リズム中心ならThin〜Medium。ソロ中心ならHeavy。
- エレキギター:中厚〜厚手が基本。リード中心ならHeavy、万能ならMedium。
- クラシックギター:基本は指弾き。どうしてもピックを使う場合は薄手かフェルト製。
ギターの種類ごとにピックの相性も異なります。アコースティックギターではストローク中心の演奏が多いため、薄手〜中厚の柔軟なピックが使いやすく、明るいコード音が得られます。エレキギターでは歪んだ音や速弾きが多いため、厚手で硬いピックがコントロールしやすく、明瞭な音を出しやすくなります。クラシックギターでは通常ピックを使いませんが、使う場合は弦の張力や柔らかさに合わせて薄くて柔軟なピックを選ぶと良いでしょう。それぞれのギターに適したピックを選ぶことで、楽器のポテンシャルを最大限に引き出せます。
ポイント:
ギターの弦の硬さと奏法に合わせて、適したピックを選ぶのがベスト!
音楽ジャンル別のピック選び
- ロック:Medium〜Heavy(Tortexなど)
- ジャズ:Heavy〜Extra Heavy(ナイロン、ポリカーボネート)
- ブルース:Medium(ナイロン、セルロイド)
- ポップス/フォーク:Thin〜Medium(セルロイド)
- メタル:Heavy以上(ウルテム、ジャズIII型など)
ジャンルごとに適したピックの特徴があります。ロックでは中厚〜厚手のデルリン製が多用され、パワフルなアタックとバランスの良さが求められます。ジャズでは厚手で滑らかな音色が出るピックが好まれ、トライアングル型やジャズIII型が人気です。ブルースは中厚で柔軟性のあるピックが表情豊かなプレイに適しています。ポップスやフォークでは薄手〜中厚のピックが好まれ、ストローク時の明るい響きを重視します。メタルでは速弾きに対応できる小型・硬質・厚手のピックが選ばれることが多いです。ジャンルに合ったピック選びが演奏の質を左右します。
ポイント:
ジャンルの奏法と音色傾向に合わせて素材・厚み・形を選ぶのが効果的。
プレイヤーのレベル別ピック選びと練習法
- 初心者:扱いやすいスタンダード型、Thin〜Mediumでストローク練習がおすすめ。
- 中級者:様々なピックを試して、自分に合う特性を見極めよう。バラエティパックが便利。
- 上級者:曲やシーンに応じてピックを使い分けよう。素材による微細な音の違いも追求すべし。
プレイヤーの経験レベルによって適したピックも異なります。初心者には扱いやすく柔らかめのThin〜Mediumピックが推奨され、特にスタンダード型はストローク練習に最適です。中級者になると演奏スタイルに合わせて厚さや素材を変えて試す段階に入ります。バラエティパックを使って比較しながら自分に合うピックを絞り込むと良いでしょう。上級者は演奏内容に応じてピックを使い分けることが多く、音色やタッチの変化も計算に入れて選択します。常に新しいピックに挑戦する姿勢が表現力の向上につながります。
練習ポイント:
ピックの当て方・角度・持ち方を変えて音の違いを体感するのが、上達への近道です!
まとめ
ギターピックはたった数センチの小さなアイテムですが、演奏のしやすさや音色に与える影響は非常に大きいものです。素材・形状・厚さといった3つの要素をバランスよく見極め、自分の演奏スタイルやジャンルにマッチするピックを選ぶことが、ギタリストとしての成長に直結します。特に初心者のうちは、あまり深く考えず「なんとなく」で選んでしまいがちですが、ピック一つで音も弾き心地も劇的に変わります。最初は中厚のスタンダード型ピックから始め、そこから自分の好みに応じて選択肢を広げていくのが理想的です。中級・上級者になれば、ピックによる音色の違いを楽しみつつ、プレイスタイルに合わせた使い分けも可能になります。ピックは安価で手軽に試せる“音作りの秘密兵器”です。ぜひいろいろな種類に触れながら、あなたのギターライフをより豊かにしていってください!
