歌ってみたのMIXを個人のMIX師に頼む相場は、1曲4,000〜9,000円が中心です。2026年10月27日にココナラで「歌ってみた MIX」の出品194件を集計したところ、基本料金の中央値は5,000円でした。実際に払う金額は、ハモリ作成などのオプション、特急料金、サービス手数料で変わります。
先に結論|歌ってみたMIXの依頼にかかるお金と日数
- 価格帯の広がり:1万円以上の出品は約2割。ボーカル専門スタジオでは1万円台後半の例があり、SNSには無料の募集もあります。
- オプション:ハモリ作成は2,000円前後、特急は5,000円前後が上乗せの目安です。
- 支払い総額:基本5,000円+ハモリ2,000円をココナラで頼むと7,385円(手数料5.5%込み)。出品者がインボイス登録済みなら消費税が加わり8,124円です。
- 修正と納期:無料修正は「無制限」が約半数、2〜3回が約4割。納品までは実績の中央値で約11日です。
この記事では、価格帯別の料金表とオプション料金の内訳、MIX師の探し方と選び方、そのまま使える依頼文テンプレート、録音データの渡し方とマナーを順に紹介します。
歌ってみたのMIXとは?依頼の前に知っておく基礎知識

MIX=歌声と伴奏をなじませる仕上げの工程
MIXとは、録音した歌声とカラオケ音源(伴奏)をなじませ、1本の作品として聴ける状態に仕上げる作業のことです。録ったままの歌声は、部分ごとに音量がばらついていたり、伴奏に重ねると声だけが浮いて聞こえたりします。これはあなたの録音が下手だからではなく、加工前の音声とはそういうものだと考えてください。
MIXでは、主に次のような作業が行われます。
- 音量バランスの調整:歌声と伴奏の大きさを整え、部分ごとの音量差をならします
- ピッチ補正:音程のわずかなズレを微調整します
- タイミング補正:リズムのズレを直し、伴奏と歌の噛み合わせを整えます
- エフェクト処理:リバーブ(残響)などをかけ、歌声に空間的な広がりを加えます
- 音圧・音質の最終仕上げ:全体の音の迫力を整え、ほかの動画と並べても聴き劣りしない状態にします(マスタリングと呼ばれる工程で、歌ってみたの依頼ではMIXとまとめて行われることが多いです)
これらの工程を経て初めて、「動画で聴くあの仕上がり」に近づきます。逆に言えば、歌そのものに自信があっても、この工程を飛ばしてしまうと、素材のままの印象で終わってしまいます。なお、基本料金に含まれる作業の範囲は人によって異なります(詳しくは相場の章で触れます)。
「MIX師」に外注するという選択肢
歌ってみたの文化の中では、このMIXを専門に請け負う人が「MIX師」と呼ばれています。実績づくりのために趣味の延長で無料で受けている人から、プロ級の技術を持ち有料で活動している人まで、その層は非常に幅広いのが特徴です。だからこそ、あなたの予算や求める仕上がりに合わせて、依頼する相手を選べる環境が整っているとも言えます。
もちろん、DAW(音楽制作ソフト)を使って自分で仕上げる道もあります。セルフMIXに挑戦したい人は、まず無料DAWソフトおすすめ7選【2026】から無料で使えるソフトを選ぶと始めやすいです。ただ、MIXは覚えることが多く、独学で「聴ける仕上がり」に届くまでには時間がかかります。最初の1本はMIX師に任せて完成形を聴いておくと、目指す音が具体的になり、あとで自分で学ぶときの手本にもなります。
歌ってみたMIXの依頼相場|価格帯・オプション・総額の目安

個人のMIX師に歌ってみたのMIXを頼む場合、基本料金は1曲4,000〜9,000円が中心で、中央値は5,000円です。ここではココナラの出品データをもとに、価格帯の分布、よく付くオプションの料金、手数料を含めた支払い総額、修正回数と納期の実態を順に確認します。金額は2026年10月27日時点の表示価格で、MIX師の実績や依頼内容によって変わります。
価格帯別の相場|1万円以上は約2割
ココナラで「歌ってみた MIX」を検索し、おすすめ順の上位4ページからMIXの出品194件(講座・カラオケ制作・動画制作・ショート動画向けの定額プランを除く)の基本料金を集計しました。
| 基本料金(税抜表示) | 出品数(割合) | この価格帯で確認したいこと |
|---|---|---|
| 3,000円未満 | 2件(約1%) | 作例の数と、基本料金に含まれる作業の範囲 |
| 3,000〜4,999円 | 58件(約30%) | 作例の仕上がりと、ハモリ作成が別料金か |
| 5,000〜9,999円 | 93件(約48%) | 無料修正回数と納期。いちばん選択肢が多い価格帯 |
| 10,000〜19,999円 | 38件(約20%) | 販売実績や作例など、価格の裏付け |
| 20,000円以上 | 3件(約2%) | 配信リリース向けなど、依頼内容に見合う仕上げか |
表のほかに、SNSでは実績づくりのために無料で受けるMIX師もいます。反対にボーカル専門のレコーディングスタジオでは、例えば録音屋東京本店の「歌ってみたミックスのみ」が16,800円(税別)で、ピッチ補正・タイミング補正・ハモリ作成・マスタリングまで含んだ料金です。
価格の差は、主にMIX師の実績と、基本料金に含まれる作業の範囲の違いです。高い依頼先ほど自分好みの仕上がりになるとは限らないので、金額と一緒に作例を聴き、自分の声質や曲調に近い仕上がりかを確かめましょう。
オプション料金の目安|ハモリ作成は2,000円前後
基本料金とは別に、ハモリ作成や特急などのオプションを付けると料金が上乗せされます。上位70件の出品ページで有料オプションを確認した結果は次のとおりです。
| オプション | 設定している出品 | 料金の中央値(中央の半数の範囲) |
|---|---|---|
| ハモリ・コーラス作成 | 41件 | 2,000円(1,000〜3,000円) |
| トラック追加・コラボ(2人目など) | 41件 | 3,000円(2,000〜4,000円) |
| 特急・短納期 | 35件 | 5,000円(3,000〜6,000円) |
| エフェクト加工(ケロケロ声など) | 15件 | 2,000円(1,500〜2,000円) |
| 動画化(エンコード) | 19件 | 1,000円(500〜1,500円) |
特急は、各出品で最も安い特急オプションの金額です。ピッチ補正を有料オプションにしていた出品は70件中13件で、その約半数はハモリや2人目など追加トラックの補正でした。料金表を比べるときは、ピッチ補正・ハモリ作成・マスタリングが基本料金に含まれるかをそろえて見ると、実際の差がわかります。
支払う総額の計算例|手数料と消費税を足す
ココナラの出品価格は税抜で表示され、購入時には支払いごとに5.5%のサービス手数料がかかります。出品者がインボイス発行事業者の場合は、消費税10%を加えた金額に手数料がかかります。手数料はサービス本体と有料オプションのそれぞれに計算され、1円未満は四捨五入です。
| 注文内容 | 出品者がインボイス未登録 | 出品者がインボイス登録済み |
|---|---|---|
| 基本料金5,000円のみ | 5,275円 | 5,803円 |
| 5,000円+ハモリ作成2,000円 | 7,385円 | 8,124円 |
| 5,000円+ハモリ作成2,000円+特急5,000円 | 12,660円 | 13,927円 |
SNSやMIX師の個人サイトで直接頼む場合はこの手数料はかかりませんが、支払い方法と振込手数料の負担、料金が税込か税別かを依頼前に確認しておきましょう。
修正回数と納期の目安|納品まで約11日
無料で直してもらえる回数は、出品ページの「無料修正回数」で確認できます。上位80件のうち表示を確認できた79件では、「無制限」が36件(約46%)、2回が19件(約24%)、3回が15件(約19%)、1回や4回以上が合わせて9件でした。
納期は、実績日数が表示されていた62件で中央値が約11日、半数が約6〜15日でした(80件中45件は予定日数を「要相談」としています)。修正のやり取りも含めて2〜3週間は見ておき、投稿予定日から逆算して早めに依頼しましょう。急ぐ場合は、特急オプションの有無と料金を先に確認します。
MIX師の探し方と、失敗しない選び方4つの基準

MIX師を探す場所は主に3つで、料金の見えやすさと取引の安心感がそれぞれ違います。候補が見つかったら、作例・得意ジャンル・条件の明記・やり取りの丁寧さの4つの基準で絞り込みましょう。
探す場所は3つ|ココナラ・SNS・個人サイトの違い
| 探す場所 | 料金・条件 | 支払い | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ココナラなど | 修正回数・納期まで比較しやすい | 代金を運営が預かる。手数料5.5% | 初めて依頼する人 |
| SNS(Xなど) | 料金表と作例を投稿で公開 | 当事者同士で直接取引 | 好きな動画のMIX師に頼みたい人 |
| 個人サイト | 料金表・規約が詳しい | 方法と税込・税別を確認 | 条件をじっくり比べたい人 |
1か所に絞る必要はありません。複数の場所で作例と料金表を見比べると、自分の予算でどのくらいの仕上がりが期待できるかがつかめます。
選び方の4つの基準
- ①過去の作品を必ず聴く:候補が見つかったら、まずはポートフォリオをじっくり聴き込みましょう。あなたの好きな歌い手の音像に近い仕上がりか、自分と声質の似た人の作例があるかを確かめておくと、完成イメージのずれを減らせます。文章の説明よりも、実際の音を聴くほうがはるかに確実です。
- ②得意ジャンルを確認する:ロック、バラード、ボカロ曲など、得意分野はMIX師によって違います。あなたが歌う曲のジャンルを得意とする相手なら、細かく説明しなくても意図をくみ取ってもらいやすくなります。プロフィールや作例の傾向から、普段どんな曲を手がけているかを見ておきましょう。
- ③料金・納期・修正回数が明記されているか:条件がはっきり書かれていない相手とは、あとから「聞いていた話と違う」というトラブルになりやすいものです。募集ページや料金表にこの3点がそろっているかどうかを、依頼前に必ず確認してください。
- ④やり取りが丁寧か:問い合わせへの返信の速さと内容の明確さは、納品までの安心感に直結します。最初の質問に誠実に答えてくれる人は、制作中の相談や確認にも丁寧に応じてくれることが多いです。逆に、返信が極端に遅かったり質問への答えが曖昧だったりと違和感があるなら、依頼を見送る判断も大切です。
1人に決めきれないときは、候補を2〜3人まで残してこの4つで見比べます。すべてを満たす相手を探す必要はありませんが、①作例と③条件の明記は仕上がりと安心の土台なので、妥協しないことをおすすめします。
MIXの頼み方|依頼の流れ・依頼文テンプレ・録音データの渡し方

依頼は「連絡→条件のすり合わせ→データ送付→ラフミックスの確認→納品」の順に進みます。初めての人がつまずきやすいのは、最初の連絡で何を書くかと、録音データの渡し方の2点です。下の依頼文テンプレートとチェックリストを使えば、やり取りの往復を減らせます。
依頼の流れは5ステップ
MIX師や依頼先のサービスによって細かな手順は異なりますが、大まかな流れは次の5ステップに整理できます。
- ①作風と条件を確認して連絡する:過去の作品を聴いて作風が合うかを確かめ、料金表・納期・修正回数などの条件を読んだうえで、依頼フォームやメッセージで連絡します。この時点で丁寧な返信をくれるかどうかも、相性を見極める材料になります。
- ②曲名・使うカラオケ音源・希望納期・オプションを伝える:曲名、使用するカラオケ音源、希望する納期、ハモリ作成などのオプションの有無を最初にまとめて伝えます。情報がそろっているほど見積もりが正確になります。書き方は次の依頼文テンプレートをそのまま使えます。
- ③録音データを渡す:依頼が成立したら、録音した歌声のデータを渡します。渡し方には守りたいマナーがいくつかあるため、テンプレートの後の「録音データの渡し方」で詳しく説明します。
- ④ラフミックスを確認して修正を依頼する:多くの場合、完成前にラフミックス(仮の仕上がり)が送られてきます。気になる箇所があれば、この段階で修正を依頼します。
- ⑤納品・支払い:修正が終わったら完成データが納品され、支払いを済ませて取引は完了です。先払いか後払いかはMIX師や利用するサービスによって異なるため、事前に確認しておきましょう。
そのまま使える依頼文テンプレート
最初の連絡で次の項目がそろっていると、MIX師は見積もりと納期をすぐに返せます。〇〇の部分を書き換えて使ってください。
はじめまして、〇〇(活動名)と申します。歌ってみたのMIXをお願いしたく、ご連絡しました。
・曲名/本家:〇〇/〇〇様(約〇分〇秒)
・使用するカラオケ音源:〇〇(配布元:〇〇)、キー:原キー
・録音データ:メイン1本、ハモリ2本(wav、オケと頭をそろえて書き出し済み)
・希望の仕上がり:参考音源〇〇のような雰囲気
・希望オプション:ハモリ作成なし、動画化なし
・投稿予定日:〇月〇日(〇月〇日ごろの納品を希望)
・予算:料金表の〇〇プラン(〇〇円)を希望
・クレジット:概要欄に「MIX:〇〇様」と記載予定
ご都合が合えば、お見積もりと納期を教えていただけますか。よろしくお願いいたします。
参考音源は、本家や好きな歌い手の動画など「この雰囲気に近づけたい」という音を1つ添えるだけで十分です。無料募集に応募する場合も、募集要項で求められている項目に合わせて同じように書きます。
録音データの渡し方|MIX師に喜ばれる6つのマナー
依頼の工程の中で最も大切なのが、この録音データの渡し方です。MIXは魔法ではないため、元の素材に問題があると、どれだけ腕のあるMIX師でも直しきれないことがあります。 素材の質が仕上がりの上限を決めると考えて、次の6つを押さえておきましょう。
- ①wav形式で書き出す:mp3は圧縮の過程で音の情報が削られてしまうため、MIXの素材には向きません。録音ソフトから書き出すときは、必ずwav形式を選びます。
- ②伴奏の頭から録音して頭出しをそろえる:歌っている部分だけを切り取って渡すと、MIX師側で伴奏と歌声の位置を合わせ直す作業が発生してしまいます。伴奏の頭(0秒地点)から録音を始め、オケと同期した状態のまま書き出すのが基本です。
- ③音割れ(クリッピング)した素材は録り直す:音量が大きすぎて割れてしまった録音は、後からきれいに直すことが難しい素材です。録音時にレベルメーターが振り切れていないかを確認し、割れていた箇所は面倒でも録り直してから渡します。
- ④ノイズ除去やエフェクトは自分でかけず、録ったまま渡す:良かれと思ってリバーブやノイズ除去をかけてしまうと、MIX師が調整できる余地が失われます。加工はすべて任せるつもりで、録れたままのデータを渡しましょう。
- ⑤ファイル名に曲名・パート名を付ける:「曲名_メイン」「曲名_ハモリ上」「曲名_ハモリ下」のように、ファイル名だけで中身が分かるように名前を付けます。取り違えや確認の手間を減らせる、小さくても効果の大きい心配りです。
- ⑥大きいファイルはファイル転送サービスで送る:wavファイルはサイズが大きく、SNSのメッセージ機能などでは送れないことがあります。ファイル転送サービスでダウンロード用のリンクを共有するのが一般的です。多くの転送サービスではリンクに有効期限があるため、送ったら一言連絡を添えると親切です。
あわせて、渡すデータそのものの質を録音の段階から高めておくことも大切です。静かな部屋で録る、伴奏はイヤホンやヘッドホンで聴きながら歌声だけを録る、マイクとの距離を一定に保つ、という3点を意識するだけでも、素材の質は大きく変わります。
納品データはいろいろな環境で聴いて確認
完成データが納品されたら、動画を投稿する前に必ず自分の耳で確認しましょう。このとき、1つの環境だけで聴いて判断しないことが大切です。スマホのスピーカー、普段使いのイヤホン、できればパソコンのスピーカーなど、複数の環境で聴き比べてみてください。環境によって聴こえ方は意外なほど変わるもので、イヤホンでは気にならなかった歌声が、スピーカーで聴くと伴奏に埋もれて感じられる、ということも珍しくありません。視聴者もさまざまな環境で再生するため、どの環境で聴いても違和感がないかを確かめてから投稿すると、仕上がりへの納得感が高まります。
細部までしっかり確認したい場合は、モニターヘッドホンという選択肢もあります。モニターヘッドホンは、音を味付けせずにそのまま鳴らすことを目指して作られたヘッドホンで、ノイズの有無や歌声と伴奏のバランスといった細かな部分を確認しやすいとされています。語尾に残る小さなノイズのような細部にも気づけるので修正依頼の精度が上がりますし、今後あなたが自分の録音をチェックするときにも役立ちます。一方で、リスニング用のイヤホンやヘッドホンとは聴こえ方が異なるため、最初は音が物足りなく感じられて戸惑うこともあります。必須の機材ではありませんが、歌ってみたをこれからも続けていくつもりなら、検討する価値は十分にあります。
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依頼マナーと著作権|気持ちよく取引するために

MIXの依頼は、料金を払って作業をお願いするサービスであると同時に、人と人とのやり取りでもあります。趣味の延長で引き受けているMIX師も多いため、やり取りの丁寧さが仕上がりやその後の関係を左右します。
MIX師に気持ちよく受けてもらう5つのマナー
依頼から納品までのあいだで意識したいポイントは、次の5つに集約されます。
- 納期に余裕を持って依頼する:投稿予定日の直前に駆け込みで依頼するのは避けましょう。MIX師は複数の案件を抱えていることが多く、余裕のあるスケジュールで相談するだけで印象が変わります。
- 修正依頼は場所と内容を具体的に伝える:「なんとなく違う気がする」では、MIX師も直しようがありません。「サビの高音のピッチが気になる」「2番のAメロで歌声が伴奏に埋もれて聞こえる」のように、どこを・どうしてほしいのかをセットで伝えます。
- 決められた修正回数を守る:修正回数に上限があるMIX師は、料金表や出品ページに「修正は〇回まで」と明記しています。上限を超えて微調整を求めるのはルール違反ですから、仕上がりをじっくり聴き込んでから、修正点をまとめて伝えましょう。
- 連絡はまとめて簡潔に、返信は放置しない:思いつくたびに細切れのメッセージを送るより、要件を整理して一度に伝えるほうがお互いに負担が減ります。逆に、MIX師からの確認連絡には早めに返信してください。返事がないあいだ、作業は止まってしまいます。
- 無料で受けてもらった場合こそ敬意を忘れない:無料だからといって雑に扱ってよいわけではありません(無料依頼の心構えはFAQで詳しく触れます)。
クレジット表記は歌ってみたの大切な文化
歌ってみた動画を投稿するときは、動画の概要欄に「MIX:〇〇さん」のようにMIX師の名前を記載するのが慣例です。これはクレジット表記と呼ばれ、歌ってみたの文化の中で長く大切にされてきました。
MIX師にとって、クレジットは自分の仕事が世に出た証であり、それを見た別の歌い手からの次の依頼につながることもある大切な実績です。特に無料や控えめな料金で受けてくれた場合には、クレジットが実質的なお返しの一部になっている側面もあります。記載を忘れるのは失礼にあたるため、投稿前に必ず確認しましょう。表記の仕方に希望があるMIX師もいるので、納品のタイミングで「概要欄にはどのように記載すればよいですか」と聞いておくのがおすすめです。
また、クレジットが必要なのはMIX師だけではありません。本家の楽曲の作者や、使用したカラオケ音源の配布元についても、配布条件で表記が求められていることが多いため、条件に従って概要欄に記載してください。
カラオケ音源の著作権は「歌う権利」と別
歌ってみたには、「曲そのもの(歌詞・メロディ)」の権利と、「録音された音源(原盤)」の権利が別々に関わります。YouTubeやニコニコ動画などの動画サイトは音楽の著作権管理団体と包括契約を結んでいるため、管理楽曲を自分で歌って投稿すること自体は、多くの場合この契約でカバーされます。
一方、原盤の権利は原則として包括契約ではカバーされません。市販のCDや配信音源をそのまま伴奏に使ったり、そこから歌声だけを抜いたオケを使ったりするのは避け、本家が公式に配布しているカラオケ音源か、利用が許諾された音源を使いましょう。キー変更などの改変の可否は配布元ごとに条件が違うため、MIXを頼む前に配布ページを確認しておきます。投稿先ごとのOK・NGや収益化の条件は、歌ってみた・弾いてみた・踊ってみたの著作権で早見表にまとめています。
歌ってみたMIX依頼でよくある質問

Q. 歌ってみたを1本作るのに、全部でいくらかかりますか?
自分で録音してMIXだけを頼むなら、基本料金の中央値5,000円に手数料などを足した約5,300〜5,800円が目安で、ハモリ作成を付けると7,000〜8,000円台になります。動画も外注する場合は別に費用がかかり、ココナラで「歌ってみた 動画 作成」の出品80件を見ると、中央値は15,000円(半数が7,500〜30,000円)でした。静止画と歌詞テロップの動画を自分で作れば、動画の費用はかかりません。
Q. ミックスとマスタリングは別に頼む必要がありますか?
歌ってみたなら、基本的に別々に頼む必要はありません。マスタリング(音量や音質を整える最終仕上げ)はMIXの料金に含まれるのが一般的で、今回確認したココナラの70件でも、マスタリングを別料金のオプションにしていたのは配信用などの3件だけでした。楽器を1本ずつ受け取るオリジナル曲やバンドのミックス(パラミックス)は、トラック数で見積もりが変わるため、この記事の相場は当てはまりません。
Q. 無料で受けてくれるMIX師に頼んでも失礼ではない?
「無料で募集している人」に応募すること自体は、失礼にはあたりません。無料で受けているMIX師の多くは、実績づくりやポートフォリオを増やすという明確な目的があって募集しているため、条件に合う応募はむしろ歓迎されることが多いのです。ただし、お金を払っていないからこそ、納期を急かさない、動画の概要欄にクレジットを必ず記載する、納品後にお礼と感想をきちんと伝える、といった敬意ある振る舞いがいっそう大切になります。無料は「価値がない」という意味ではなく、MIX師の厚意と目的の上に成り立っているものだと覚えておいてください。
Q. スマホで録った歌でも依頼できますか?
依頼できます。静かな部屋で録る、伴奏はイヤホンで聴きながら歌声だけを録る、MIX師が指定する形式(多くはwav)で書き出す、という基本を守れば、スマホ録音でも扱いやすい素材になります。アプリでの録音手順は歌ってみたの作り方(スマホで録音・MIX・投稿)で詳しく紹介しています。
Q. いずれ自分でMIXできるようになりますか?
なれます。無料のDAWでも歌ってみたのMIXは十分にでき、独学で腕を磨いてMIXを受ける側に回る人もいます。まず依頼で1本完成させて目標の音を知り、工程に興味が湧いたらボーカルミックスのやり方の手順で自分でも試してみる順番がおすすめです。
まとめ|良い素材と良いマナーが、良いMIXを連れてくる
最後に、この記事でお伝えしてきた要点を振り返ります。
- 相場は1曲4,000〜9,000円が中心です(中央値5,000円)。 ハモリ作成は2,000円前後、特急は5,000円前後が上乗せの目安で、ココナラでは5.5%の手数料もかかります。
- MIX師選びは、過去の作品を聴くことから始めます。 得意ジャンルが自分の歌いたい曲と合っているか、料金・納期・修正回数が明記されているか、やり取りが丁寧かをあわせて確認しましょう。
- 録音データはwav形式で、頭出しをそろえて、音割れのない状態で渡します。 良い素材を用意することが、良い仕上がりへの何よりの近道です。
- クレジット表記と、公式に配布されたカラオケ音源の使用は、歌ってみたの基本マナーです。 MIX師にも本家にも敬意を持って、気持ちよく活動を続けましょう。
最初の一歩として、気になるMIX師を3人ほど選んで作例を聴き比べ、料金表は「基本料金に何が含まれるか」をそろえて比べてみてください。依頼先が決まったら、依頼文テンプレートの〇〇を書き換えて送るだけです。
出典・確認先
- 相場・オプション・修正回数・納期:ココナラ「歌ってみた MIX」検索結果(おすすめ順の上位4ページ、MIXの出品194件の基本料金。有料オプションは上位70件、無料修正回数・お届け日数は上位80件の出品ページで確認)2026年10月27日確認
- 動画制作の料金:ココナラ「歌ってみた 動画 作成」検索結果(上位2ページ、動画制作の出品80件)2026年10月27日確認
- 手数料:ココナラヘルプ「サービス手数料について」 2026年10月27日確認
- スタジオ料金:録音屋東京本店(歌ってみたミックスのみ16,800円・税別)2026年10月27日確認
- 包括契約:YouTube公式ブログ「Content IDを、JASRAC本格活用開始」(JASRACからの許諾がユーザー作成動画を含むこと)2026年10月27日確認






