バンドのパート別性格あるある|ボーカル・ギター・ベース・ドラム診断

ヴォーカル

バンドを組んで数ヶ月もすると、多くの人がある不思議な現象に気づきます。パートごとに、メンバーの性格がきれいにキャラ分けされていくのです。「いかにもギターっぽい人」「根っからのドラマー気質」といった、あの定番のあるある。楽器を選んだだけのはずなのに、なぜか立ち居振る舞いまで楽器に寄っていく——そんな光景に、あなたも心当たりがありませんか。

試しに、とあるリハーサルスタジオの休憩時間をのぞいてみましょう。ギターは足元のエフェクターとにらめっこしながら「音作りがあと一歩なんだけど」とつぶやき続け、ドラムは「今のサビ、少し走ってなかった?」とテンポ談義に熱くなり、ベースは壁にもたれて静かに全体を見渡し、ボーカルははちみつドリンク片手に喉を温存しつつ次のMCの構想を練っている——。誰が決めたわけでもないのに、似たような配置が全国のスタジオで再現されがちなのが、バンドという生き物の面白いところです。

この記事では、そんなパート別の性格あるあるを、ボーカル・ギター・ベース・ドラムの4パートに番外編のキーボードまで加えて、たっぷり紹介していきます。記事の最後には「あなたはどのパート向きか」が分かる適性診断も用意しました。現役でバンドをやっている人も、これから組みたい人も、聴く専門で眺めて楽しみたい人も、どうぞ最後までお付き合いください。

この記事では、バンドのパート別性格あるある|ボーカル・ギター・ベース・ドラム診断を厳選してご紹介します。

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先にお断り:この記事は「ネタ」でできています

バンドのパート別性格あるある|ボーカル・ギター・ベース・ドラム診断 - アイキャッチ画像

本題に入る前に、ひとつだけ大事なお断りがあります。この記事で紹介するパート別の性格は、 科学的な根拠のない「あるあるネタ」 です。「この楽器を選ぶ人はこういう性格」というデータが存在するわけではなく、実際の性格は当然ながら人それぞれです。世の中には人見知りのボーカルも、機材にまったく興味のないギターも、メンバーの誰よりも熱いベースも、おっとりしたドラムもたくさんいます。

ですから、おすすめの楽しみ方はこうです。当たっていたら「わかる!」と笑い、外れていたら「うちのボーカルはむしろ逆!」と突っ込む。スタジオの休憩時間や打ち上げで、仲間との会話のつまみにする。雑誌の占いページを友達と読み合うくらいの温度感で、気楽に読み進めてください。そして読み終わる頃には、「どのパートが欠けてもバンドは成立しない」と、それぞれの楽器への愛が少し深まっているはずです。

なぜパートごとに性格が違って見えるのか

本文中:なぜ性格が違って見えるのかセクション

科学的な根拠はない、と言い切ったそばからですが、パート別あるあるがこれほど共感を集めるのには、それなりの理屈があると私は考えています。鍵を握るのは、生まれつきの性格ではなく、楽器ごとに割り振られた 「役割」 です。

  • ボーカル=注目を集める役割:ステージの真ん中で客席と向き合い、バンドの顔として矢面に立ちます。曲間をつなぐのも、お客さんの反応を受け止めるのも基本的にこの人。人前に立つ役目を続けていれば、華やかで堂々とした振る舞いが自然と板についていきます。
  • ギター=音の彩りと自己表現の役割:曲の印象を大きく左右する音色づくりを一手に担うポジションです。良い音を追いかけるほどこだわりが深くなるのは、いわば職業病のようなもの。表現の引き出しを増やし続けるうちに、探究心のかたまりみたいなキャラに見えてきます。
  • ベース=全体を支えて安定させる役割:低音でバンドの土台を作り、全員の音を下から受け止めます。目立つことよりも、周りをよく聴いてズレを吸収することが仕事の中心になるため、冷静で落ち着いた人に見えやすいのです。
  • ドラム=時間を管理するエンジンの役割:バンド全体がドラムの刻むテンポの上で演奏するため、時間への責任感がどうしても求められます。リズムやテンポに厳しくなるのは、役割を考えればむしろ当然と言えます。

つまり、楽器がその人の性格を変えるのではなく、役割を続けるうちに「その役割っぽい振る舞い」が身につき、周りからそう見えるようになっていく、というのが私なりの整理です。あくまで見え方の話なので、この後のあるあるに当てはまらなくてもまったく問題ありません。むしろたくさん当てはまったあなたは、それだけ自分のパートの役割を全うしている、ということなのかもしれません。それでは、バンドの顔・ボーカルのあるあるから順番に見ていきましょう。

ボーカルあるある|バンドの太陽は今日もまぶしい

本文中:ギターあるあるセクション

バンドの中心でマイクを握り、ステージのいちばん前に立つボーカル。歌はもちろん、MC、ライブの盛り上げ、フライヤーの写真うつりまで、バンドの第一印象にかかわる仕事がなにかと集中する、まさに「バンドの顔」です。フロントマンという宿命を背負っているからこそ、ボーカルには他のパートとはひと味違うあるあるが生まれがち、という説があります。あなたのバンドのボーカル、あるいはあなた自身の顔を思い浮かべながら読み進めてください。「これ、うちのことでは?」と感じたら、それはもう立派な共感のサインです。

ボーカルあるある8連発

  • MCが台本の3倍になる:リハでは「一言だけ挟みます」と宣言していたのに、本番でお客さんの温かい空気を感じた瞬間、予定になかった思い出話が始まります。後ろでギターが小さくコードを確認し始めたら、それは「そろそろ次の曲へ」という無言の合図かもしれません。
  • 本番前の喉ケアが修行僧レベル:はちみつを常備し、加湿器を抱えて移動し、本番当日は「声を温存するので」と最低限の言葉しか発しない省エネモードに入りがちです。ライブ前日の誘いを全力で回避するストイックな姿は、もはやアスリートの自己管理と呼びたくなります。その甲斐あって、本番の第一声はしっかり伸びるのです。
  • リハの第一声は「ボーカルもう少し上げてください」 :スタジオでもライブハウスでも、まず気になるのは自分の声の返り具合です。「もうちょっとだけ…あ、今度は上げすぎかもしれません、ちょい下げで」という無限の微調整が始まり、メンバーは温かく見守ります。
  • 機材が身軽すぎて、搬入中に体操をしている:持ち物はマイク一本で、下手をするとほぼ手ぶらです。他のメンバーが汗だくで重い機材を運ぶ横で、発声練習という名のストレッチをのびのびと行い、少しだけ視線が痛い日もあるようです。
  • ライブ後のエゴサをがまんできない:打ち上げの席でも、スマホをつい確認しがちです。バンド名や日付で検索して感想をひとつ見つけては一喜一憂し、褒め言葉がひとつあれば三日は上機嫌でいられる人が多い気がします。逆に手厳しい感想を見つけた夜は、静かにスマホを伏せて、次の練習メニューを考え始めます。
  • 歌詞ノートにポエムが増えていく:曲になる予定のない言葉の断片が、ノートやスマホのメモにどんどんたまっていきます。深夜のテンションで書いた渾身の一節を翌朝読み返して、そっとページを閉じた経験のあるボーカルは少なくないはずです。
  • カラオケでは本気を出すか、一切歌わないかの二極化:「喉のケアがあるので」とタンバリン係に徹する派と、一曲目からライブ本番の熱量で歌い上げる派に、なぜかきれいに分かれがちです。「ほどほどに楽しく歌う」という中間の選択肢は、あまり見かけない気がします。どちらの派閥も、歌に真剣だからこその選択なのでしょう。
  • メンバー紹介で全員に二つ名をつけがち:「鉄壁のリズムを刻む守護神!」「音の建築家!」など、ライブ中盤のメンバー紹介がどんどん凝っていく傾向があります。紹介されたメンバーは照れた顔をしつつ、実はまんざらでもなさそうなところまで含めて、バンドの微笑ましい風物詩です。

でもボーカルがいないと始まらない

ここまでたっぷりいじってきましたが、忘れてはいけないことがあります。ボーカルは、バンドの第一印象をたった一人で背負う存在だということです。お客さんが最初に目を向けるのも、最初に耳を傾けるのも、たいていはボーカルの姿と声です。どれだけ演奏がそろったバンドでも、真ん中に立って曲の物語を言葉とメロディーに乗せて届ける人がいなければ、その音は「上手な演奏」のまま終わってしまうかもしれません。MCが長くなるのも、エゴサが止まらないのも、ボーカルがお客さんとバンドをつなぐ唯一の窓口として、ライブの空気と評価に誰よりも責任を感じているからだと私は思います。客席の緊張も歓声も、ステージのいちばん前で最初に受け止めるのはいつだってボーカルです。あの人がまぶしく見えるのは、スポットライトを一身に受け止めて、その光でバンド全体を照らし返してくれているからです。今日も太陽は、マイク一本でステージの真ん中に立っています。

ギターあるある|音作りという名の終わらない旅

本文中:ベースあるあるセクション

続いてはギターです。バンドの中でも「自己表現の塊」と言われがちなパートで、歌を支えるバッキングから、ここぞという場面で前に出るソロまで、担当する仕事の幅がとても広いポジションです。そして仕事の幅が広いぶん、こだわりの幅も無限に広がっていきます。その行き着く先が、通称「機材沼」です。エフェクター、弦、ピック、アンプ、シールドと、こだわりはじめたら最後、気づけば部屋が小さな楽器店のようになっている人も少なくない気がします。ステージの上では華やかに見えますが、その裏には信じられないほど地道な試行錯誤の日々があります。それでは、ギター担当のあなたなら思わず目をそらしたくなる(かもしれない)あるあるを見ていきましょう。

ギターあるある8連発

  • エフェクターが気づくと増えている:ボードに空きスペースがあると、なぜかそこは埋まる運命にあります。「もうこれで完成」と宣言した翌月に、新しい歪みペダルがしれっと仲間入りしているのはギターあるあるの王道。本人に増やしている自覚がないところまで含めて、ひとつの様式美です。
  • 「音作りあと5分だけ」の5分は30分:スタジオでメンバーが待っているのに、ツマミを1ミリ動かしては首をかしげ、また元に戻す作業が終わりません。本人の体感では本当に5分なのですが、時計の針は確実に30分進みがちです。その先に、本人にしか聴き分けられない理想の音があるのです。
  • リフを思いつくと今すぐ誰かに聴かせたい:ふとした瞬間にかっこいいリフが降ってくると、居ても立ってもいられなくなります。スマホで録音してメンバーに送り、感想を待つ間も自分で何度も聴き返しがちです。返信が「いいね」の一言だけだと、少しだけ物足りない顔をする人も多い気がします。
  • 自宅のギターが気づけば複数本:「これは歪み用」「これはクリーン用」「これは眺めて幸せになる用」と、どの1本にもきちんと役割があると説明してくれます。本人の中では完璧に整理されたラインナップなので、「同じような色じゃない?」と聞くのは禁句です。
  • ピックと弦のこだわりを語りだすと止まらない:厚さ、素材、形、弦のゲージと、小さなピック1枚にも語れる要素は無限にあります。いったんスイッチが入ると話が止まらないので、聞く側にはそれなりの体力が必要です。ただ、真剣に聞くととても喜ばれます。
  • アンプ直かエフェクター派かで一晩語れる:「アンプ直こそ至高」派と「ボードで音を作り込んでこそ」派の論争は、ギター界の永遠のテーマです。どちらの言い分にも一理あるため決着はつかず、気づけば外が明るくなっています。
  • チューニングの狂いに世界一敏感:ほんのわずかなズレも聴き逃さず、曲間では必ずチューナーを確認します。周りにはほとんど分からないレベルの違和感とひとり静かに戦っている姿は、もはや職人の域です。スタジオの空調で弦の状態が変わることまで気にしている人もいる気がします。
  • ギターソロの前はステージ前方に出る準備をしている:ソロの8小節前あたりから、さりげなく足元のケーブルと立ち位置を確認しはじめます。前に出るか、その場で弾き切るか。最後は当日のテンションとケーブルの長さが決め手になりがちです。

でもギターの探究心がバンドの音を作る

冗談はさておき、ひとつだけ断言させてください。ギターの果てなき探究心こそが、そのバンドのサウンドの個性を作っています。同じ曲でも、ギターの音色がひとつ変わるだけで曲の景色はがらりと変わります。歪みの深さ、コードの響かせ方、ソロのニュアンスといった細部への飽くなきこだわりの積み重ねこそが、「このバンドにしか出せない音」の正体なのだと私は思います。メンバーからは「またやってるな」と見えるあの長い音作りも、遠回りのようでいて、実はバンド全体の財産になっているのです。

音作りという旅に、おそらく終わりはありません。でもそれは、バンドの音がこれからも進化し続けるということでもあります。あなたのバンドのギターが今日もアンプの前でツマミとにらめっこしていたら、それはバンドの未来の音を探している時間。「あと5分だけ」を、どうか温かく見守ってあげてください。

ベースあるある|静かなる参謀、実は全部見ている

本文中:ドラムあるあるセクション

続いてはベースです。バンド界隈で「地味」と言われがちなポジションの筆頭ですが、実際にバンドを組んでみると、いちばん頼れるのはだいたいこの人だったりします。ステージの端で静かに全体を支えながら、メンバーの調子も客席の空気も、実はぜんぶ見ています。スタジオ代の割り勘計算がいちばん速いのも、なぜかベース担当だったりします。多くは語らないけれど、何も見ていないわけではありません。そんな「静かなる参謀」ベーシストのあるあるを、愛を込めて8連発でお届けします。

ベースあるある8連発

  • 「ベースの音って聞こえてる?」と一度は聞く:ベーシストなら誰もが一度は通る道のようです。ライブの感想を友人に聞いても、返ってくるのはボーカルとギターの話ばかりで、少し切ない思いをしがちです。でも安心してください。この質問への答えは昔から決まっていて、「いなくなった瞬間に分かる」です。
  • メンバーのもめごとを一歩引いて見ている:アレンジの方向性でギターとボーカルが熱くなっているとき、ベーシストは静かに弦を拭いています。そして議論が煮詰まった絶妙なタイミングで、「両方録って、良かった方にしません?」と一言で着地させるのです。参謀と呼びたくなる冷静さがあります。
  • ライブは「微動だにしない派」と「誰より暴れる派」に二極化する:仁王立ちのまま指先だけが高速で動く求道者タイプか、ステージを端から端まで使い切る大暴れタイプか、どちらかに寄りがちです。しかも本人はどちらの場合も「目立つ気はない」と言い張るのが、ベースらしいところです。
  • 実は出している音圧はバンド随一:「聞こえない」と言われがちな一方で、体に響く低音の圧はメンバーでいちばんだったりします。ライブハウスでお腹の底にズンと来るあの感覚、その正体はだいたいベースです。耳より先に内臓が聴いている、と言いたくなるほどの存在感があります。
  • ドラムと目が合うだけで通じ合う:リズム隊の絆は、しばしば言葉を超えます。サビ前にアイコンタクトを一回交わすだけで「次、少しタメよう」が伝わるのだから不思議です。リハ終わりにドラムと二人だけでリズムの反省会が始まるのも、リズム隊あるあるかもしれません。
  • コード理論の話になると急に早口になる:普段は物静かなのに、コード進行やスケールの話題になった途端、人が変わったように語り出す人が多い気がします。ルート以外の音の選び方だけで三十分語れる知識量なのに、本人は「いや、ベースは地味なんで」と言い張るのが不思議なところです。
  • 機材はシンプル派が多いのに、こだわりは深い:ギタリストほど足元のエフェクターは増えないのに、弦の太さや張り替えのタイミング、指弾きかピック弾きかについては一家言ありがちです。シンプルに見えて、その一本と一音に全部を懸けている職人タイプと言えます。「結局この一本に戻ってくる」と言いながら、なぜか本数は少しずつ増えていきます。
  • 「ベースやってる」と言うと「渋いね」と返される:初対面の人と楽器の話になると、高確率でこの反応が来る気がします。悪い気はしないけれど、どこか距離を感じる褒め言葉です。でも大丈夫です。その渋さこそがバンドの土台だということを、このあとの項で証明します。

でもベースが消えた瞬間、音楽は床が抜ける

さんざん「地味」ネタを並べてきましたが、ここからが本題です。ベースが支えているのは、実は音程とリズムの両方です。コードの土台になる低音を鳴らしながら、ドラムと一緒に曲の推進力まで生み出しています。だからベースの音が抜けた演奏を聴くと、曲全体がふわっと宙に浮いたような、床が抜けたような心細さに襲われます。「いなくなった瞬間に分かる」は、なぐさめの言葉ではなく、音楽の仕組みからくる事実に近いのです。そしてベーシストがステージの端で静かに構えているのは、前に出られないからではなく、そこがバンド全体をいちばん見渡せる特等席だからです。静かなる参謀は、今日もいちばん低いところで、バンドの全員を支えています。もしあなたのバンドにベーシストがいるなら、次のスタジオではベースの音だけを追いかけて聴いてみてください。いつもの曲の景色が、まるで変わって聴こえるはずです。

ドラムあるある|バンドのエンジンは今日も汗だく

本文中:パート適性診断セクション

両手両足をフル稼働させて、バンド全体のテンポを一手に引き受ける——それがドラムという楽器です。楽器隊の中でただひとり椅子に座っているのに、演奏後の消耗度はおそらくバンドいちです。全身でリズムを生み出す体力担当にして、テンポのわずかなずれを誰よりも早く察知する「テンポの番人」でもあります。そんなドラマーには、ステージの一番後ろの席で静かに培われた、独特のあるあるがたくさんあるようです。

ドラムあるある8連発

  • 「今ちょっと走った?」に人一倍敏感:テンポが上がる「走り」、遅れる「もたり」への感度はバンド随一です。リハ中に誰かがテンポの話を始めると、静かに目つきが鋭くなるドラマーは多い気がします。ただし自分が走ったときだけは、なぜか少し早口になりがちです。
  • 機材運搬のために車を買うか本気で悩む:スネアにペダルにシンバルケースと、持ち込み機材が増えるほど電車移動の限界を感じ始め、気づけば車の情報ばかり調べています。荷物の総量はバンドでぶっちぎりの第1位という説が有力です。
  • スティックの消費量が食費を圧迫しがち:スティックは完全な消耗品で、折れる、欠ける、手からすっぽ抜けて飛んでいくと、買い足す理由には事欠きません。「また買うの?」と聞かれて「これは主食です」と答えたくなるドラマーもいるとかいないとか。
  • リハスタのドラムセットをまず自分仕様に直す:スタジオに入って最初の数分は、椅子の高さ、シンバルの角度、スネアの位置を整えるセッティングタイムです。前の利用者の配置のままでは一音も叩き始められない、という人が多いようです。
  • 自宅練習は練習パッドと二人三脚:生ドラムを自宅に置ける人はごくわずかで、多くのドラマーは机に練習パッドを置き、脳内に組み上げた架空のドラムセットを相手に黙々と基礎練を重ねています。傍から見ると静かなのに、頭の中では大爆音が鳴っています。
  • 夏のライブは終わったころにTシャツの色が変わっている:全身運動ゆえ、汗の量は他パートの比ではありません。替えのTシャツとタオルは、ドラマーにとってスティックに次ぐ必需品と言われています。
  • 曲を聴くと手が勝手にリズムを刻む:良い曲に出会うと、机の上でも膝の上でも、指先が自動的にドラムパターンをなぞり始めます。本人に自覚がないことも多く、周囲に指摘されて初めて気づくところまでがセットです。
  • メトロノームとの付き合いがバンドいち長い:正確なテンポキープはドラマーの生命線です。クリック音と向き合って基礎練習を積み重ねる時間は、おそらく全パートで最長です。あの無機質な電子音に、いつしか相棒のような愛着が湧いてくるという声もあります。

でもドラムが数えなければ曲は始まらない

ところで、ライブの一曲目、最初に音を出すのは誰か思い出してみてください。スティックを掲げて「ワン、ツー、スリー、フォー」と数えるドラマーの合図がなければ、どんな名曲も永遠に始まりません。演奏が走りそうになれば静かに引き戻し、もたつけば後ろから押し上げる。全員が安心して自分のプレーに集中できるのは、ドラムがどっしり構えてテンポを守ってくれているからです。ドラムはバンドの心臓であり、正確に時を刻み続ける時計でもあります。ステージの一番奥からバンド全体を支えるその背中に、私は最大級のリスペクトを送りたいと思います。

そして、ドラマーに限らずバンド活動を長く続けたいあなたに、ひとつ実用的な話を添えておきます。スタジオやライブハウスの大音量と長く付き合っていくなら、耳の保護も大切です。ライブ・スタジオ用の音楽用耳栓(イヤープロテクター)を使うミュージシャンも多く、音量を全体的に下げながら音のバランスは保ちやすい設計とされています。一般的な防音用の耳栓と比べて、演奏に必要な音の輪郭が残りやすいのが特徴です。ただし、着けると聞こえ方そのものは確実に変わるため、いきなり本番で使うのはあまりおすすめできません。まずはリハーサルで試して、自分の演奏や耳との相性を確かめてから本番に持ち込むと安心です。


Loop Experience 2 耳栓(ライブ用)

番外編:キーボードあるある

本文中:まとめセクション

最後に、バンドによっては在籍している頼れる存在、キーボードのあるあるも少しだけ紹介させてください。

  • いつの間にかコーラスも兼任している:「歌えるでしょ?」という空気のもと、気づけば目の前にマイクが立てられているのがキーボードの宿命。鍵盤とコーラスの同時進行という高難度タスクを、涼しい顔でこなす人が多い印象です。
  • 機材の重さはドラムに次ぐ第2位:本体に加えてスタンド、ペダル、さらに謎に増え続けるケーブルの束と、荷物は着実に大所帯になっていきます。「鍵盤は優雅そう」というイメージとは裏腹に、搬入口では立派な力仕事担当です。
  • 音色選びで時間が溶ける:ピアノ系だけでも無数にある音色の中から「この曲のこのフレーズに合う一音」を探す旅は果てしなく、気づけばスタジオ練の休憩時間が終わっています。
  • 実は音楽理論にいちばん強い説:コードやスケールと日常的に向き合っているからか、アレンジ会議で理論的な相談が持ち込まれるのは大体キーボードの席。バンド内の音楽室のような存在です。

和音の彩りひとつで曲の世界観を一変させる、キーボードはまさに影の立役者です。

簡易診断|あなたはどのパート向き?

ここまで各パートのあるあるを眺めてきて、「じゃあ自分はどのパートに向いているんだろう?」と気になってきた人もいるはずです。そこで最後に、これからバンドを組みたいあなたのための簡易診断を用意しました。もちろんこれもここまでのあるあると同じく、あくまでお遊びの診断です。進路相談のような真剣な顔はせず、おみくじを引くくらいの気軽さで、直感で答えてみてください。

4つの質問でチェック

質問は4つだけです。それぞれAかBか、深く考えずに選んでいきましょう。答え終わったら、自分はどちらの傾向が多かったかをざっくり覚えておけば準備完了です。

  • Q1:みんなの前で注目を浴びるのは? :A「正直、快感だ。視線は多いほど燃える」/B「どちらかというと苦手だ。少し後ろから全体を見ていたい」
  • Q2:音楽でこだわりたいのは? :A「自分の音色や表現を、納得いくまで突き詰めたい」/B「全員の音が気持ちよく混ざる、バンド全体のバランスを大切にしたい」
  • Q3:コツコツした基礎練は? :A「好き、というより苦にならない。同じフレーズの反復も平気だ」/B「正直飽きやすい。早く曲を演奏したくなる」
  • Q4:バンド内でもめごとが起きたら? :A「自分が前に出て引っ張り、方向性を示して解決したい」/B「一歩引いて両方の言い分を聞き、間を取り持つ調整役に回りたい」

タイプ別の結果

それでは結果発表です。自分の答えの組み合わせに近いものを探してみてください。

  • 注目大好き×表現重視タイプ→ボーカル・リードギター向き:ステージの真ん中で視線を浴びるほど力が出るあなたは、バンドの顔になれる素質があります。表現へのこだわりを、そのまま歌やソロにぶつけてください。MCが台本の3倍になる未来まで含めて、フロント適性は高めだと私は見ています。
  • こだわり職人×コツコツ型タイプ→ギター・キーボード向き:細部を突き詰めるのが好きで、地道な反復も苦にならないあなたには、音作りや音色選びに終わりがない職人ポジションが合いそうです。気づけば自宅の機材が増えているかもしれませんが、その探究心こそバンドの音を進化させる原動力になります。
  • 全体バランス×調整役タイプ→ベース向き:自分が目立つことより、バンド全体が気持ちよく鳴っている状態に喜びを感じるあなたは、土台と参謀を兼ねるベースにぴったりかもしれません。もめごとの仲裁まで任されがちですが、その冷静さは何にも代えがたいバンドの財産です。
  • 基礎練が平気×リズムに厳しいタイプ→ドラム向き:反復練習が苦にならず、テンポのずれがどうしても気になってしまうあなたは、バンドのエンジンであるドラムの適性が高そうです。体力と根気が求められるぶん、メンバーからの信頼も厚くなりやすいポジションです。

……と、それらしくまとめましたが、実際のところ、結果がどうであれ「かっこいい」と憧れたパートをやるのが一番長続きします。音楽は「好き」の気持ちで続けるものなので、Bばかり選んだ人がボーカルに立ってもいいし、Aばかりの人がベースで職人に徹するのも最高の選択です。

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まとめ|どのパートも、いないと成立しないから面白い

最後に、この記事の要点を振り返っておきます。

  • キャラでまとめるなら:ボーカルはバンドを照らす太陽、ギターは音を追い続ける探究者、ベースは全体を支える参謀、ドラムはバンドを走らせるエンジン。番外編のキーボードは、彩りと理論を支える頭脳派サポーターでした。
  • あるあるはあくまでネタ:パートと性格の話に根拠はなく、実際は同じパートでも性格は人それぞれです。「当てはまる!」も「うちのメンバーは全然違う!」も、どちらも正しい楽しみ方だと私は思います。
  • どのパートが欠けても音は成立しない:太陽だけでも、エンジンだけでもバンドは走りません。全員の音が重なって初めて、あの一体感が生まれます。
  • 診断はきっかけにすぎない:向き不向きより、やりたい気持ちが正解です。迷ったら、一番心が動いたパートを選んでください。

今日のスタジオで、隣のメンバーの「あるある」をひとつでも見つけたら、こっそりニヤッとしてみてください。そして帰り際に、「いつもありがとう」と一言だけ伝えてみてほしいのです。パートの違いは、ぶつかる理由にもなれば、笑い合える最高のネタにもなります。お互いの違いを笑い合えるバンドは、きっと長続きします。まだバンドを組んでいないあなたも、まずはメンバー募集の掲示板をのぞくところから始めてみませんか。あなたの「あるある」を一緒に笑ってくれる仲間は、案外近くにいるものです。

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