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コーラスエフェクターは、ギターの音に揺れと厚みを加える機材です。10機種を操作・出力・電源で比較します。
最初の1台は、揺れの操作とアンプの台数から選びます。新品を確認した機種の仕様を整理し、つまみの少ない機種から音域まで調整できる機種まで比べます。紹介順は順位ではなく、音質の優劣を試奏で測定した結果でもありません。

- 最初に候補を絞る:操作・出力・電源の3点
- 10機種の比較表
- コーラスの揺れと広がりは何で決まる?
- コーラスエフェクターおすすめ10機種
- 1. BOSS CE-2W:2つのつまみと3つのモードで選ぶ
- 2. BOSS CH-1:効果音の量と明るさを調整
- 3. BOSS CE-5:高域と低域のフィルターを分ける
- 4. Ibanez CSMINI:幅を抑えて基本の3操作を使う
- 5. Fender Hammertone Chorus:3つの声数を切り替える
- 6. Electro-Harmonix Small Clone:速さと深さ切替に絞る
- 7. Electro-Harmonix Neo Clone:同じ操作を小さめの筐体で
- 8. MXR M234 Analog Chorus:高域と低域をカット
- 9. MXR M148 Micro Chorus:RATEつまみ1つ
- 10. Walrus Audio Julia V2:原音からビブラートまで連続調整
- つなぎ方と音作りの始め方
- 使う場面から候補を比べる
- 似た名前の効果との違い
- 電源を用意するときの具体例
- 試すときに聴き分けたい3つのポイント
- 予算は本体と必要な付属品で考える
- よくある質問
- まとめ:今使う機材に合う1台を選ぶ
- 出典・参考資料
最初に候補を絞る:操作・出力・電源の3点
速さだけを調整できればよい人と、音の明るさや原音の混ざり方まで変えたい人では、選ぶ機種が変わります。
操作を簡単にしたいなら、RATEつまみ1つのMXR M148や、速さと深さを分けて操作できるBOSS CE-2Wが候補です。エフェクト音の量や音域を別々に扱いたいなら、CH-1、CE-5、M234を比べます。速さを変えられても深さを連続で変えられない機種があるため、つまみの数だけでなく何を担当するかを見ることが大切です。
アンプ1台なら1出力の機種も使えます。2台につなぐ予定があるなら2出力の有無に加え、片方に原音、もう片方に効果音を出す方式かを確認します。最後に電池が使えるか、別売りの電源アダプターが必要かを見れば、購入時に必要なものまで判断できます。
10機種の比較表
下の表はメーカーの仕様に基づく比較です。出力の数が同じでも、2本のケーブルに流れる音は機種ごとに異なります。
| 機種 | 揺れと操作 | 音声出力 | 電源 |
|---|---|---|---|
| BOSS CE-2W | RATE・DEPTH、3モード | A/Bの2出力 | 9V電池または別売アダプター |
| BOSS CH-1(純正電源セット) | RATE・DEPTH・EQ・E.LEVEL | A/Bの2出力 | 9V電池またはアダプター(紹介セットに付属) |
| BOSS CE-5 | RATE・DEPTH・E.LEVEL、高域/低域フィルター | A/Bの2出力 | 9V電池または別売アダプター |
| Ibanez CSMINI | SPEED・DEPTH・LEVEL | 1出力 | 9Vアダプター専用 |
| Fender Hammertone Chorus | RATE・DEPTH・LEVEL、TYPE/TONE切替 | 1出力 | 9Vアダプター専用 |
| Electro-Harmonix Small Clone | RATE、DEPTH切替、Neoより大きい本体 | 1出力 | 9V電池または別売アダプター |
| Electro-Harmonix Neo Clone | RATE、DEPTH切替、Smallより小さい本体 | 1出力 | 9V電池または別売アダプター |
| MXR M234 Analog Chorus | RATE・DEPTH・LEVEL、HIGH/LOWカット | MONO/THRUの2出力 | 9V電池または別売アダプター |
| MXR M148 Micro Chorus | RATEのみ | 1出力 | 9V電池または別売アダプター |
| Walrus Audio Julia V2 | RATE・DEPTH・LAG・D-C-V、波形切替 | 1出力 | 9Vアダプター、100mA以上 |
表の電源は本体が要求する方法を示します。アダプターは別売りの機種があり、プラグの形、電圧、プラスとマイナスの向き、必要な電流を合わせる必要があります。電池を使えると書かれていても、販売店のセット内容に電池が含まれるかは商品ごとに確認してください。
コーラスの揺れと広がりは何で決まる?
コーラスは、元の音に少し遅らせて変化させた音を重ね、音が揺れるような効果を作ります。
ギターの信号をそのまま出す音を原音、処理を通した音を効果音と呼びます。短く遅らせた効果音の遅れ方を周期的に変え、それを原音と混ぜることで、同じフレーズに複数の音が重なったような広がりが得られます。効果の感じ方はギターやアンプ、他の機材の設定でも変わるため、回路の名前だけで必ず同じ音になるわけではありません。
RATEとDEPTHは別々の調整
RATEまたはSPEEDは揺れの速さ、DEPTHは揺れの深さを調整します。
ゆっくり大きく揺らしたいならRATEを遅く、DEPTHを深くします。速く細かい揺れにしたいならRATEを速く、DEPTHを浅くするのが出発点です。両方を上げると変化が目立ちやすくなりますが、つまみの目盛りが同じでも実際の変化範囲は機種で異なります。
深さを連続で変えられる機種と、決まった深さを切り替える機種があります。細かい調整と、迷いにくい操作のどちらを優先するかで選びましょう。
効果音の量と音域を調整できるか
LEVELやE.LEVELの役割は機種ごとに異なります。揺れとは別に効果音の量を調整するものもあれば、エフェクト全体の音量を調整するものもあります。
CH-1のE.LEVELなど効果音の量を調整するつまみがある場合、原音に少しだけ揺れを足したいなら、DEPTHを浅くするほか効果音の量を下げる方法があります。ただしLEVELという名前のつまみが常に本体全体の音量を変えるとは限りません。機種ごとの説明書で、原音を含む出力全体なのか、効果音だけなのかを確認します。
CH-1のEQは効果音の高い帯域を抑える調整です。CE-5はHIGHとLOWの2つのフィルターを使い、M234もHIGHとLOWで帯域をカットできます。CE-2Wはこれらの専用フィルターを持たず、速さ・深さ・モードを中心に選びます。用途が同じでも、音域をつまみで追い込みたいかが分かれ目です。
アナログとデジタルは回路の方式が違う
アナログ方式は音声信号を電子回路で扱い、デジタル方式は信号を数値に変換して処理します。どちらか一方が必ず好みの音になるわけではありません。
例えばCE-2Wは、音を少しずつ送りながら遅らせるBBDという部品を使ったアナログ回路です。CSMINIもメーカーがフルアナログ回路と説明しています。デジタル方式でも、複数の音色を再現する機種があり、回路名だけでは必要な操作や出力数を判断できません。まずは音の好みを聴き、次に表で操作と接続条件を照らし合わせましょう。
コーラスエフェクターおすすめ10機種
新品として確認した10機種の特徴と制約を見て、表で気になった候補を絞りましょう。製品の番号は紹介順です。
1. BOSS CE-2W:2つのつまみと3つのモードで選ぶ
CE-2Wは、RATEとDEPTHの2つのつまみを中心に操作し、3種類のモードを切り替えたい人に向きます。
BOSS
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モードはスタンダード、CE-1コーラス、CE-1ビブラートです。ビブラートは音程が周期的に変化する効果で、原音と効果音を重ねるコーラスとは聴こえ方が異なります。1台でこの切り替えを試したい人にとって、モードスイッチは分かりやすい選択肢です。
出力はAとBの2つ。Aだけを使うと原音とコーラス音が混ざります。Bも接続するとAがコーラス音、Bが原音になり、2台のアンプから出た音が空間で重なります。幅73×奥行129×高さ59mmで、メーカー公表の重さは電池込み450gです。9V電池のほか別売りアダプターを使えます。
一方、CE-5のように高域と低域を個別に絞るフィルターはありません。少ない操作で3モードを試したい人には合いますが、効果音の音域を機材側で細かく整えることを最優先するなら、CE-5やM234も比較してください。
2. BOSS CH-1:効果音の量と明るさを調整
CH-1はRATEとDEPTHに加えて、効果音の量と高域を調整したい人に向きます。
BOSS
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紹介する商品はCH-1本体と純正ACアダプターPSA-100S2のセットです。表の電源欄は本体の対応方式を示しており、カードの価格は本体単品ではなくセットとして比較してください。
E.LEVELは効果音の量を、EQは効果音の高い帯域を調整します。原音の音質を変える一般的なトーンつまみとして扱うのではなく、重ねる側の音を調整するつまみです。揺れを薄く足す場合と、はっきり聴かせる場合でE.LEVELを変えられます。
A/Bの2出力を使う場合は原音と効果音を別々に出し、2台のアンプから空間で合成する方式です。1台で使う場合と2台で使う場合を同じ音の出方として考えず、使用する端子を説明書で確かめます。メーカー公表の寸法は73×129×59mm、重さは電池込み420gです。
高域側はEQで調整できますが、CE-5のように高域と低域を別々のつまみで扱う構成ではありません。効果音の量と明るさを手元で調整したい人に適し、低域側まで別々に調整したい人はCE-5やM234を選択肢に入れられます。
3. BOSS CE-5:高域と低域のフィルターを分ける
CE-5は効果音の高域と低域をそれぞれ調整し、音のまとまりを探したい人に向きます。
BOSS
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RATE、DEPTH、E.LEVELに加え、HIGHとLOWのフィルターを搭載します。たとえば効果音の明るさだけを抑えたい場合と、低い帯域の効果を控えたい場合を、別々に調整できます。原音の低音を直接増やす装置と混同せず、効果音の帯域を整理する操作として考えましょう。
A/Bの2出力を備え、2台のアンプを使う空間合成方式にも対応します。メーカー公表の寸法は73×129×59mm、重さは電池込み425g。9V電池または別売りアダプターで動きます。
音域まで調整できる一方、つまみの役割はCE-2WやM148より多くなります。速さと深さだけで十分な人より、ギターやアンプに合わせて効果音の帯域を調整したい人に向いています。
4. Ibanez CSMINI:幅を抑えて基本の3操作を使う
CSMINIは、狭いペダルボードに置きながら、速さ・深さ・効果音量を別々に調整したい人に向きます。
Ibanez
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メーカー公表のサイズは幅51×長さ93×高さ56mm、重さ282gです。BOSSの73mm幅モデルと比べると幅を抑えられるため、横方向に機材を並べるときの候補になります。ただし必要な面積は本体だけでは決まりません。ケーブルのプラグが横に出る分も含め、手持ちのボードで確認します。
操作はSPEED、DEPTH、LEVELの3つ。RATEという名前でなくてもSPEEDが揺れの速さを担います。出力は1つで、2台のアンプへ独立して音を出したい用途には別の構成が必要です。
電池駆動ではなく、9Vでセンターマイナスの電源を用意します。センターマイナスとは電源プラグの中心側がマイナスの方式です。本体を小さくしたい人に適しますが、電池だけで持ち出したい人は電源方式を先に比べてください。
5. Fender Hammertone Chorus:3つの声数を切り替える
Hammertone Chorusは、速さ・深さ・量の調整に加えて、コーラスの重なり方を切り替えたい人に向きます。
Fender
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TYPEスイッチでは1声、2声、4声の3種類を選びます。ここでの声数は歌声の人数ではなく、重ねる効果音の構成を表します。TONEスイッチは高域を抑えるための切り替えで、3つのノブに加えて音の輪郭を調整できます。
音声の入力と出力は本体上側にあり、出力は1つです。横方向にプラグが張り出しにくい一方、上側にはケーブルの差し込み分の余裕が必要です。メーカーの寸法は約幅62×長さ112×高さ56mmです。
電源は別売りの9Vセンターマイナスアダプターで、説明書は100mA以上の電源を指定しています。3モードを試したいが2出力は不要という人に向きます。電池での使用を前提にしたい場合は、電池対応機と比べてください。
6. Electro-Harmonix Small Clone:速さと深さ切替に絞る
Small Cloneは、RATEつまみとDEPTHスイッチを使い、シンプルな操作でコーラスをかけたい人に向きます。
Electro-Harmonix
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RATEで揺れの速さを変え、DEPTHスイッチで変化の深さを切り替えます。E.LEVELや音域用のつまみはなく、各要素を個別につまみで微調整するよりも、少ない操作で設定を決める設計です。
メーカー仕様ではモノラルの1出力で、9V電池に対応します。別売り電源を使う場合はメーカーが指定するアダプターを確認します。寸法は5.25×3.38×2.75インチと公表されており、小型のNeo Cloneより置き場所を取りやすい点にも注意が必要です。
操作の少なさを重視し、1台のアンプで使う人には候補になります。効果音の量を独立して調整したい人や、左右に2出力したい人には、CH-1やCE-5のような別構成の機種が向きます。
7. Electro-Harmonix Neo Clone:同じ操作を小さめの筐体で
Neo Cloneは、RATEとDEPTH切替という操作を、小さめの筐体で使いたい人に向きます。
Electro-Harmonix
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メーカーはSmall Cloneの回路を基にしたアナログ設計と説明しています。RATEつまみで速さを変え、DEPTHスイッチで揺れの深さを切り替えるため、操作の考え方はSmall Cloneと近い構成です。見た目だけでなく操作と配置スペースを合わせて比べてください。
公表寸法は4.5×2.75×2.1インチ。1出力で、9V電池または指定の別売りアダプターを使います。付属品は販売条件によって変わる場合があるため、注文する商品の内容を確認します。
コンパクトに収めたい一方、効果音の量や音域をそれぞれ調整する専用つまみはありません。小型さと操作の単純さが優先なら有力で、3つのつまみで量も変えたいならCSMINIも比較しやすいでしょう。
8. MXR M234 Analog Chorus:高域と低域をカット
M234は、揺れの速さ・深さ・エフェクト全体の音量に加え、高域と低域を整えたい人に向きます。
MXR
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RATE、DEPTH、LEVELにHIGHとLOWが加わります。メーカーの説明書ではLEVELはエフェクト全体の音量、HIGHとLOWはそれぞれ高域・低域をカットする操作です。中央が必ず変化なしの一般的なイコライザーとは考えず、回す方向と音の変化を確かめて使います。
MONO出力だけなら1台のアンプに接続できます。THRUにも接続して効果をオンにすると、説明書ではMONO側に遅延した効果音、THRU側に入力のコピーを出す方式です。接続本数によってMONO側の音が変わる点を、録音やアンプ2台で使うときに考慮します。
9V電池または別売りアダプターが使えます。音域も調整したい人には便利ですが、つまみが多いため速さだけをすぐ決めたい場合はM148のほうが操作は単純です。並行輸入品では保証や付属電源の条件も商品ページで確認します。
9. MXR M148 Micro Chorus:RATEつまみ1つ
M148は、揺れの速さだけを一つのつまみで調整したい人に向きます。
MXR
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メーカーが挙げる操作はRATEのみです。つまみを動かして速さを選ぶ構成なので、演奏中に設定を把握しやすく、複数の調整項目を覚える必要がありません。アナログ方式の回路を使う一方、方式の違いだけで好みの音になるかは判断できません。
出力は1つで、9V電池または別売りアダプターに対応します。
DEPTHやLEVELを独立して調整するつまみはないため、揺れの深さや効果音量を細かく追い込みたい人には制約があります。操作を少なくしたいならM148、調整の幅を広げたいなら同じMXRのM234という選び分けができます。
10. Walrus Audio Julia V2:原音からビブラートまで連続調整
Julia V2は、原音と効果音の混ざり方を連続的に変え、コーラスとビブラートの間も探したい人に向きます。
Walrus Audio
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D-C-VはDry、Chorus、Vibratoの頭文字です。左端では原音のみ、中央では原音と効果音が同じ割合、右端では効果音のみになります。切替スイッチで二択にするのではなく、混ざり方の途中を選べるのが特徴です。
LAGは揺らす基準となる遅延時間を変えるつまみで、波形スイッチでは揺れの形を選びます。RATEとDEPTHも備える一方、2つのつまみだけの機種より設定項目は多めです。説明書の図では入力と出力は各1つで、別モデルのJuliannaのステレオ機能と混同しないようにします。
電源は9V直流、100mA以上が必要で、電源アダプターは付属しません。混ざり方まで細かく調整したい人に向きますが、2台のアンプへ直接別出力したい人や、最小限の操作を求める人は別機種のほうが選びやすいでしょう。
つなぎ方と音作りの始め方
まずはギターからコーラス、アンプの順につなぎ、揺れを控えめな設定から試します。
ほかに歪みのエフェクターを使う場合は、ギター→歪み→コーラス→アンプの順を出発点にすると、作った歪みの後に揺れを加えられます。順番には唯一の正解があるわけではなく、逆にすると処理のかかり方が変わります。機材の電源を切って接続し、音量を下げてから少しずつ上げて確認してください。
最初はRATEをゆっくり、DEPTHを浅めにし、効果音量を調整するつまみがある機種では効果音を控えめにします。まず和音や単音を鳴らし、変化の大きさを聴いてみましょう。機種によって目盛りの範囲が異なるため、同じ時計位置を全製品共通の正解とは扱いません。
2出力でアンプ2台につなぐとき
2出力のペダルでは、出力端子の役割とアンプの入力をそれぞれ確認して接続します。

アンプ1台なら指定されたMONO端子から、2台なら各出力からそれぞれの入力へケーブルをつなぎます。CE-2WはAのみとA/B両方を使う場合でAから出る音が変わるため、使う接続に合わせて各アンプの音量を調整します。
1台のアンプしか使わない場合でも、将来2台に増やす可能性があれば2出力を選ぶ理由になります。一方、使うアンプが1台に決まっているなら、1出力の製品を候補から外す必要はありません。重要なのは出力数の多さより、今の機材で使う経路に合っているかです。
使う場面から候補を比べる
用途別の候補は、アンプの台数、ボードの空き、録音機材の入力数から絞れます。
自宅のアンプ1台で、初めて揺れを加える
操作の数を抑えるなら、M148はRATEだけ、Small CloneとNeo CloneはRATEに加えてDEPTHの切り替えという構成です。音の速さを回して選び、深さは切り替えでよいならCloneの2機種を、速さ以外の操作も省きたいならM148を先に試せます。
一方、初めてでも「曲によって揺れを浅くしたい」「効果音を少しだけ足したい」という希望があるなら、SPEED・DEPTH・LEVELを持つCSMINIが候補です。CE-2Wは効果音量の独立つまみはありませんが、RATEとDEPTHを別々に調整でき、コーラスとビブラートのモードも選べます。小さな本体を取るか、モードを取るかで比べられます。
ペダルを電池で駆動したいなら、M148、Small Clone、Neo Clone、CE-2Wは本体が9V電池に対応します。CSMINIは別途電源が必要です。外出先での電源確保が難しい場合は、この差が購入前の判断材料になります。
ボードに複数台を並べ、設置場所が限られる
CSMINIは幅51×長さ93mm、CE-2Wは幅73×奥行129mmです。公表されている本体寸法ではCSMINIのほうが幅22mm、前後36mm小さい計算になります。
例えば幅が60mmしか残っていなければCE-2Wの本体は入りません。CSMINIは本体幅だけなら収まりますが、接続するプラグの張り出しがあるため60mmの場所に必ず収まるとは言えません。
Hammertone Chorusは約幅62×長さ112mmで、入出力が上側です。同じ幅方向にプラグを挿す機種とは必要な余白の位置が違います。隣に置く機材だけでなく、上側の電源配線やボードの縁まで含め、実際に使うケーブルを当てて判断してください。電源を上側から引く場合は音声プラグとの干渉も見ます。
Small Cloneの公表値は5.25×3.38×2.75インチ、Neo Cloneは4.5×2.75×2.1インチです。1インチを25.4mmとして換算すると、それぞれ約133×86×70mm、約114×70×53mmになります。公表値の並びと実際の向きを取り違えず、販売店の寸法図や実機で縦横を確認してから配置します。
2台のアンプや録音機材へ分けて送りたい
CH-1とCE-5はA/Bを使った空間合成の方式、M234はTHRU接続時に原音のコピーと遅らせた音を分ける方式です。これらは2つの出力を備えますが、「どちらの端子にも同じ完成したコーラス音が出る」とは限りません。別々のアンプを同じ部屋で鳴らして音を合わせるのか、録音機材の別々の入力へ送るのか、接続先の数と音の役割を決めて選びます。
録音時に2つの音を別々に受けたいなら、録音機材側にも2つの入力が必要です。入力が1つだけなら、2出力機でも一方だけを使うことになります。CE-2WのA/Bも含め、片側だけの使用時と2本接続時の出力はそれぞれの説明書で確認します。マイク入力と楽器・ライン入力が兼用かどうかも録音機材側で異なるので、接続先に合う端子を選びましょう。
似た名前の効果との違い
コーラス、ビブラート、フランジャー、フェイザーは、いずれも時間とともに音が変わる効果として紹介されます。欲しい変化が「音を重ねた厚み」なのか「音程自体の揺れ」なのかを先に考えると、製品名を探す範囲を狭められます。
ビブラート:音程の揺れを前に出す
コーラスでは一般に元の音と揺らした音を重ねます。ビブラートでは、音程が周期的に上下する変化を聴かせます。
CE-2Wにはコーラスとビブラートのモードがあり、Julia V2はD-C-Vで原音からビブラート側まで混ざり方を変えられます。前者はモード選択、後者はつまみによる連続調整という操作の違いがあります。
例えば、コードを弾いたときは原音を残して厚みを足し、別の曲では単音の音程の揺れを目立たせたい場合、どちらの効果にも触れられる機種が候補です。音量を周期的に変えるトレモロは、音程を揺らすビブラートとは別の効果です。
フランジャーとフェイザー:変化の作り方が異なる
フランジャーも短く遅らせた音を元の音と混ぜますが、設定によってはうねりや、飛行機のような強い変化も作れます。BOSS BF-3の説明でも、設定によりコーラスに近い効果から強いジェット音まで例示されています。名前だけで必ず派手、あるいは必ず控えめとは決められません。
フェイザーは音の位相をずらし、特定の周波数の変化を周期的に動かす方式です。位相とは波のタイミングのずれのことで、重ねた音の一部が強まったり弱まったりします。BOSS PH-3はその変化を作る段数や方向を選べる製品です。複数の音を重ねた印象が欲しいならコーラスから、音の輪郭が周期的に動く効果を探すならフェイザーも聴き比べるとよいでしょう。
電源を用意するときの具体例
複数のペダルに電源を配る装置を使う場合は、各差し込み口の電圧と、取り出せる電流を個別に見ます。電流はmAという単位で表され、各口に書かれた上限はその口が供給できる量です。装置全体に書かれた値だけを見て、どの口からも同じ量を取れると判断しないでください。

例えばCE-5の公表消費電流は55mA、M234は13mAです。これに対しHammertone ChorusとJulia V2の説明書は、それぞれ100mA以上の電源を指定しています。メーカー公表の消費電流と、メーカーが推奨する電源の供給能力は意味が違います。100mA以上という指定を、その製品が常にちょうど100mAを消費するという意味で使わないようにします。
4機種をそれぞれ別の出力につなぐ例では、HammertoneとJuliaの各出力が少なくとも100mAに対応し、CE-5とM234の出力がそれぞれ必要な電流を供給できることを確かめます。いずれも電圧とプラグの極性は別に確認します。空いた出力同士の容量を足して1口に使えるとは限らず、分岐ケーブルで同時に使う場合も電源装置とペダルの説明書に従ってください。
電池対応機を持ち運ぶときは、交換用の電池を用意できます。ただし、実際の持続時間は電池の種類や使用条件などで変わります。電流の数字だけから全機種の稼働時間を断定せず、メーカーが示す条件と販売セットの付属品を合わせて確認しましょう。
試すときに聴き分けたい3つのポイント
まずコードをゆっくり鳴らし、ペダルをオフからオンに切り替えて、原音がどの程度残るかを聴きます。効果音量を変えるLEVELがあれば、揺れの速さと深さを固定したままそのつまみを動かし、控えめに重なる位置とはっきり前に出る位置を比べます。
次に単音を伸ばし、DEPTHを固定してRATEを変えます。速さを決めたらRATEは動かさず、DEPTHを変えて揺れの大きさを比べます。Small Cloneのような切り替え式では2つの位置を聴き比べ、M148では深さを独立して変更できないことも含めて判断します。
最後に普段使う歪みやアンプの設定に戻し、バンドの音量でも効果が聞き取りやすいか考えます。自宅で好みだった深い揺れが合奏で目立ちすぎることも、逆に控えめな設定が埋もれることもあります。比較の際はギター、アンプ、音量をなるべく揃え、1項目ずつ変えると、製品そのものの違いと設定の違いを混同しにくくなります。
予算は本体と必要な付属品で考える
予算を決めるときは、本体価格に加え、手元にない電源と接続ケーブルを含めます。
CSMINIとHammertone Chorusはアダプターが必要です。CE-2WやM148は9V電池を使用できますが、アダプターを使うなら別途用意します。すでに適合する電源を持っている人と新しく購入する人では、必要な追加費用が変わります。
ギターとペダル、ペダルとアンプをつなぐには音声ケーブルが2本必要です。アンプ2台に出す場合は、ペダルの出力からそれぞれのアンプに接続するため、さらに1本必要になります。価格付き商品カードの表示価格と、販売セットの内容や送料を合わせて比べてください。
よくある質問
コーラスは短い遅れを揺らして音を重ねる効果で、常時オンでも使えます。電源の方式は機種によって異なります。
コーラスとディレイは何が違う?
コーラスは短い遅れを揺らして原音に重ね、ディレイは遅れた音を反復音として聴かせる用途が中心です。
コーラスは常にオンでもいい?
常時オンでも使えます。曲中で音色を切り替えたい場合は、深さと効果音量を調整して使い分けます。
電池とアダプターはどちらでも使える?
機種によります。CSMINIやHammertone Chorusは指定の電源が必要で、電池対応機とは条件が異なります。
まとめ:今使う機材に合う1台を選ぶ
操作を絞るならM148、音域も調整するならCE-5、小型ならCSMINIが候補です。
出力数と電源、設置スペースを照合し、手持ちの機材に合う1台を選びます。別の効果も含めて考えたい人は、ギターエフェクターの種類一覧と選び方も参考になります。
出典・参考資料
- BOSSのアナログとデジタルの遅延方式の説明
- BOSS BF-3の効果の説明
- BOSS PH-3の効果の説明
- BOSS CE-2Wの仕様
- BOSS CE-2Wの出力と接続
- BOSS CH-1の仕様
- BOSS CE-5の仕様
- Ibanez CSMINIの仕様
- Ibanez CSMINIのLEVEL操作
- Fender Hammertone Chorusの説明書
- Electro-Harmonix Small Cloneの仕様
- Electro-Harmonix Neo Cloneの仕様
- MXR M234の説明書
- MXR M148の仕様
- Walrus Audio Julia V2の説明書
情報確認日:2026年10月30日。






