ファゴットの値段|新品25万〜396万円、中古・レンタルの相場も比較

ファゴットの音の仕組み、役割と値段の見方。短いテナー管と長いバス管が下部でつながる楽器のイメージ。 ミュージック

ファゴット(英語でバスーン)の値段は、新品で税込25万8,000円の入門機から396万円のプロ用まで、約15倍の幅があります。主な価格帯は120万〜170万円台と300万円台の2つで、定価を確認した16機種の中央値は211万7,500円です。

同じ機種でも販売店によって25万円以上違うことがあり、中古は22万円から見つかります。この記事では機種別の価格表に加えて、実売価格の例、初心者・中高生の予算の目安、レンタルと購入が逆転する月数、リード・ボーカル代を含む初期費用まで比べます。楽器のしくみや音域は、費用の章のあとで解説します。

※この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。

  1. ファゴットの値段は新品25万〜396万円|価格帯の早見表
    1. 価格帯別の早見表(新品・中古・レンタル)
    2. 16機種の平均・中央値と、最高額・定価の読み方
    3. メーカー・機種別の新品価格(4メーカー14機種)
    4. 定価と実売価格:同じ機種でも販売店で25万円違う
    5. 同額でも仕様は違う|管の厚みと分割・収納方式を分けて比べる
    6. メーカー名と、教わる方式を区別する
    7. 中古の値段と、売るときの目安
    8. レンタル料金と、買ったほうが得になる月数
    9. 初心者・中高生が買う場合の予算の目安
  2. 初期費用と5年のリード代を試算する
    1. 付属品は「記載なし」と「付属なし」を分ける
    2. 試算に使う用品と価格
    3. 初期費用の合計例(3構成)
    4. 購入後に追加するリード代を3年・5年で比べる
    5. 見積もりをそろえる条件
    6. 中古・借用楽器は、調整が必要かを先に点検する
  3. ファゴット(バスーン)はどんな楽器?二枚のリードで鳴らす低音の木管楽器
    1. ファゴット・バスーン・バッソンの呼び分け
    2. オーボエ・コントラファゴットとの違いを表で比べる
    3. コントラファゴットには専用のリードを使う
  4. 長い管はどう収まる?部品と発音のしくみ
    1. 高さと、管を伸ばした長さは別の値
  5. 音域・音色と楽譜の読み方
    1. ヘ音記号を基本に、高い部分はテノール記号も読む
    2. 替え指は、前後の音も含めて選ぶ
  6. 歴史と演奏の役割:合奏でも独奏でも活躍する
    1. ドゥルシアンと、後のファゴットを分けて見る
    2. 編成が変わると、重ねる相手も変わる
    3. まず聴くなら、独奏・室内楽・合奏を一曲ずつ
  7. 始める順番:体験・一音・片付けまでをセットにする
    1. 体験で確認する四つのこと
    2. 完成リードで、変える条件を一つずつ確かめる
    3. 教本は、レッスンで扱った項目の復習に使う
  8. お手入れは、適合する用品で水分を取ることから
  9. ファゴットについてよくある質問
    1. ファゴットの値段はいくらですか?
    2. ファゴットの定価はいくらですか?
    3. ファゴットの最高額はいくらですか?
    4. ファゴットの平均的な値段はいくらですか?
    5. ファゴットを始めるのに全部でいくらかかりますか?
    6. ファゴットの維持費はどれくらいですか?
    7. ファゴットのリードの価格はいくらですか?
    8. ファゴットはレンタルできますか?
    9. 中古のファゴットはいくらですか?
    10. 高校生がファゴットを買う場合、値段はどのくらいですか?
    11. ヤマハのファゴットの値段は?
    12. ファゴットが高いのはなぜですか?
    13. ファゴットは難しいですか?
    14. ファゴットとはどういう意味ですか?
    15. ファゴットとオーボエの違いは何ですか?
    16. コントラファゴットとの違いは何ですか?
    17. 中古のファゴットを買うときの注意点は?
    18. ファゴットに向いている人は?
  10. 出典・確認先

ファゴットの値段は新品25万〜396万円|価格帯の早見表

新品は通販の入門機が25万8,000円、国内ブランドの入門機が84万7,000円、主要4メーカーの14機種が123万2,000円〜396万円です。中古は22万円から、レンタルなら月3万3,000円から始められます。早見表と機種別の表は税込の定価で、値引き後の販売価格は「定価と実売価格」の表で比べます。

価格帯別の早見表(新品・中古・レンタル)

予算を決めるときは、まず次の7つの区分のどこを狙うかを決めます。同じ「ファゴット」でも、入門機とプロ用では価格が約15倍違います。

ファゴットの価格帯(税込)
区分 価格 該当する例
入門機(通販) 25万8,000円 PLAYTECH PTFG-200
入門(国内ブランド) 84万7,000円 PRÉSON PR-400
標準 123万2,000〜170万5,000円 WS5010P SP、017L NIPPON など5機種
中上位 203万5,000〜220万円 012L、WS5031 SP
プロ・カスタム 302万5,000〜396万円 YFG-811〜812C、300SS など7機種
中古 22万円〜 専門店の掲載。整備済みの例は89万円
レンタル 月3万3,000〜4万9,500円 30日単位で貸し出す7本

通販の入門機 PTFG-200は、管体にメープルを使い、ボーカル2本とハードケースまで付属します。どの区分でも、実際に吹く前に調整済みかどうかを確かめます。

16機種の平均・中央値と、最高額・定価の読み方

定価(希望小売価格・標準価格)を確認した16機種の中央値は211万7,500円、平均は235万7,750円です。ただし価格は120万〜170万円台と300万円台に分かれて分布しているため、平均だけで予算を決めると実際の候補とずれます。

新品16機種の価格帯の分布
価格帯 機種数 該当機種
30万円未満 1 PTFG-200
80万〜90万円 1 PR-400
120万〜180万円 5 WS5010P SP、017L NIPPON、WS5016 SP、1357/125、1357
200万〜230万円 2 012L、WS5031 SP
300万〜400万円 7 006L、005S、YFG-811、YFG-812、300SS、YFG-811C、YFG-812C

「定価」にあたるのは、メーカーの希望小売価格や販売店の標準価格です。今回確認した中で最も高いのはヤマハ YFG-811C/812Cの396万円でした。ヘッケルなど、価格を公表していないメーカーは比較に含めていません。

メーカー・機種別の新品価格(4メーカー14機種)

ヤマハは同額の2機種を一つの行にまとめています。見積もりでは、末尾Cの有無まで伝えてください。

確認した14機種の公表価格(税込)
メーカー(国) 機種 希望小売価格/標準価格
ヤマハ(日本) YFG-811/YFG-812 3,410,000円
ヤマハ(日本) YFG-811C/YFG-812C 3,960,000円
フォックス(米国) Model 300SS 3,575,000円
フォックス(米国) Model 005S プレミアム 3,245,000円
フォックス(米国) Model 006L スペシャル 3,025,000円
フォックス(米国) Model 012L 2,035,000円
フォックス(米国) Model 017L NIPPON 1,595,000円
シュライバー(ドイツ) WS5031 SP 2,200,000円
シュライバー(ドイツ) WS5016 SP 1,595,000円
シュライバー(ドイツ) WS5010P SP 1,232,000円
オスカー・アドラー(ドイツ) 1357 1,705,000円
オスカー・アドラー(ドイツ) 1357/125 1,672,000円

ヤマハの価格はメーカー現行ページを採用しました。販売店の一覧には異なる額も残るため、その差を値引き額とは扱いません。表にないモデルも含めた注文条件と実支払額は、販売店の見積もりで確かめます。

定価と実売価格:同じ機種でも販売店で25万円違う

同じ機種でも、販売店によって支払う金額は変わります。オスカー・アドラー 1357/125は、管楽器専門店ダクの標準価格167万2,000円に対し、ノナカ・ミュージックハウスの販売価格は142万1,200円で、25万800円(15%)安く表示されていました。

販売店の実売価格の例(税込)
機種 販売価格 備考
PRÉSON PR-400 80万4,650円 定価84万7,000円、ハイEキー付き
モースマン 90N 134万6,400円〜 仕様で価格が変わる
アドラー 1357/125 142万1,200円 ダクの標準価格は167万2,000円
フォックス 122E 152万9,000円 中高・大学のクラブ活動向け
モースマン 100N 163万6,250円〜 仕様で価格が変わる
モースマン 150N 246万8,400円
フォックス 220D 251万1,450円 奏者による選定品
フォックス 240D 285万5,600円
フォックス 460D 361万9,000円

見積もりは、型番と付属品をそろえたうえで2店以上の販売価格を比べます。在庫を確認した3機種はいずれも残り1〜2本だったため、試奏できるかも同時に問い合わせます。

同額でも仕様は違う|管の厚みと分割・収納方式を分けて比べる

管の厚み、キイ(指で穴を開閉する機構)、収納方式は、吹き心地や操作・運搬を比べる材料です。価格差だけから、どの仕様にいくらかかっているかを逆算することはできません。

型番ごとの管体仕様・キイ仕様・分割収納を比較する図。各仕様の価格への寄与は断定しない
仕様と掲載価格を分けて比べる具体例
比較の観点 確認できた違いと判断
管体の厚み・ケースの仕様 YFG-811と812は肉厚が異なっても、ともに341万円。812Cは分割・収納方式とケースが異なり396万円ですが、55万円差の全額を厚みやケース代とは説明できません。
機種のグレード フォックス017L NIPPONと300SSの公表価格差は198万円。モデル全体の差額であり、一つの仕様の追加料金ではありません。
ローラーの数 WS5010P SPと017L NIPPONは、どちらも指を滑らせる部品が4個。数が同じでも本体価格は123万2,000円と159万5,000円です。
生産のしかた 生産量から一台の価格内訳は判断できません。注文する仕様、納期、調整の範囲を見積もりに含めて比較します。

メーカー名と、教わる方式を区別する

次はメーカーを調べる入口です。今回価格を比較した4社以外も含み、価格順や初心者への推奨順位は示していません。

メーカーを調べるときの入口
メーカー 国 確認する製品・範囲
ヘッケル ドイツ ドイツ式の基になった設計。今回の14機種の価格比較には含めていません。
ピュヒナー ドイツ 公式一覧にはModel 23 Seriesなどを掲載。仕様を比べるときはシリーズ名だけでなくモデルまで指定します。
モースマン ドイツ No.96は小さい手向けのキイ、No.111はコンパクトな4分割型。手の届き方と収納方式を分けて確認します。
メーニッヒ&アドラー ドイツ メーニッヒの国内掲載は214TOPAS・214DIAMONDS・214PLATINUM。下のオスカー・アドラーの1357系と区別します。
シュライバー ドイツ 今回の価格表はWS5010P SP・WS5016 SP・WS5031 SPの3機種。
オスカー・アドラー ドイツ 今回の価格表は1357と1357/125。末尾の違いを省略せず見積もります。
G.ヴォルフ ドイツ 公式サイトは現代・歴史的楽器・子供用を分けて案内。通常のファゴットか、小型楽器かを指定して相談します。
フォックス 米国 今回の価格表は017L NIPPONを含む5機種。シリーズ名と末尾の記号まで照合します。
ヤマハ 日本 811/812の肉厚の違いと、末尾Cの分割・収納方式を分けて比較します。
ビュッフェ・クランポン フランス フランス式(ビュッフェ式)を調べる入口。今回のドイツ式14機種と同じ運指を前提にしません。
ドイツ式とフランス式の違い
項目 ドイツ式(ヘッケル式) フランス式(ビュッフェ式)
主な呼び名 ファゴット/バスーン バッソンと呼んで区別する
この記事の価格比較 4メーカー14機種を掲載 今回の機種別価格表には含めない
方式の違い アルメンレーダーとヘッケルの改良に基づく方式 独自に発達した方式で、ドイツ式と運指やリードが異なる
用品の選び方 教わる方式と使用機種を伝え、対応する教則本・リードを選ぶ

中古の値段と、売るときの目安

中古は在庫が少なく、価格は個体の状態と整備内容で大きく変わります。中古専門店の掲載では22万円からあり、JDR(ヒュラー)の再生品は44万円でした。大手専門店の中古一覧にボーカルしか出ていない時期もあります。2025年に島村楽器で販売されたフォックス Renard Artist Model 22は、製造から約40年の個体に全タンポ交換などの整備をして税込89万円です。

売る側の買取実績では、シュライバー WS5016が24万5,000円(2025年11月)、モースマンが10万円(2025年12月)、ビュッフェ・クランポンが3万円(2026年1月)です。WS5016は新品の標準価格159万5,000円に対して約15%でした。中古を買うときは、価格よりも先に整備の内容と、購入後の調整を誰に頼めるかを確認します。

レンタル料金と、買ったほうが得になる月数

レンタルは月3万3,000円から借りられます。ただし最安の料金でも、8か月目には入門機 PTFG-200 の価格を超えます。半年以内の体験や本番1回ならレンタル、1年以上続けるなら購入のほうが安くなります。

レンタル代が購入額を超える月(税込)
比べる購入額 月3万3,000円で借りた場合 月4万9,500円で借りた場合
入門機 PTFG-200(25万8,000円) 8か月目(26万4,000円) 6か月目(29万7,000円)
標準 WS5010P SP(123万2,000円) 38か月目(125万4,000円) 25か月目(123万7,500円)

レンタルは30日単位で、確認時点では7本中4本が貸出中でした。部活の本番や体験レッスンに合わせる場合は、早めに空きを確認します。

初心者・中高生が買う場合の予算の目安

初めての1本は、約26万円の通販入門機、約80万円の国内ブランド入門機、120万〜155万円の学生向けモデルの3つが候補です。学校の楽器を借りられるならそれが最も安く、自分で用意して8か月以上続けるなら、レンタルより入門機を買う方が安くなります。

初めての1本の予算別候補(税込)
予算 候補 確認すること
約26万円 PLAYTECH PTFG-200 購入後の調整を頼める店
約80万〜85万円 PRÉSON PR-400 試奏できる店舗と在庫
約120万〜155万円 シュライバー WS5010P SP、フォックス 122E 重さと手の届き方
月3万3,000円〜 レンタル 8か月目に入門機の価格を超える

フォックス 122Eは、使用頻度の少ないキイやトーンホールを省いて軽くし、左手の負担を減らすバランサーを標準装備したモデルで、中学・高校・大学のクラブ活動向けと案内されています。どの価格帯でも、購入前に先生や部活の指導者に試奏してもらうと、調整が必要かどうかが分かります。

初期費用と5年のリード代を試算する

初期費用は本体に不足用品を加え、購入後のリード代は別に計算します。ここでは比較に使う商品と数量を決め、3機種で同じ条件の試算を作ります。

付属品を確かめて不足する用品だけを足し、初期費用と維持費を分ける考え方の図

付属品は「記載なし」と「付属なし」を分ける

ケースとボーカル(リードと本体をつなぐ曲がった金属管)は、下表の3機種で案内を確認できます。ストラップとスワブはヤマハで付属を確認できましたが、ほかの2機種は販売元ページに記載がなく、非付属とは断定できません。

確認できた付属品と、販売店への確認が残る項目
機種 ボーカル ケース ストラップ・スワブ
シュライバー WS5010P SP KER/No.2(本数は掲載欄では未確認) 軽量ギグバッグ 掲載欄に記載なし
フォックス 017L NIPPON 1本(FOX C No.1) FOXソフトアーティストケース 掲載欄に記載なし
ヤマハ YFG-811 2本(CN1S・CN2S) FGC-802N 両方付属

YFG-811はリードケース・コルクグリス・ポリシングクロス・ドライバーも付属します。

試算に使う用品と価格

初期費用に使うのは、次の表の上から3品です。替えボーカルとケースは、必要になった場合の別予算にします。

用品の価格と、別見積もりにする項目(税込)
品目 価格種別・金額 用途と計算条件
完成リード 販売価格:パステル(MS)2,200円/マット(M)3,080円 シェーファーの2製品。各単価で3本を計算し、全リードの相場とはしません。
ストラップ 販売価格:13,200円 ザッパティーニ イージー。先生と支え方を試し、この保持具を別途買う場合のみ加算します。
スワブ 希望小売価格:1,540円 DACオールインワン マルチスワブ。管内の水分を取る布で、対応はテナー/ダブルジョイント。ボーカル用とは別です。
替えボーカル(新品) 希望小売価格:各176,000円 ヤマハCN1S/CN2S。必要時の別予算とし、下の初期費用には含めません。
替えボーカル(中古) 個体ごとの見積もり 型番・曲がり・修理歴と本体との相性を確認。今回、旧掲載品の現行価格は確認できていません。
ケースの買い替え 対応品を選んで見積もり 楽器の分割位置と収納形状、移動方法を照合。付属ケースを使うなら買い替え分を加えません。

初期費用の合計例(3構成)

前提:完成リードを3本購入し、単価2,200円なら6,600円、3,080円なら9,240円です。シュライバーとフォックスの例は、上記の保持具とスワブを両方別途購入する場合として14,740円を加えます。ヤマハでは付属品を使うものとしてこの2品を加えず、どの機種も送料、追加の手入れ用品、替えボーカル、ケース変更、調整などは別見積もりとします。

指定した用品を買う場合の初期費用試算(税込)
機種 本体公表価格 この例で加える用品 試算合計
シュライバー WS5010P SP 1,232,000円 21,340〜23,980円 1,253,340〜1,255,980円
フォックス 017L NIPPON 1,595,000円 21,340〜23,980円 1,616,340〜1,618,980円
ヤマハ YFG-811 3,410,000円 6,600〜9,240円 3,416,600〜3,419,240円

これは必要品の最大額でも、初心者向けの順位でもありません。付属や手持ちで賄える品を確認したらその購入分を外し、選んだ本体の見積額へ置き換えます。

購入後に追加するリード代を3年・5年で比べる

購入後の費用のうち、ここではリード代だけを計算します。年間の購入本数を4本・6本・12本と仮定し、上の2製品の単価を使います。実際の寿命や交換時期を示す表ではなく、調整・修理・レッスン・練習場所の費用も含みません。

初期3本とは別に追加購入するリード代(税込)
購入ペースの仮定 年間の本数 1年 3年 5年
月1本 12本 26,400〜36,960円 79,200〜110,880円 132,000〜184,800円
2か月に1本 6本 13,200〜18,480円 39,600〜55,440円 66,000〜92,400円
3か月に1本 4本 8,800〜12,320円 26,400〜36,960円 44,000〜61,600円

たとえばWS5010P SPで上記の保持具・スワブを購入し、初期3本に加えて年6本を5年間買うなら、リードは計33本です。本体1,232,000円+保持具・スワブ14,740円+リード72,600〜101,640円=1,319,340〜1,348,380円となります。リード33本すべてに同じ単価を使った試算で、その他の費用は別途加えます。

見積もりをそろえる条件

同じ条件で見積もるため、次の5項目を販売店へ伝えます。通販の検索結果にはリードや教本も混ざるため、まず本体の型番を確かめます。

見積もりをそろえる条件
そろえる項目 確認する内容
機種 型番、方式(ドイツ式かフランス式)、新品か中古か
付属 ボーカルの本数と型番、ケースの種類、付属リードの有無
保証・調整 保証期間、初回調整が価格に含まれるか、以後の調整料金
試奏 同じ型番の在庫を試せるか、試奏室の有無
支払い 値引き後の実売価格、分割の可否、下取りの可否

中古・借用楽器は、調整が必要かを先に点検する

中古や学校・楽団の備品では、キイの動き、息漏れ、接続部、ボーカルとリードの組合せを先生や修理担当者に見てもらいます。調整が必要なら、内容と費用が分かってから購入・借用の条件を決めます。

楽器を入れたケースで移動できるかも試します。収納をコンパクトにする「ジェントルマンタイプ」は分割方式の名称で、男性専用という意味ではありません。

ファゴット(バスーン)はどんな楽器?二枚のリードで鳴らす低音の木管楽器

ファゴットは、二枚の薄いリードの振動を、折り返した長い管に伝えて鳴らす木管楽器です。低音を支えるほか、独奏で旋律を受け持つこともあります。

音のしくみ・役割・始める準備の三つの入口を示す解説図

ファゴット・バスーン・バッソンの呼び分け

英語のbassoon(バスーン)は、基本的にファゴットと同じ楽器を指します。フランス式を区別するときは「バッソン」と呼びます。ファゴットという名前には束ねた木を表す言葉に由来する説がありますが、名称だけで方式や用品の適合は決まりません。

オーボエ・コントラファゴットとの違いを表で比べる

三つとも二枚のリードを使いますが、管の形と音域が異なります。リードや運指を、そのまま共用できるわけではありません。

楽器 見分ける手がかり 役割の目安
ファゴット/バスーン 折り返した長い木製管と曲がった金属管 低音の支え、和声、独奏
オーボエ 細い縦の管にリードを直接差す 中高音の旋律や和声
コントラファゴット さらに長い管を折り畳んだ大型の楽器 ファゴットより1オクターブ低い領域

オーボエ側の吹き口やリードの扱いを詳しく知りたい場合は、オーボエの解説へ進めます。

コントラファゴットには専用のリードを使う

コントラファゴットは大編成のオーケストラなどに加わり、ファゴット奏者が持ち替えることもあります。用品も別で、シェーファーのコントラファゴット用完成リードの掲載例は税込4,070円です。通常のファゴット用リードと取り違えないようにします。

長い管はどう収まる?部品と発音のしくみ

二本並んで見える木管は、下でつながる一本の通り道です。リードの振動がボーカルを通って管内へ伝わり、指で開閉する穴の組み合わせにより音の高さが変わります。下の図は管のつながりを示すもので、部品の実際の外形や分解位置を示す図ではありません。

リードとボーカルから管が下へ進み、ダブルジョイントで折り返してベルへつながる模式図
ファゴットの部品
部品 場所と働き
リード 二枚の薄い材料を振動させる吹き口
ボーカル 吹き口と本体をつなぐ曲がった金属管
テナージョイント ボーカルが入る側。ウイングジョイントとも呼ぶ
ダブルジョイント 内部に2本の管がある下部の部品。底のU字管でつながる
バスジョイント 折り返した後の長い管
ベルジョイント 上側に開く出口の部分

高さと、管を伸ばした長さは別の値

組み立てた高さは構え方を考える数値、管を伸ばした長さは内部の通り道を考える数値です。下表では構造解説の例と特定機種の仕様を分けています。購入時の持ち運びを考えるなら、収納したケースの寸法も別に確かめます。

ファゴットの基本仕様と、機種を限定した数値
項目 内容と対象
分類 木管楽器・ダブルリード(二枚リード)
組み立てた高さ 約135cm:ヤマハの構造解説に登場する楽器の例
管を伸ばした長さ 約260cm:同じ解説の例。収納時の長さではありません
管の内側 入口から出口へ広がる円すい形
管体の材 欧州産メープル(カエデ材):YFG-811の例
キイの材 洋白製・銀メッキ:YFG-811の例。洋白は銅・ニッケル・亜鉛を主成分とする合金
音域 最低音B♭1から3オクターブ強。上限は楽器・リード・奏者で変わる
記譜 実音。ヘ音記号を基本に、高い部分ではテノール記号などを使う
組み立てのパーツ リード、ボーカル、本体の4ジョイント。位置と働きは直前の部品表を参照

音域・音色と楽譜の読み方

最低音は変ロ音(B♭1)で、音域は3オクターブ強に及びます。低音の厚みから高音の張りまで幅がありますが、出しやすい範囲はリードや奏者によっても変わるため、最高音だけを初心者の目標にはしません。

ヘ音記号を基本に、高い部分はテノール記号も読む

低い部分にはヘ音記号、高い部分にはテノール記号などを使い、テノール記号では五線の下から4本目が中央のドを示します。記号の切替は加線を減らすためで、ファゴットの記譜は実際に鳴る高さと同じです。合奏相手のB♭管・E♭管と音名を照合する際は移調楽器の早見表へ進めますが、この表はオクターブを含めない音名の比較です。

替え指は、前後の音も含めて選ぶ

同じ音にも複数の運指(指の使い方)があり、前後のつながりや響きに応じて選びます。広い跳躍やトリル(隣接する二音を素早く交互に鳴らす奏法)を楽譜に書くときは、その組合せで演奏できる速さや音量を奏者に相談します。

歴史と演奏の役割:合奏でも独奏でも活躍する

古い作品を聴くときは、作曲された時代と、録音で使われている楽器の時代を分けて考えます。現在の楽器による演奏を、そのまま当時の楽器の音や仕組みと受け取らないためです。

ドゥルシアンと、後のファゴットを分けて見る

16世紀ごろの祖先に挙げられるドゥルシアンは、二枚リードと折り返した管を持つ楽器です。18世紀のファゴットでは3〜4キイが主流となり、その後も改良が続きました。19世紀前半のアルメンレーダーとヘッケルによる改良は現在のドイツ式につながり、フランス式とは異なる発展をたどりました。

編成が変わると、重ねる相手も変わる

低音の支え方は、一緒に演奏する楽器で変わります。下の表では編成ごとの組合せを示しますが、常に同じ楽器と同じ旋律を吹くわけではありません。

低音の支え、和声の土台、独奏の旋律というファゴットの役割を重なりと線の動きで示す図
編成別に見たファゴットの役割
編成 主な役割 組む相手
オーケストラ 木管の低音と和声の土台、ソロ チェロ、コントラバス、低音木管
吹奏楽 低音の補強と木管的な色づけ ユーフォニアム、バスクラリネット
木管五重奏 基本の低音声部を担当 フルート、オーボエ、クラリネット、ホルン

弦楽器の音の始まりや伸ばし方と比べたいときは、コントラバスの弓と指による音の違いを参照できます。吹奏楽で重なる相手の旋律・和音の役割は、ユーフォニアムの解説で確かめられます。

まず聴くなら、独奏・室内楽・合奏を一曲ずつ

下表のうち気になる編成を一つ選び、ファゴットが前へ出る箇所と、他の楽器を支える箇所を聴き比べてみましょう。

聴きはじめの3曲
入口 作品例 注目する点
協奏曲 モーツァルト《ファゴット協奏曲》 独奏とオーケストラの交代
室内楽 サン=サーンス《ファゴットとピアノのためのソナタ》作品168 ピアノとの旋律の受け渡し
管弦楽 プロコフィエフ《ピーターと狼》 おじいさんを表すファゴットの役割

始める順番:体験・一音・片付けまでをセットにする

購入前に、使える楽器と相談できる先生、練習場所を確保します。体験では一音を出すことに加え、保持・指の届き方・片付けまで教わると、必要な道具を具体的に決められます。吹奏楽団を探す場合は、社会人初心者向けの吹奏楽団の探し方の問い合わせ例を使い、ファゴットの募集・貸出・個別指導の有無を尋ねます。

体験で確認する四つのこと

体験の後は、できた項目と次回も助けが必要な項目を分けて先生と記録します。次の四点を、一度できたかだけでなく、次回も同じ条件で試せるかまで確かめます。

  • ストラップ等で支え、無理な姿勢を取らずにリードへ口が届くか。
  • 指を伸ばし過ぎず、基本の穴やキイを押さえられるか。
  • 先生が選んだ完成リードで、一音を落ち着いて出せるか。
  • 借用の条件、練習場所、次回までの保管・片付け方が分かったか。

完成リードで、変える条件を一つずつ確かめる

最初からリードを自作する必要はありません。自分と使用楽器に合う完成品を先生に選んでもらい、息・口の形・指を一度に変えずに確かめます。同じ音を伸ばすロングトーン、隣の音への移動、短い旋律へ進むと、つまずいた動作を分けて練習できます。

教本は、レッスンで扱った項目の復習に使う

福士マリ子著『もっと音楽が好きになる 上達の基本 ファゴット』は、呼吸、組立・掃除、構え、リードから、ロングトーンや音階の基礎練習までを扱います。持ち方や音の出し方を直接教わりながら、該当する章を復習する資料として選べます。

音楽之友社 もっと音楽が好きになる 上達の基本 ファゴット

音楽之友社

もっと音楽が好きになる 上達の基本 ファゴット

▶ 音楽之友社公式サイトで製品情報を見る

¥1,760

Amazon.co.jp 調べ ・ 2026年10月27日 16:00時点

Amazonで詳細を見る

※価格および在庫状況は変更される場合があります。
※Amazon.co.jpアソシエイトリンクを使用しています。

出版社の内容紹介と目次では、A5・96頁、とじこみのデイリートレーニング・シートを確認できます。上記カードは紙の書籍で、練習用の付録が付くことを、個別指導が不要という意味にはしません。

お手入れは、適合する用品で水分を取ることから

演奏後は、対応するスワブで管内と接続部の水分を取ります。本体用とボーカル用の用品・手順を分け、引っ掛かった布を力任せに引き抜かないでください。先の用品表のスワブはテナー/ダブルジョイント対応で、ボーカル内部へ同じものを通す説明ではありません。

管内の水分、部品に合う用品、無理に引かず相談する判断を整理したお手入れの注意図

接続部がコルクか糸かでも扱いが異なり、糸巻き部へコルクグリスを一律に塗りません。薄いリード先端を傷めないよう、洗浄・乾燥・保管は購入先の方法に従います。日々の水分除去で改善しない吹きにくさは、リードを削ったりキイを曲げたりする前に先生や修理担当者へ相談します。

ファゴットについてよくある質問

価格の計算条件や、購入前の体験で迷いやすい点を短く確認します。

ファゴットの値段はいくらですか?

新品は入門機が25万8,000円、主要4メーカー14機種が123万2,000円〜396万円です。中古は22万円から、レンタルは月3万3,000円からです。

ファゴットの定価はいくらですか?

希望小売価格や販売店の標準価格が定価にあたります。例えばヤマハ YFG-811は341万円、シュライバー WS5010P SPは123万2,000円です。

ファゴットの最高額はいくらですか?

今回確認した公表価格の最高はヤマハ YFG-811C/812Cの396万円です。ヘッケルなど価格を公表していないメーカーは比較に含めていません。

ファゴットの平均的な値段はいくらですか?

定価を確認した16機種の平均は235万7,750円、中央値は211万7,500円です。120万〜170万円台と300万円台に分かれるため、価格帯で考えます。

ファゴットを始めるのに全部でいくらかかりますか?

本体WS5010P SPに、指定の保持具・スワブと完成リード3本を別途買う例では、1,253,340〜1,255,980円です。必要用品の最大額ではなく、送料や追加用品・調整などは別見積もりです。

ファゴットの維持費はどれくらいですか?

年6本のリードを5年間追加購入する仮定では、今回の単価で66,000〜92,400円です。リードの寿命を示す値ではなく、調整・修理・レッスンなどの費用も別に必要です。

ファゴットのリードの価格はいくらですか?

完成リードは1本2,200〜3,080円が目安です。消耗品なので複数本を用意します。コントラファゴット用は別の専用品で、1本4,070円です。

ファゴットはレンタルできますか?

できます。月3万3,000〜4万9,500円で30日単位の貸し出しがあります。最安料金でも8か月目に入門機の価格を超えるため、長く続けるなら購入が安くなります。

中古のファゴットはいくらですか?

専門店の掲載では22万円からあり、整備済みの例は89万円でした。状態で大きく変わるため、整備内容と購入後の調整先を確認します。

高校生がファゴットを買う場合、値段はどのくらいですか?

通販の入門機が約26万円、国内ブランドの入門機が約80万円、学生向けモデルが約150万円です。8か月未満ならレンタルの方が安く済みます。

ヤマハのファゴットの値段は?

確認した希望小売価格はYFG-811/812が税込341万円、811C/812Cが396万円です。肉厚と分割・収納方式の違いは、本文の仕様比較を参照してください。

ファゴットが高いのはなぜですか?

価格内訳を仕様から逆算はできません。肉厚が異なる811と812も同額なので、値段だけで吹きやすさを選ばず実物を比べます。

ファゴットは難しいですか?

リード・息・指の調整が必要です。完成リードを先生に選んでもらい、一つの音から、どの動作が難しいかを分けて確かめます。

ファゴットとはどういう意味ですか?

束ねた木を表す言葉に由来するという説があります。英語のバスーンは基本的に同じ楽器を指します。

ファゴットとオーボエの違いは何ですか?

同じ二枚リードでも、ファゴットは長い管を折り返した低音楽器です。リードや運指は共用せず、それぞれの楽器に合うものを使います。

コントラファゴットとの違いは何ですか?

コントラファゴットはさらに1オクターブ低い音域を受け持つ大型の別楽器で、リードも専用です。

中古のファゴットを買うときの注意点は?

購入前に息漏れ、接続部、キイ、ボーカルとリードの組合せを点検してもらいます。必要な調整の内容と金額が分かってから、購入条件を決めます。

ファゴットに向いている人は?

体格や性別だけでは決まりません。音色に興味があれば、体験で保持と指の届き方を試し、練習を続けられる条件を先生と相談します。

出典・確認先

価格・仕様の出典

構造・奏法・歴史の参考

価格・仕様の確認日:2026年10月27日。本体表はヤマハの希望小売価格と管楽器専門店ダクの標準価格、用品は表に示した販売価格または希望小売価格です。入門機はサウンドハウスの販売価格とノナカ・ミュージックハウスの定価、実売価格の例はノナカ・ミュージックハウスの販売価格、レンタルはアルペジオ楽器の月額、中古は管楽器専門店Valoirの掲載、島村楽器の2025年の販売例、高く売れるドットコムの買取実績です。16機種の平均・中央値と、レンタル代が購入額を超える月は、これらの価格から計算しました。付属品の「記載なし」を非付属とは扱わず、初期費用とリード代は本文に示した商品・数量の仮定で計算しています。

楽譜のある毎日に
EMMU Score

楽譜を、もっと自由に。

PDF・画像の楽譜を読み込み、手書きや音楽記号で書き込み。楽譜の作成や、MusicXML形式の楽譜の音を再生して確認することもできます。

App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう

スマホ・タブレット対応。楽譜の作成・編集にはログインが必要です。音の再生は音符情報を持つMusicXML形式に対応しています。

仲間との音楽・ダンス活動に
EMMU

練習も、連絡も、ひとつに。

練習日程・出欠・演奏曲をまとめて管理。写真・動画・音源・楽譜も、グループの仲間と共有できます。

EMMU:音楽活動とグループの運営をアプリひとつで
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう